現在、太田記念美術館では、“花魁ファッション” という展覧会が開催中です。
美貌で、教養があって、芸事は一流で。
まさに非の打ち所がないがない完璧な女性であった花魁は、男性からはもちろん、
ファッションリーダーとして、江戸の女子たちからも羨望の眼差しを集めていました。
そんな花魁のファッションやライフスタイルにスポットを当てたのが、今回の展覧会です。
歌川国貞 《松葉屋内代々山 かけを にしき》
会場には、花魁がいっぱい。
端からべっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさん・・・と、
いつまでも続けていけるほどに、べっぴんさんだらけの華やかな展覧会でした。
12月20日までの後期に出展されている浮世絵の中で、
特に印象的だったものをいくつかご紹介してまいりましょう。
まずは、喜多川歌麿の 《扇屋内瀧川 男なみ 女なみ》。
江戸時代の人は、基本的に現代人よりも小柄と聞いていましたが。
こちらの浮世絵に描かれている女性は、
現代のモデルと比べても遜色ないくらいにスラッとしています。
世界でも通用するレベル。
ただ、あまりに背が高く、あまりに顔が小さく、
じーっと見つめていると、そのアンバランスさに、やや不安感が募ります。
もしかしたら、2人が肩車している隠し芸なのかもしれません。
アンバランスといえば、鳥文斎栄之の 《若那初模様 扇屋瀧橋》 も。
なんとも奇抜なヘアスタイルです。
マレフィセントかバルタン星人か。
着物と合っているかと言われれば、そこまで合っていないような・・・。
ちなみに、このヘアスタイルは、横兵庫髷だそうで、最も豪華な日本髪とされているとのこと。
当時の男性は、この横兵庫髷の先端を、ツンツンしたかったのでしょうか。
浮世絵だけでなく、肉筆画も充実していた今回の展覧会。
その中で個人的に印象に残ったのは、宮川派による 《やつし面壁図》 です。
お客を待つ遊女を、修行中の達磨さんに見立てた作品とのことですが。
見立てたというよりも、達磨さんのほうに力技で寄せている気がしました (笑)
その他、印象に残っているのが、喜多川歌麿の 《青楼十二時 戌ノ刻》 です。
「青楼十二時」 とは、吉原の遊女の生活を2時間ごとに描いた全12図からなるシリーズ。
2時間×12図=24時間。
『警察24時』 ならぬ 『吉原24時』 なシリーズです。
上の絵に描かれているのは、お店 (?) のオープンから、
すでに2時間も経ったのにも関わらず、まだお客がついていない遊女。
そのため、馴染みの客へ宛てて、せっせと手紙を書いています。
今も昔もメール攻撃は有効なのですね。
最後に紹介したいのは、落合芳幾の 《五ヶ国於岩亀楼酒盛の図》 です。
描かれているのは、開港直後の横浜に、西洋人向けの遊郭として作られた岩亀楼の様子。
フランス人は、バケツみたいなのを被っているし、
ロシア人女性は、美川憲一みたいなの (?) を被っているし、
アメリカ人は、学ランみたいなのを着ているし、と、いろいろ変です。
一番変なのは、イギリス人。
コーンヘッドみたくなっています。
でも、ちょっとビートルズっぽい。
思いのほか、イギリス人であることは伝わってきました。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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美貌で、教養があって、芸事は一流で。
まさに非の打ち所がないがない完璧な女性であった花魁は、男性からはもちろん、
ファッションリーダーとして、江戸の女子たちからも羨望の眼差しを集めていました。
そんな花魁のファッションやライフスタイルにスポットを当てたのが、今回の展覧会です。
歌川国貞 《松葉屋内代々山 かけを にしき》
会場には、花魁がいっぱい。
端からべっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさん、べっぴんさん・・・と、
いつまでも続けていけるほどに、べっぴんさんだらけの華やかな展覧会でした。
12月20日までの後期に出展されている浮世絵の中で、
特に印象的だったものをいくつかご紹介してまいりましょう。
まずは、喜多川歌麿の 《扇屋内瀧川 男なみ 女なみ》。
江戸時代の人は、基本的に現代人よりも小柄と聞いていましたが。
こちらの浮世絵に描かれている女性は、
現代のモデルと比べても遜色ないくらいにスラッとしています。
世界でも通用するレベル。
ただ、あまりに背が高く、あまりに顔が小さく、
じーっと見つめていると、そのアンバランスさに、やや不安感が募ります。
もしかしたら、2人が肩車している隠し芸なのかもしれません。
アンバランスといえば、鳥文斎栄之の 《若那初模様 扇屋瀧橋》 も。
なんとも奇抜なヘアスタイルです。
マレフィセントかバルタン星人か。
着物と合っているかと言われれば、そこまで合っていないような・・・。
ちなみに、このヘアスタイルは、横兵庫髷だそうで、最も豪華な日本髪とされているとのこと。
当時の男性は、この横兵庫髷の先端を、ツンツンしたかったのでしょうか。
浮世絵だけでなく、肉筆画も充実していた今回の展覧会。
その中で個人的に印象に残ったのは、宮川派による 《やつし面壁図》 です。
お客を待つ遊女を、修行中の達磨さんに見立てた作品とのことですが。
見立てたというよりも、達磨さんのほうに力技で寄せている気がしました (笑)
その他、印象に残っているのが、喜多川歌麿の 《青楼十二時 戌ノ刻》 です。
「青楼十二時」 とは、吉原の遊女の生活を2時間ごとに描いた全12図からなるシリーズ。
2時間×12図=24時間。
『警察24時』 ならぬ 『吉原24時』 なシリーズです。
上の絵に描かれているのは、お店 (?) のオープンから、
すでに2時間も経ったのにも関わらず、まだお客がついていない遊女。
そのため、馴染みの客へ宛てて、せっせと手紙を書いています。
今も昔もメール攻撃は有効なのですね。
最後に紹介したいのは、落合芳幾の 《五ヶ国於岩亀楼酒盛の図》 です。
描かれているのは、開港直後の横浜に、西洋人向けの遊郭として作られた岩亀楼の様子。
フランス人は、バケツみたいなのを被っているし、
ロシア人女性は、美川憲一みたいなの (?) を被っているし、
アメリカ人は、学ランみたいなのを着ているし、と、いろいろ変です。
一番変なのは、イギリス人。
コーンヘッドみたくなっています。
でも、ちょっとビートルズっぽい。
思いのほか、イギリス人であることは伝わってきました。
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