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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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ちひろのキッズファッション

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現在、ちひろ美術館・東京で開催されているのは、
"ちひろ美術館×文化服装学院 共同企画 ちひろのキッズファッション" という展覧会。
昨年開催された "着るをたのしむ spoken words project" では、
いわさきちひろ自身のファッショナブルな一面が取り上げられていましたが、
今回は特にキッズファッション、ちひろが描いたオシャレな子どもたちに焦点が当てられています。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


ちひろ作品を鑑賞すると、
子どもたちの愛くるしい表情に、つい目を奪われがちですが。
意識してみると、確かに、子どもたちのファッションがオシャレ!
ママタレントやママモデルの子どものファッションくらいにオシャレです。




スーパーマーケットの2階で売っていそうな、
ありきたりなキッズファッションは、一つも見当たりませんでした。
しかも、ただ着ている服がおしゃれなだけでなく、
コーデや着こなし、帽子やスカーフといった小物遣いも、ひっくるめてオシャレ!




かなりのオシャレ上級者です。
これからは、ちひろが描く子どもをそういう目で見たいと思います。
お子さんのファッションで悩んでいる方は、参考にしてみてはいかがでしょうか?


さて、今展は、ちひろ美術館では初となる文化服装学院とのコラボ展です。
いわさきちひろと文化服装学院。
特に何の接点もないような気がしますが、実は意外と深い繋がりがあるのです。

若き日に一時、書家を目指していたちひろ。
書家の小田周洋のもとで、藤原行成流の和仮名の書を学びました。




その縁で、周洋の師範代として、
ちひろが文化服装学院の学生たちを指導していたこともあったのだとか。
また、文化服装学院が出版している 『装苑』 や 『ミセス』 といった雑誌にも、
ちひろは、子ども服のデザイン画や挿絵をたびたび寄稿していたのだそうです。




そんな今回のコラボ展の目玉といえるのが、
文化服装学院服装科の学生たちによって制作されたキッズファッション。
ちひろ作品からイメージを膨らまして、構想されたものです。




その約80点のデザイン画から厳選された10点が、
今回の展覧会のために制作され、展覧会場で披露されています。




どれも学生の作品とは思えないほどのクオリティ。
キッズファッションとは何の縁もない自分でさえも、
思わず、「カワイイ♪」 と思ってしまうほどに素敵なキッズファッションでした。
星星


ちなみに。
この展示室に壁一面に飾られているのは・・・




それぞれの元ネタ (?) となった作品の複製パネルと、
制作されたキッズファッションを実際に着用した子どもを撮影した写真パネルです。
子どもたちの表情や仕草も、そして、ファッションも、ちひろ作品そのものでした。
まるで、ちひろ作品から子どもたちが、そのまま抜け出してきたかのよう。
ちひろ作品、奇跡の完全実写化です。


 ┃会期:2019年3月1日(金)~5月6日(月・祝)
 ┃会場:ちひろ美術館・東京
 ┃
https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/26668/




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