“ルーヴル美術館展” に、“プラド美術館展” に、“フィリップス・コレクション展” に。
今年もさまざまな美術館のコレクション展が開催されてきましたが。
この冬、東京ドームシティ内のGallery AaMoでは、
日本初となる “バッドアート美術館展” が開催されています。
バッドアート美術館 (Museum of Bad Art。通称MOBA) は、1994年にボストンに開館した美術館。
“酷すぎて目をそらせない” バッドアートを称え、収集・保存・展示する世界で唯一の美術館です。
日本ではほとんど知られていませんが、アメリカではそれなりに知られており、
あの雑誌 『タイム』 での企画 「世界の美術館・博物館50選」 に選ばれたこともあるのだとか。
ちなみに、バッドアートかそうでないかの基準は、以下の3点とのこと。
・芸術的意図を伝えるべく、誰かが真剣に描いた作品である
・作品のコンセプト、あるいは、制作過程で何かがうまくいっていない
・結果として、生まれた作品が面白く、何か人を惹きつける力を持っている
・・・・・わかったような、わからないような。
何はともあれ、ふざけた描いた絵画やヘタクソな絵画=バッドアートではないようです。
そんな意外と厳しい選考基準をクリアし、
めでたくバッドアート美術館に収蔵された絵画は、約800点。
そのうちの110点が、今回日本に初来日しています。
出展作品の中には、今年の9月にバッドアート美術館コレクションに加わったばかりという作品も。
もちろん、世界初公開です。
ものすごく貴重な機会であることは、頭では理解できましたが、
作品が作品だけに、「へー」 とか 「ふーん」 とか、そんな感想しか出てこなかったです (笑)
ちなみに、今展覧会のスペシャルサポーターは、
元祖ヘタウマ漫画家としてもお馴染みのしりあがり寿さん。
作品の近くには、しりあがりさんによるツッコミコメントやイラストが添えられていました。
これらのコメントやイラストの手助けがあったから、
バッドアートを、まだなんとなく楽しむことが出来ましたが。
もしノーヒント (?) だったら、かなりリアクションに困ったはず。
何を感じてもイイ普通のアートと違って、
“バッド” 狙いのバッドアートは、ストライクゾーンが狭く、チューニングするのが大変なのです。
なにゆえ、全身緑タイツなのか理解に苦しむこの絵しかり、
なにゆえ、犬の口を絆創膏で塞いだのか理解に苦しむこの絵しかり、
意味不明、意図不明な作品が多数ありました。
どうして作者はこの絵を描こうと思ったのか。
そして、実際に描いてしまったのか。
始末が “バッド” にもほどがあります。
特に “トゥー バッド” だと感じたのは、こちらの 《犬》 という一枚です。
見れば見るほど、不安になる作品。
面白さを通り越して、もはやホラーでした。
とっととアメリカにお帰りください。
それから、とあるアパートの一室から見つかったという 《ヨガ教室》 という一枚。
何がどうなったら、このアングルでこのシーンを描いてみたくなるのか。
美術的観点ではなく、もはや心理学的、精神学的観点からアプローチしたくなる作品です。
全体的に、予想していた以上の “バッド” ぶりでした。
“バッド” すぎて笑えることを、期待していたのですが。
本当に “バッド” な作品に関しては、全く笑えませんでした。
なぜなら、“バッド” だから。
正直なところ、「これで1300円かァ・・・」 と、失望と軽い怒りすら感じましたが。
よくよく考えるまでもなく、これはバッドアートの展覧会。
むしろ、これこそがバッドアートの展覧会として、あるべき姿、正しい反応なのでしょう。
そうなのですが・・・う~ん。でも、やっぱりモヤモヤするなぁ。
バッドアートの展覧会とわかった上で、お金を払った僕が一番の “バッド” ということでしょう。
ただ、不思議なもので、一定の数のバッドアートが集まると、
「それはもう一周回って “グッド” なんじゃないか?」 と思えるような作品も。
アート界における “あらびき芸” のようなものです。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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今年もさまざまな美術館のコレクション展が開催されてきましたが。
この冬、東京ドームシティ内のGallery AaMoでは、
日本初となる “バッドアート美術館展” が開催されています。
バッドアート美術館 (Museum of Bad Art。通称MOBA) は、1994年にボストンに開館した美術館。
“酷すぎて目をそらせない” バッドアートを称え、収集・保存・展示する世界で唯一の美術館です。
日本ではほとんど知られていませんが、アメリカではそれなりに知られており、
あの雑誌 『タイム』 での企画 「世界の美術館・博物館50選」 に選ばれたこともあるのだとか。
ちなみに、バッドアートかそうでないかの基準は、以下の3点とのこと。
・芸術的意図を伝えるべく、誰かが真剣に描いた作品である
・作品のコンセプト、あるいは、制作過程で何かがうまくいっていない
・結果として、生まれた作品が面白く、何か人を惹きつける力を持っている
・・・・・わかったような、わからないような。
何はともあれ、ふざけた描いた絵画やヘタクソな絵画=バッドアートではないようです。
そんな意外と厳しい選考基準をクリアし、
めでたくバッドアート美術館に収蔵された絵画は、約800点。
そのうちの110点が、今回日本に初来日しています。
出展作品の中には、今年の9月にバッドアート美術館コレクションに加わったばかりという作品も。
もちろん、世界初公開です。
ものすごく貴重な機会であることは、頭では理解できましたが、
作品が作品だけに、「へー」 とか 「ふーん」 とか、そんな感想しか出てこなかったです (笑)
ちなみに、今展覧会のスペシャルサポーターは、
元祖ヘタウマ漫画家としてもお馴染みのしりあがり寿さん。
作品の近くには、しりあがりさんによるツッコミコメントやイラストが添えられていました。
これらのコメントやイラストの手助けがあったから、
バッドアートを、まだなんとなく楽しむことが出来ましたが。
もしノーヒント (?) だったら、かなりリアクションに困ったはず。
何を感じてもイイ普通のアートと違って、
“バッド” 狙いのバッドアートは、ストライクゾーンが狭く、チューニングするのが大変なのです。
なにゆえ、全身緑タイツなのか理解に苦しむこの絵しかり、
なにゆえ、犬の口を絆創膏で塞いだのか理解に苦しむこの絵しかり、
意味不明、意図不明な作品が多数ありました。
どうして作者はこの絵を描こうと思ったのか。
そして、実際に描いてしまったのか。
始末が “バッド” にもほどがあります。
特に “トゥー バッド” だと感じたのは、こちらの 《犬》 という一枚です。
見れば見るほど、不安になる作品。
面白さを通り越して、もはやホラーでした。
とっととアメリカにお帰りください。
それから、とあるアパートの一室から見つかったという 《ヨガ教室》 という一枚。
何がどうなったら、このアングルでこのシーンを描いてみたくなるのか。
美術的観点ではなく、もはや心理学的、精神学的観点からアプローチしたくなる作品です。
全体的に、予想していた以上の “バッド” ぶりでした。
“バッド” すぎて笑えることを、期待していたのですが。
本当に “バッド” な作品に関しては、全く笑えませんでした。
なぜなら、“バッド” だから。
正直なところ、「これで1300円かァ・・・」 と、失望と軽い怒りすら感じましたが。
よくよく考えるまでもなく、これはバッドアートの展覧会。
むしろ、これこそがバッドアートの展覧会として、あるべき姿、正しい反応なのでしょう。
そうなのですが・・・う~ん。でも、やっぱりモヤモヤするなぁ。
バッドアートの展覧会とわかった上で、お金を払った僕が一番の “バッド” ということでしょう。
ただ、不思議なもので、一定の数のバッドアートが集まると、
「それはもう一周回って “グッド” なんじゃないか?」 と思えるような作品も。
アート界における “あらびき芸” のようなものです。
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