今年もこの季節がやってまいりました。
展覧会の内容は一切加味することなく、
ただただ図録の良し悪しだけを、アートテラー・とに~が独断と偏見で評価する “図録の祭典” 。
それが・・・
図録・オブ・ザ・イヤー
です。
アート業界のごく一部の人から熱い視線を集めるこの企画。
今年2018年、その栄冠に輝いたのは、一体どの図録なのでしょうか?
第10位 特別展「縄文―1万年の美の鼓動」
パッと見では伝わらないのですが、
表紙の縄文土器の部分に特殊な加工が施されており、触るとザラザラします。
まるで、本物の土器を触っているかのよう。
少し縦長のプロポーションが、スタイリッシュな雰囲気を醸し出しています。
インテリアとしても使えそうです。
第9位 ヌード NUDEー英国テート・コレクションより
こちらも表紙に特殊な加工が施された図録。
ロダンの 《接吻》 に手を触れると、まるで本物の大理石を触ったかのような感触が味わえます。
さて、この展覧会の売りの一つは、《接吻》 を360度どこからでも写真撮影可能としていたこと。
当然、図録にも、さまざまな角度から撮った 《接吻》 の写真が収録されていました。
それらの中には、斜め上からのアングルも。
このアングルからは、さすがに展覧会場では鑑賞できません。
図録を買った人だけのお楽しみです。
第8位 千代田区×東京ステーションギャラリー 夢二繚乱
なんだかんだで、実質800点くらいの作品が展示されていた、
東京ステーションギャラリー史上最大の出展数の展覧会の図録だけに、
内容、ページ数ともにボリューミー。
コロコロコミックくらいの厚みがありました。
いざという時には、枕代わりにもなりそうです (←?)
第7位 ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界
フランス・パリを代表するハイジュエリーブランドの一つ、ショーメの展覧会の図録。
この図録自体が、ジュエリーなのでは?
と本気で思ってしまうくらいに、ラグジュアリーでエレガンスな図録です。
何も描かれていない単なる白紙のページすらも、パールのごとくキラキラと輝いていました。
さすがショーメ。
第6位 版画の景色 現代版画センターの軌跡
版画の普及とコレクターの育成を目指して、
1974年に誕生した現代版画センターにスポットを当てた展覧会の図録。
一見すると、やや地味な見た目なのですが・・・
パタンパタンパタンと広げると、中に3冊の図録が収納されていました。
そのギミックに、思わず 「オッ♪」 と感動。
特に意味もなく、何度もパタンパタンパタンしてしまいました。
第5位 フェルメール展
2018年のアートシーンを語る上で、
絶対に欠かすことのできない展覧会 “フェルメール展”。
その図録は、2018年のマストアイテムといえましょう。
第1位に輝いてもおかしくなかったのですが、惜しむらくは、その表紙の色。
そこは、フェルメールブルーでしょ。
第4位 建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの
入場者数約54万人という驚異の記録を叩き出した今年の大ヒット展覧会。
会場では、日本の建築史の中で重要な100のプロジェクトを、
それらに関する貴重な模型や資料など、約400点という膨大な数の展示物を交えて紹介。
見応えたっぷりの展覧会となっていましたが。
負けず劣らず、図録も読み応えたっぷり。
コラムや年表などが充実しています。
なお、これほど充実したコラムや年表ですが、展覧会場には一切登場していません。
この図録が、もう一つの展覧会場と言っても過言ではありません。
第3位 ミラクル エッシャー展
手で押さえなくても開いたままの状態を保つことができる。
180度開く “コデックス装 (=糸かがり製本)” という製本仕立ての豪華な図録。
しかも、「赤×白」「白×グレー」「紺×赤」「黒×グレー」 、計4色から選べるブックバンド付。
僕は、「白×グレー」 のブックバンドをチョイスしました。
・・・・・が、“エッシャー展” を訪れるアートツアーに持参した際に、どうやら紛失した模様。
しばらくショックを引きずっていました。
6月頃に上野公園で、「白×グレー」 のブックバンドを拾ったという方はいらっしゃいませんか?
たぶん、それは僕のです。
第2位 プーシキン美術館展――旅するフランス風景画
とにかく可愛くて、オシャレ。
細部までこだわり抜かれた、非常に完成度の高い図録です。
この図録とは裏腹に、展覧会はいたってシンプルでオーソドックス。
まったくの別人でした (←?)。
原作と実写が、全然違うものになってしまった・・・。
そんなパターンの展覧会。
第1位 ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力
ブラジル先住民の椅子コレクション約90点を紹介した展覧会の図録。
動物を模したブラジル先住民の椅子そのものも可愛いのですが。
それらの画像をただ普通に掲載したのではないところが、この図録の最大のポイント。
画面の両端にご注目ください。
何かがピョコンと見切れています。
それを意識しつつ、次のページをめくると・・・
先ほどのシッポの持ち主が登場したではないですか!
そう。まるで、パレードをしているかのように、椅子たちが掲載されているのです。
図録でありながら、絵本のような味わいもある。
実に素敵な一冊です。
あまりの人気のため、会期の途中で完売してしまったとのこと。
購入できた方はラッキーです。
ちなみに、昨年の第1位を受賞したのも、東京都庭園美術館。
これで2連覇達成です。
おめでとうございます!
果たして、来年2019年には、東京都庭園美術館が前人未到の3連覇を達成するのか。
はたまた、新生が誕生するのか。
また来年の図録・オブ・ザ・イヤーでお会いいたしましょう!
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展覧会の内容は一切加味することなく、
ただただ図録の良し悪しだけを、アートテラー・とに~が独断と偏見で評価する “図録の祭典” 。
それが・・・
図録・オブ・ザ・イヤー
です。
アート業界のごく一部の人から熱い視線を集めるこの企画。
今年2018年、その栄冠に輝いたのは、一体どの図録なのでしょうか?
第10位 特別展「縄文―1万年の美の鼓動」
パッと見では伝わらないのですが、
表紙の縄文土器の部分に特殊な加工が施されており、触るとザラザラします。
まるで、本物の土器を触っているかのよう。
少し縦長のプロポーションが、スタイリッシュな雰囲気を醸し出しています。
インテリアとしても使えそうです。
第9位 ヌード NUDEー英国テート・コレクションより
こちらも表紙に特殊な加工が施された図録。
ロダンの 《接吻》 に手を触れると、まるで本物の大理石を触ったかのような感触が味わえます。
さて、この展覧会の売りの一つは、《接吻》 を360度どこからでも写真撮影可能としていたこと。
当然、図録にも、さまざまな角度から撮った 《接吻》 の写真が収録されていました。
それらの中には、斜め上からのアングルも。
このアングルからは、さすがに展覧会場では鑑賞できません。
図録を買った人だけのお楽しみです。
第8位 千代田区×東京ステーションギャラリー 夢二繚乱
なんだかんだで、実質800点くらいの作品が展示されていた、
東京ステーションギャラリー史上最大の出展数の展覧会の図録だけに、
内容、ページ数ともにボリューミー。
コロコロコミックくらいの厚みがありました。
いざという時には、枕代わりにもなりそうです (←?)
第7位 ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界
フランス・パリを代表するハイジュエリーブランドの一つ、ショーメの展覧会の図録。
この図録自体が、ジュエリーなのでは?
と本気で思ってしまうくらいに、ラグジュアリーでエレガンスな図録です。
何も描かれていない単なる白紙のページすらも、パールのごとくキラキラと輝いていました。
さすがショーメ。
第6位 版画の景色 現代版画センターの軌跡
版画の普及とコレクターの育成を目指して、
1974年に誕生した現代版画センターにスポットを当てた展覧会の図録。
一見すると、やや地味な見た目なのですが・・・
パタンパタンパタンと広げると、中に3冊の図録が収納されていました。
そのギミックに、思わず 「オッ♪」 と感動。
特に意味もなく、何度もパタンパタンパタンしてしまいました。
第5位 フェルメール展
2018年のアートシーンを語る上で、
絶対に欠かすことのできない展覧会 “フェルメール展”。
その図録は、2018年のマストアイテムといえましょう。
第1位に輝いてもおかしくなかったのですが、惜しむらくは、その表紙の色。
そこは、フェルメールブルーでしょ。
第4位 建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの
入場者数約54万人という驚異の記録を叩き出した今年の大ヒット展覧会。
会場では、日本の建築史の中で重要な100のプロジェクトを、
それらに関する貴重な模型や資料など、約400点という膨大な数の展示物を交えて紹介。
見応えたっぷりの展覧会となっていましたが。
負けず劣らず、図録も読み応えたっぷり。
コラムや年表などが充実しています。
なお、これほど充実したコラムや年表ですが、展覧会場には一切登場していません。
この図録が、もう一つの展覧会場と言っても過言ではありません。
第3位 ミラクル エッシャー展
手で押さえなくても開いたままの状態を保つことができる。
180度開く “コデックス装 (=糸かがり製本)” という製本仕立ての豪華な図録。
しかも、「赤×白」「白×グレー」「紺×赤」「黒×グレー」 、計4色から選べるブックバンド付。
僕は、「白×グレー」 のブックバンドをチョイスしました。
・・・・・が、“エッシャー展” を訪れるアートツアーに持参した際に、どうやら紛失した模様。
しばらくショックを引きずっていました。
6月頃に上野公園で、「白×グレー」 のブックバンドを拾ったという方はいらっしゃいませんか?
たぶん、それは僕のです。
第2位 プーシキン美術館展――旅するフランス風景画
とにかく可愛くて、オシャレ。
細部までこだわり抜かれた、非常に完成度の高い図録です。
この図録とは裏腹に、展覧会はいたってシンプルでオーソドックス。
まったくの別人でした (←?)。
原作と実写が、全然違うものになってしまった・・・。
そんなパターンの展覧会。
第1位 ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力
ブラジル先住民の椅子コレクション約90点を紹介した展覧会の図録。
動物を模したブラジル先住民の椅子そのものも可愛いのですが。
それらの画像をただ普通に掲載したのではないところが、この図録の最大のポイント。
画面の両端にご注目ください。
何かがピョコンと見切れています。
それを意識しつつ、次のページをめくると・・・
先ほどのシッポの持ち主が登場したではないですか!
そう。まるで、パレードをしているかのように、椅子たちが掲載されているのです。
図録でありながら、絵本のような味わいもある。
実に素敵な一冊です。
あまりの人気のため、会期の途中で完売してしまったとのこと。
購入できた方はラッキーです。
ちなみに、昨年の第1位を受賞したのも、東京都庭園美術館。
これで2連覇達成です。
おめでとうございます!
果たして、来年2019年には、東京都庭園美術館が前人未到の3連覇を達成するのか。
はたまた、新生が誕生するのか。
また来年の図録・オブ・ザ・イヤーでお会いいたしましょう!
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