平成も残すところ、あとわずか。
現在、東京国立博物館で開催されているのは、
天皇陛下のご即位30年を記念した “両陛下と文化交流―日本美を伝える―” という特別展。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
宮内庁が所管する皇室ゆかりの作品を通じて、
両陛下が担われた文化交流を紹介する展覧会です。
展覧会は、全部で3つのブロックで構成されています。
1つ目は、御即位に関連する作品。
その中で特に見逃せないのは、
展覧会のメインビジュアルに使われている・・・
《悠紀・主基地方風俗歌屛風》 です。
(注:メインビジュアルではありますが、諸事情により画像を掲載することは適いません。あしからず)
こちらは、天皇陛下御即位に際して、
平成2年に挙行された大嘗祭 (だいじょうさい) で実際に用いられた儀式用の屛風。
悠紀地方を東山魁夷が、主基地方を高山辰雄が担当しています。
大嘗祭では、悠紀と主基それぞれの地方の斎田で採れた新穀が献上されるとのこと。
聞きなれない地方名ですが、悠紀とは京都より東のこと、主基は京都より西、
と、だいぶ広くざっくりしていますが、具体的な土地は御即位の礼のたびに選ばれるそうで、
平成の場合は、悠紀地方は秋田県、主基地方は大分県に、それぞれ決定したようです。
それゆえ、作品の中には、男鹿半島や田沢湖、
臼杵海岸や耶馬渓といった名勝地が描き込まれていました。
ちなみに、《悠紀・主基地方風俗歌屛風》 を担当するというこの大役、
昭和には河合玉堂と山元春挙が、大正には竹内栖鳳と野口小蘋が務めたとのこと。
次の元号では、誰が担当するのでしょうか。
平松礼二さん?千住博さん?山口晃さん?思い切って、チームラボ?
次なる 《悠紀・主基地方風俗歌屛風》 も楽しみです。
2つ目のブロックで紹介されていたのは、ご養蚕にまつわる作品。
明治期に昭憲皇太后が始められた皇室御養蚕は、
大正、昭和、そして、現在と歴代皇后によって引き継がれているそうです。
そうして生まれた生糸で織られた絹製品は、
宮中儀式や祭祀、皇室の儀典用衣裳などに使われているのだとか。
あの多忙な公務の合間を縫って、ご養蚕をされていたとは!
あの豪華絢爛なお召し物を、まさか糸から作っていらっしゃったとは!
今日の今日まで、知りませんでした。
ちなみに、会場には、ご養蚕の守護神として、
高村光雲によって制作された 《養蚕天女》 も出品されていました。
手にしているのは、純国産種の繭・小石丸。
足元に添えられているのは、桑の葉です。
思わず二度見にしてしまったのは、その頭。
手のひらサイズの蚕蛾が止まっているではないですか(((゚Д゚)))
しかし、さすがは、《養蚕天女》。まったく動じる気配がありません。
キャプションを読んでみると、どうやら本物の蚕蛾ではなく、蚕蛾の宝冠とのことでした。
・・・・・・・いやいや、どういうファッションセンスだよ。
さてさて、3つ目のブロックで紹介されていたのは、
奇想の画家のうちの1人、岩佐又兵衛の 《小栗判官絵巻》 や、
江戸琳派の祖・酒井抱一による 《花鳥十二ヶ月図》 をはじめとした、
日本の伝統的な美術工芸品の数々です。
実は、これらの作品には、とある共通点が。
それは、天皇皇后両陛下が、外国をご訪問された際に紹介されていること。
《小栗判官絵巻》 は、イギリス、ノルウェーをご訪問された際に、
《花鳥十二ヶ月図》 は、カナダをご訪問された際に、それぞれ展示・紹介されたのだそうです。
外国を御訪問した際に、きっちりと日本の文化の㏚をしてくださっていただなんて。
今日の今日まで、知りませんでした。
30年間、本当にお疲れさまでした。
そして、5月以降は、是非ゆっくりお休みいただきたいものです。
心からそう願わずにはいられない展覧会でした。
ちなみに、会場は、本館の特別4・5室です。
間違えて、平成館に行ってしまわぬようご注意くださいませ。
┃会期:2019年3月5日(火)~4月29日(月・祝)
┃会場:東京国立博物館 本館特別4・5室
┃https://tsumugu-exhibition2019.jp/culturalexchange/index.html
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “両陛下と文化交流” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、3月22日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
現在、東京国立博物館で開催されているのは、
天皇陛下のご即位30年を記念した “両陛下と文化交流―日本美を伝える―” という特別展。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
宮内庁が所管する皇室ゆかりの作品を通じて、
両陛下が担われた文化交流を紹介する展覧会です。
展覧会は、全部で3つのブロックで構成されています。
1つ目は、御即位に関連する作品。
その中で特に見逃せないのは、
展覧会のメインビジュアルに使われている・・・
《悠紀・主基地方風俗歌屛風》 です。
(注:メインビジュアルではありますが、諸事情により画像を掲載することは適いません。あしからず)
こちらは、天皇陛下御即位に際して、
平成2年に挙行された大嘗祭 (だいじょうさい) で実際に用いられた儀式用の屛風。
悠紀地方を東山魁夷が、主基地方を高山辰雄が担当しています。
大嘗祭では、悠紀と主基それぞれの地方の斎田で採れた新穀が献上されるとのこと。
聞きなれない地方名ですが、悠紀とは京都より東のこと、主基は京都より西、
と、だいぶ広くざっくりしていますが、具体的な土地は御即位の礼のたびに選ばれるそうで、
平成の場合は、悠紀地方は秋田県、主基地方は大分県に、それぞれ決定したようです。
それゆえ、作品の中には、男鹿半島や田沢湖、
臼杵海岸や耶馬渓といった名勝地が描き込まれていました。
ちなみに、《悠紀・主基地方風俗歌屛風》 を担当するというこの大役、
昭和には河合玉堂と山元春挙が、大正には竹内栖鳳と野口小蘋が務めたとのこと。
次の元号では、誰が担当するのでしょうか。
平松礼二さん?千住博さん?山口晃さん?思い切って、チームラボ?
次なる 《悠紀・主基地方風俗歌屛風》 も楽しみです。
2つ目のブロックで紹介されていたのは、ご養蚕にまつわる作品。
明治期に昭憲皇太后が始められた皇室御養蚕は、
大正、昭和、そして、現在と歴代皇后によって引き継がれているそうです。
そうして生まれた生糸で織られた絹製品は、
宮中儀式や祭祀、皇室の儀典用衣裳などに使われているのだとか。
あの多忙な公務の合間を縫って、ご養蚕をされていたとは!
あの豪華絢爛なお召し物を、まさか糸から作っていらっしゃったとは!
今日の今日まで、知りませんでした。
ちなみに、会場には、ご養蚕の守護神として、
高村光雲によって制作された 《養蚕天女》 も出品されていました。
手にしているのは、純国産種の繭・小石丸。
足元に添えられているのは、桑の葉です。
思わず二度見にしてしまったのは、その頭。
手のひらサイズの蚕蛾が止まっているではないですか(((゚Д゚)))
しかし、さすがは、《養蚕天女》。まったく動じる気配がありません。
キャプションを読んでみると、どうやら本物の蚕蛾ではなく、蚕蛾の宝冠とのことでした。
・・・・・・・いやいや、どういうファッションセンスだよ。
さてさて、3つ目のブロックで紹介されていたのは、
奇想の画家のうちの1人、岩佐又兵衛の 《小栗判官絵巻》 や、
江戸琳派の祖・酒井抱一による 《花鳥十二ヶ月図》 をはじめとした、
日本の伝統的な美術工芸品の数々です。
実は、これらの作品には、とある共通点が。
それは、天皇皇后両陛下が、外国をご訪問された際に紹介されていること。
《小栗判官絵巻》 は、イギリス、ノルウェーをご訪問された際に、
《花鳥十二ヶ月図》 は、カナダをご訪問された際に、それぞれ展示・紹介されたのだそうです。
外国を御訪問した際に、きっちりと日本の文化の㏚をしてくださっていただなんて。
今日の今日まで、知りませんでした。
30年間、本当にお疲れさまでした。
そして、5月以降は、是非ゆっくりお休みいただきたいものです。
心からそう願わずにはいられない展覧会でした。
ちなみに、会場は、本館の特別4・5室です。
間違えて、平成館に行ってしまわぬようご注意くださいませ。
┃会期:2019年3月5日(火)~4月29日(月・祝)
┃会場:東京国立博物館 本館特別4・5室
┃https://tsumugu-exhibition2019.jp/culturalexchange/index.html
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “両陛下と文化交流” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、3月22日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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