大河ドラマ 『いだてん』 のOPのタイトルバック絵も手がけ、
今や名実ともに日本を代表する現代美術家となった山口晃さん。
その最新個展 “山口晃「昼ぬ修羅」” が、現在開催されています。
会場は、美術館でもなくギャラリーでもなく、なんと横浜能楽堂!
こちらは、横浜能楽堂の企画公演 「風雅と無常-修羅能の世界」 に併せて開催される展覧会です。
『修羅』 をテーマに、2階展示廊や能楽堂ホールなど、
横浜能楽堂全体を使って、インスタレーション作品を展開しています。
能楽堂で展覧会。
一体どんな内容なのか、全く想像がつきません。
早速、中に入ってみることにいたしましょう。
まずは、関東地方では最古の能舞台といわれる、
「旧染井能舞台」 が移築された能楽堂ホールへ。
能舞台の上に乗っている梅の枝のオブジェは、山口さんが制作したものとのこと。
一足早い春を味わうことが出来ました。
と、次の瞬間、何気なく見所 (観客席) に目を向けたところ、
思わず2度見してしまったほどの衝撃的な光景が飛び込んできました!
えっ、ナニコレ?!
席の上に弓が配置されているではないですか。
しかも、約400席すべて!
綺麗に並んだ姿は、まるで青海波のようです。
圧巻の光景でした。
ちなみに、一番のVIP席には、ひときわ大きな弓が設置されています。
もしかしたら、武将クラスの方が、この席に座るのかもしれませんね。
さて、気になるのは、期間中にここで公演がある時は、
この約400張の弓をどのようにしているのか、ということ。
すると、横浜能楽堂の担当者さんは、こう教えてくれました。
「もちろんすべて撤去しますよ」
「えっ?400張全部ですか?!」
「はい」
「ということは、公演が終わるたびに、また全部元に戻す・・・と?」
「そうですよ」
なんという労力!
期間中1度だけならともかく、何度もこの作業を繰り替えすだなんて。
無料で鑑賞させて頂いて、頭が下がる思いです。
ちなみに、こちらの能楽堂ホールには、
他にも山口さんが施した仕掛けがあります。
耳をすませば、普段は絶対に聞こえない音が。
どんな音なのかは、会場でご確認くださいませ。
続いて、今は使われていない2階のレストランスペースへ。
まるで、ゾンビ映画に登場するバリケードを彷彿とさせますが、これは作品の一部。
(普段の横浜能楽堂は、こんな整理整頓されていない状態ではないそうです!)
そのバリケード (?) の先を覗いてみると・・・
大人数分のテーブルセッティングが施されています。
こちらは、『耳なし芳一』 に着想を得たという 《芳一の景》 なるインスタレーション作品。
芳一が琵琶を演奏した宴席の場所が、実は墓場であったように、
このテーブルセッティングももしかしたら、実はこの世のものではないのかも・・・。
昼はまだしも、夜に観たら、確実にゾッとしそうな作品です。
今回の展覧会のメインとなるのは、2階の展示廊。
こちらのスペースには、山口さんの絵画作品とともに、
山口さんが能楽堂の収蔵室で見つけてきた小道具やアイテムが並べられています。
どれが山口作品で、どれが山口作品でないのか。
その線引きが非常に曖昧なことになっています。
まるで夢幻や白昼夢を観ているかのよう。
能のごとく、“幽玄” な味わいの展示でした。
なお、今回の展覧会は、山口さんの意向で、
作品には、一切キャプションが付けられていません。
ビデオコーナーで再生されている映像作品などわかりやすいものもありますが、
1階のロビーや2階の展示廊脇の作品に関しては・・・
ノーヒントで見つけるのは、かなり至難の業。
難易度マックスです。
ただ、作品を見つけることよりも、
「これが作品なのでは?」 と感覚を研ぎ澄ますことが何よりも重要。
この展覧会を通じて、これまで見えなかった世界が見えてくるかもしれません。
能楽堂全体を使った展覧会という性質上、
休館日や有料公演時など、入場できない日にちや時間があります。
訪れる前には、必ず横浜能楽堂HPをチェックくださいませ。
ちなみに、展覧会に出展されている絵画作品は、基本的に旧作ですが。
1点だけ新作 《入水清経》 があります。
最近すっかりデフォルトになっていますが (笑)、
今回も山口さんは、会期初日までに完成が間に合わなかった模様です。
会期中に完成なるのでしょうか。
そろりそろり、描き進めていくそうです。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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今や名実ともに日本を代表する現代美術家となった山口晃さん。
その最新個展 “山口晃「昼ぬ修羅」” が、現在開催されています。
会場は、美術館でもなくギャラリーでもなく、なんと横浜能楽堂!
こちらは、横浜能楽堂の企画公演 「風雅と無常-修羅能の世界」 に併せて開催される展覧会です。
『修羅』 をテーマに、2階展示廊や能楽堂ホールなど、
横浜能楽堂全体を使って、インスタレーション作品を展開しています。
能楽堂で展覧会。
一体どんな内容なのか、全く想像がつきません。
早速、中に入ってみることにいたしましょう。
まずは、関東地方では最古の能舞台といわれる、
「旧染井能舞台」 が移築された能楽堂ホールへ。
能舞台の上に乗っている梅の枝のオブジェは、山口さんが制作したものとのこと。
一足早い春を味わうことが出来ました。
と、次の瞬間、何気なく見所 (観客席) に目を向けたところ、
思わず2度見してしまったほどの衝撃的な光景が飛び込んできました!
えっ、ナニコレ?!
席の上に弓が配置されているではないですか。
しかも、約400席すべて!
綺麗に並んだ姿は、まるで青海波のようです。
圧巻の光景でした。
ちなみに、一番のVIP席には、ひときわ大きな弓が設置されています。
もしかしたら、武将クラスの方が、この席に座るのかもしれませんね。
さて、気になるのは、期間中にここで公演がある時は、
この約400張の弓をどのようにしているのか、ということ。
すると、横浜能楽堂の担当者さんは、こう教えてくれました。
「もちろんすべて撤去しますよ」
「えっ?400張全部ですか?!」
「はい」
「ということは、公演が終わるたびに、また全部元に戻す・・・と?」
「そうですよ」
なんという労力!
期間中1度だけならともかく、何度もこの作業を繰り替えすだなんて。
無料で鑑賞させて頂いて、頭が下がる思いです。
ちなみに、こちらの能楽堂ホールには、
他にも山口さんが施した仕掛けがあります。
耳をすませば、普段は絶対に聞こえない音が。
どんな音なのかは、会場でご確認くださいませ。
続いて、今は使われていない2階のレストランスペースへ。
まるで、ゾンビ映画に登場するバリケードを彷彿とさせますが、これは作品の一部。
(普段の横浜能楽堂は、こんな整理整頓されていない状態ではないそうです!)
そのバリケード (?) の先を覗いてみると・・・
大人数分のテーブルセッティングが施されています。
こちらは、『耳なし芳一』 に着想を得たという 《芳一の景》 なるインスタレーション作品。
芳一が琵琶を演奏した宴席の場所が、実は墓場であったように、
このテーブルセッティングももしかしたら、実はこの世のものではないのかも・・・。
昼はまだしも、夜に観たら、確実にゾッとしそうな作品です。
今回の展覧会のメインとなるのは、2階の展示廊。
こちらのスペースには、山口さんの絵画作品とともに、
山口さんが能楽堂の収蔵室で見つけてきた小道具やアイテムが並べられています。
どれが山口作品で、どれが山口作品でないのか。
その線引きが非常に曖昧なことになっています。
まるで夢幻や白昼夢を観ているかのよう。
能のごとく、“幽玄” な味わいの展示でした。
なお、今回の展覧会は、山口さんの意向で、
作品には、一切キャプションが付けられていません。
ビデオコーナーで再生されている映像作品などわかりやすいものもありますが、
1階のロビーや2階の展示廊脇の作品に関しては・・・
ノーヒントで見つけるのは、かなり至難の業。
難易度マックスです。
ただ、作品を見つけることよりも、
「これが作品なのでは?」 と感覚を研ぎ澄ますことが何よりも重要。
この展覧会を通じて、これまで見えなかった世界が見えてくるかもしれません。
能楽堂全体を使った展覧会という性質上、
休館日や有料公演時など、入場できない日にちや時間があります。
訪れる前には、必ず横浜能楽堂HPをチェックくださいませ。
ちなみに、展覧会に出展されている絵画作品は、基本的に旧作ですが。
1点だけ新作 《入水清経》 があります。
最近すっかりデフォルトになっていますが (笑)、
今回も山口さんは、会期初日までに完成が間に合わなかった模様です。
会期中に完成なるのでしょうか。
そろりそろり、描き進めていくそうです。
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