現在、菊池寛実記念智美術館で開催されているのは、“川瀬忍 作陶50年の間” という展覧会。
現代を代表する青磁作家で、今年作陶50年の節目を迎えた川瀬忍さん (1950~) の大規模な個展です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
菊池寛実記念智美術館で、川瀬忍さんの大規模な個展が開催されるのは、今回が2度目。
2011年に開催された初個展では、
川瀬さんのライフワークともいうべき、青磁作品が中心に紹介されていましたが。
今回は、“作陶50年の間 (ま) ” ということで、青磁以外の作品も多く紹介されています。
菊池寛実記念智美術館の顔ともいうべき、
螺旋階段に展示されていたのは、《潭揺》 という作品。
こちらは、ステンレスを叩いて制作した作品なのだとか。
青磁作品とはちょっと・・・いや、だいぶ毛色が違います。
また、川瀬さんの最新の仕事の一つとして、
数多く紹介されていたのが、不思議な風合いをした土っぽい何やら。
実は、この土っぽい何やらの正体は、奈良の薬師寺東塔の基壇土です。
修復、改修工事の際に、薬師寺東塔の基壇 (=土台) の土が大量に掘り返されたそうです。
そのまま廃棄するのは、もったいないということで、
薬師寺が川瀬さんをはじめ数名の陶芸家に、その土を寄贈したのだとか。
さてさて、そんな貴重な土を譲り受けたものの、
1300年も薬師寺東塔を支えてきた土はカッチカチで、とても青磁には使えなかったそう。
そこで、土を焼締ることで、天然のコンクリートのようなものを制作するに至ったとのこと。
今回の展覧会では、自身の作品を飾る展示台として、基壇土プレートがフル活用されていました。
ちなみに、プレートだけでなく、基壇土の器作品も。
風合いといい、フォルムといい、
なんとなくドラクエのゴーレムを連想させるものがありました。
そう言えば、先ほどの 《潭揺》 は、メタルスライムにも似ています。
“もしかしたら、川瀬さんは、ドラクエファン??
いやいや、さすがに世代的にそんなわけないよね・・・・・って、えーっ!?”
とんでもない作品を発見してしまいました。
これは、もう完全にスライム。
川瀬さんが何と言おうが、スライムです。
これまで、やきものに苦手意識を持っていたドラクエファンの皆さま。
この機会にぜひ足を運ばれてみてはいかがでしょうか?
やきものは苦手。しかも、ドラクエファンでもない。
そんな方でも、どうぞご安心を。
川瀬さんの作品は、純粋に色が美しいものが多いので、
ただボーッと見ているだけでも、シンプルに楽しめますよ。
個人的にイチオシなのは、《深紅妖椀》 と名付けられた作品。
その名の通り、妖しいほどに美しかったです。
青と赤のグラデーションは、どことなくモネが描く朝景 (もしくは夕景) のよう。
印象派がお好きな方に是非目にして頂きたい逸品です。
それから、やはり何と言っても、川瀬さんの真骨頂は青。
こちらの青磁作品の青は、吸い込まれるほどに美しかったです。
まるで沖縄の海のよう。
プーケットの海のようです。
ただ、あまりに透明度が高すぎるのでしょう。
サイドから見ると・・・
下の天目台の色が、バッチリ映り込んでしまっていました。
出来れば、単体で展示して欲しかったです。
ちなみに、会場には、川瀬さんの作品だけでなく、
ともに陶芸家である川瀬さんの父 (写真手前) と祖父 (写真奥) の作品や、
川瀬さんが影響を受けた中国の古陶磁なども併せて展示されています。
川瀬忍という陶芸家のDNAを辿る、
ファミリーヒストリーのような一面もある展覧会でした。
こちらの 《青磁香炉》 も、
中国の古陶磁にインスパイアされた作品。
とはいえ、川瀬さん独自のセンスで、
現代的でオリジナリティ溢れる一品となっています。
さてさて、この形、見れば見るほど何かに似ているような。
あっ、たまにニュースで取り上げられる変わった形の野菜だ!
あっ、もしくは、菜々緒ポーズだ!
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(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
菊池寛実記念智美術館で、川瀬忍さんの大規模な個展が開催されるのは、今回が2度目。
2011年に開催された初個展では、
川瀬さんのライフワークともいうべき、青磁作品が中心に紹介されていましたが。
今回は、“作陶50年の間 (ま) ” ということで、青磁以外の作品も多く紹介されています。
菊池寛実記念智美術館の顔ともいうべき、
螺旋階段に展示されていたのは、《潭揺》 という作品。
こちらは、ステンレスを叩いて制作した作品なのだとか。
青磁作品とはちょっと・・・いや、だいぶ毛色が違います。
また、川瀬さんの最新の仕事の一つとして、
数多く紹介されていたのが、不思議な風合いをした土っぽい何やら。
実は、この土っぽい何やらの正体は、奈良の薬師寺東塔の基壇土です。
修復、改修工事の際に、薬師寺東塔の基壇 (=土台) の土が大量に掘り返されたそうです。
そのまま廃棄するのは、もったいないということで、
薬師寺が川瀬さんをはじめ数名の陶芸家に、その土を寄贈したのだとか。
さてさて、そんな貴重な土を譲り受けたものの、
1300年も薬師寺東塔を支えてきた土はカッチカチで、とても青磁には使えなかったそう。
そこで、土を焼締ることで、天然のコンクリートのようなものを制作するに至ったとのこと。
今回の展覧会では、自身の作品を飾る展示台として、基壇土プレートがフル活用されていました。
ちなみに、プレートだけでなく、基壇土の器作品も。
風合いといい、フォルムといい、
なんとなくドラクエのゴーレムを連想させるものがありました。
そう言えば、先ほどの 《潭揺》 は、メタルスライムにも似ています。
“もしかしたら、川瀬さんは、ドラクエファン??
いやいや、さすがに世代的にそんなわけないよね・・・・・って、えーっ!?”
とんでもない作品を発見してしまいました。
これは、もう完全にスライム。
川瀬さんが何と言おうが、スライムです。
これまで、やきものに苦手意識を持っていたドラクエファンの皆さま。
この機会にぜひ足を運ばれてみてはいかがでしょうか?
やきものは苦手。しかも、ドラクエファンでもない。
そんな方でも、どうぞご安心を。
川瀬さんの作品は、純粋に色が美しいものが多いので、
ただボーッと見ているだけでも、シンプルに楽しめますよ。
個人的にイチオシなのは、《深紅妖椀》 と名付けられた作品。
その名の通り、妖しいほどに美しかったです。
青と赤のグラデーションは、どことなくモネが描く朝景 (もしくは夕景) のよう。
印象派がお好きな方に是非目にして頂きたい逸品です。
それから、やはり何と言っても、川瀬さんの真骨頂は青。
こちらの青磁作品の青は、吸い込まれるほどに美しかったです。
まるで沖縄の海のよう。
プーケットの海のようです。
ただ、あまりに透明度が高すぎるのでしょう。
サイドから見ると・・・
下の天目台の色が、バッチリ映り込んでしまっていました。
出来れば、単体で展示して欲しかったです。
ちなみに、会場には、川瀬さんの作品だけでなく、
ともに陶芸家である川瀬さんの父 (写真手前) と祖父 (写真奥) の作品や、
川瀬さんが影響を受けた中国の古陶磁なども併せて展示されています。
川瀬忍という陶芸家のDNAを辿る、
ファミリーヒストリーのような一面もある展覧会でした。
こちらの 《青磁香炉》 も、
中国の古陶磁にインスパイアされた作品。
とはいえ、川瀬さん独自のセンスで、
現代的でオリジナリティ溢れる一品となっています。
さてさて、この形、見れば見るほど何かに似ているような。
あっ、たまにニュースで取り上げられる変わった形の野菜だ!
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