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クリスチャン・ボルタンスキー ―Lifetime

フランスを、いや現代を代表するアーティスト、クリスチャン・ボルタンスキー。
その日本国内で過去最大規模となる回顧展、
“クリスチャン・ボルタンスキー ―Lifetime” が、いよいよ国立新美術館で開幕。
その内覧会にお邪魔してまいりました。

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(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)


出展作品は、代表作を含む約50点。
初期の貴重な映像作品から、今展のために制作された最新作まで、
ボルタンスキーが約50年にわたるアーティスト人生で制作した作品が一堂に会しています。

それぞれの作品には、キャプションは付けられていません。
また、時系列に沿って並べられているわけでもありません。
「空間のアーティスト」 であるボルタンスキー自らによって、
約50点の作品が、1つのインスタレーション作品であるかのように構成されていました。

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展覧会場は、さながらお化け屋敷状態。
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』 な光景が目の前に現れたかと思えば、

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『ツイン・ピークス』 を連想させるような作品や、

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「来世」 の2文字が突如として現れます。

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何が待ち受けているかわからない。
ただでさえドキドキゾクゾクが止まらないのですが、
会場内に鳴り響く心臓音が、さらにそのドキドキゾクゾクを増幅させます。
おそらく現在開催されている展覧会の中で、もっとも吊り橋効果の高い展覧会。
意中の人を誘って訪れてみては、いかがでしょうか?
素敵な “LIfetime(=人生)” が待ち受けているかもしれませんよ。
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星
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星



ちなみに、こちらがボルタンスキーご本人。

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見た目は、007シリーズの悪役っぽい感じですが (←失礼!)。
外見及びシリアスな作風とは裏腹に、意外とチャーミングな印象の人物でした。
その持ち前のサービス精神を発揮し (?)、
内覧会の間ずっと、会場内をうろうろするボルタンスキー。

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神出鬼没する彼自身が、作品の一部のようでした (笑)


さてさて、どの空間も印象的でしたが、個人的に一番印象的だったのは、
子供たちのモノクロ写真と、複数の電球を組み合わせた作品 《モニュメント》 のある空間でした。

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《モニュメント》 1986 / 写真、フレーム、ソケット、電球、電気コード / 作家蔵
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner



どこか祭壇を思わせるこの作品と対峙するように、
広いスペースを挟んで、《死んだスイス人の資料》 が展示されています。

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(↑無数に積み上げられたビスケットの缶の一つ一つに、新聞の死亡告知欄から切り取られたスイス人の顔写真が貼られた作品)


さらに、その両サイドにも死をモチーフにした作品が設置されていました。
厳かで敬虔な気持ちになる一方で、どこか居心地の悪さも覚えます。
まるで見知らぬ人の葬儀に参加させられているような、
これまでに経験したことのない不思議な気分にさせられる空間でした。

それから、もう一つ印象的だったのが、
近作である 《ぼた山》 を中央にそびえ立つ空間です。

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うず高く積み上げられた真っ黒な衣服の山が、
空間的にも精神的にも圧迫してくるようでした。
もしかしたら、いずれ自分もこの一部になってしまうかも。
そんな奇妙な絶望感、焦燥感を覚えました。
ふと天上に目をやると、そこには大量のベールが。
それぞれのベールには、写真がプリントされています。

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たぶん・・・いや、絶対気のせいなのですが、
どの写真も、『奇跡体験!アンビリバボー』 で見たことがあるような気がしました (笑)


ちなみに。
奇跡体験といえば (?)、海をイメージしたエマージェンシー・ブランケット上で、
電球がぶら~んぶら~んと揺れ動く 《黄金の海》 という作品を鑑賞していたときのこと。

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写真を撮影したら、緑色の光のようなものが映り込んだのです。
えっ、もしや、オーブ?!
そこで急きょ動画を撮影してみることに。

すると・・・





ハッキリと左右にふらふらと動くオーブが映っているではないですか!
マジでアンビリバボー。




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