今年2019年は、山種美術館が現在の広尾の地に移転し、開館してから10年目の節目の年。
そして、大正から昭和を駆け抜けた日本画家・速水御舟の生誕125年という節目の年。
そんなダブルアニバーサリーを祝して、現在、山種美術館では、
“【山種美術館広尾開館 10周年記念特別展】 生誕125年記念 速水御舟” が開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
40年という短い生涯の中で、約700点の作品を残したという速水御舟。
そのうちの計120点を所蔵していることから、
山種美術館は、「御舟美術館」 とも称されています。
今回の展覧会では、前後期に分けて、その120点すべてを一挙公開!
出し惜しみ一切なし、本気度100%、もとい本気度120%の速水御舟展です。
なお、7月7日までの前期では、
御舟の数多い名作の中でただ2点、重要文化財に指定されている 《炎舞》 と、
【重要文化財】速水御舟 《炎舞》 1925(大正14)年 絹本・彩色 山種美術館
《名樹散椿》 が、贅沢にも同時公開されています。
【重要文化財】速水御舟 《名樹散椿》 1929(昭和4)年 紙本金地・彩色 山種美術館 (注:展示は、前期[6/8~7/7]のみ)
つまり訪れるなら断然、前期!
・・・・・・・と言いたいところですが。
普段あまり公開される機会がない御舟の写生作品は・・・
後期にゴッソリ入れ替えられるとのこと。
前後期それぞれ訪れるのが、ベストです!
ちなみに、これまで幾度となく、《名樹散椿》 を鑑賞しているのですが。
今回改めて、じーっと鑑賞していたところ、
枝ぶりが異様なほどウニョウニョとしていることに気が付きました。
なかには、蛇のように巻き付いている枝もあります。
この木のモデルになっているのは、京都の地蔵院にある五色八重散椿とのこと。
というわけで、「地蔵院 五色八重散椿」 でネット検索してみました。
がしかし、実際の椿からは、御舟の絵のような “寄生獣感” は感じられません。
どうやらこのウニョウニョぶりは、御舟の想像 (妄想?) の産物であるようです。
それに注目して、他に植物を描いた絵を観てみると・・・
やはりウニョウニョとしていました。
こちらの 《春地温》 という作品に関しては、
ウニョウニョとはしていませんが。
1本だけありえないほどのカーブを描いた枝がありました。
どういう成長を遂げたら、こうなるのでしょう?
植物の描き方のクセがすごい。
今展を通じて初めて知った御舟の一面です。
それから、初めて知った一面は、もう一つ。
展覧会では、御舟の作品とともに、彼の残した言葉も多く紹介されていたのですが。
「梯子の頂上に登る勇気は貴い、
更にそこから降りて来て、再び登り返す勇気を持つ者は更に貴い」 や、
「絵が早くできすぎて困る」「必然的に生れて来るものは貴い。自分はそれを真実と呼ぶ」 など、
中二病っぽい発言が、ちょこちょこ登場していました。
そういえば、もともとは 「蒔田」 という苗字でしたが、
母方の祖母の養子となり、途中から 「速水」 を名乗るようになります。
もしかしたら、「速水」 のほうがカッコよかったから?
御舟に中二病の疑いありです (笑)
ちなみに。
会場には、若き日の御舟の写真も紹介されていました。
こちらは、とある展覧会場で画家仲間たちと撮ったという記念写真です。
全員マント。
全員無表情。
フリーメーソン感がハンパなかったです。
最後に、個人的に一番印象に残った作品をご紹介いたしましょう。
群馬県で出土した武人埴輪をモデルにした 《供身像》 という一枚。
御舟が描くと、植物だけでなく、埴輪にも生命感が宿るようです。
なぜか含み笑い。
そのテイストは、どこか吉田戦車を彷彿とさせるものがあります。
もしくは、よーじや。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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そして、大正から昭和を駆け抜けた日本画家・速水御舟の生誕125年という節目の年。
そんなダブルアニバーサリーを祝して、現在、山種美術館では、
“【山種美術館広尾開館 10周年記念特別展】 生誕125年記念 速水御舟” が開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
40年という短い生涯の中で、約700点の作品を残したという速水御舟。
そのうちの計120点を所蔵していることから、
山種美術館は、「御舟美術館」 とも称されています。
今回の展覧会では、前後期に分けて、その120点すべてを一挙公開!
出し惜しみ一切なし、本気度100%、もとい本気度120%の速水御舟展です。
なお、7月7日までの前期では、
御舟の数多い名作の中でただ2点、重要文化財に指定されている 《炎舞》 と、
【重要文化財】速水御舟 《炎舞》 1925(大正14)年 絹本・彩色 山種美術館
《名樹散椿》 が、贅沢にも同時公開されています。
【重要文化財】速水御舟 《名樹散椿》 1929(昭和4)年 紙本金地・彩色 山種美術館 (注:展示は、前期[6/8~7/7]のみ)
つまり訪れるなら断然、前期!
・・・・・・・と言いたいところですが。
普段あまり公開される機会がない御舟の写生作品は・・・
後期にゴッソリ入れ替えられるとのこと。
前後期それぞれ訪れるのが、ベストです!
ちなみに、これまで幾度となく、《名樹散椿》 を鑑賞しているのですが。
今回改めて、じーっと鑑賞していたところ、
枝ぶりが異様なほどウニョウニョとしていることに気が付きました。
なかには、蛇のように巻き付いている枝もあります。
この木のモデルになっているのは、京都の地蔵院にある五色八重散椿とのこと。
というわけで、「地蔵院 五色八重散椿」 でネット検索してみました。
がしかし、実際の椿からは、御舟の絵のような “寄生獣感” は感じられません。
どうやらこのウニョウニョぶりは、御舟の想像 (妄想?) の産物であるようです。
それに注目して、他に植物を描いた絵を観てみると・・・
やはりウニョウニョとしていました。
こちらの 《春地温》 という作品に関しては、
ウニョウニョとはしていませんが。
1本だけありえないほどのカーブを描いた枝がありました。
どういう成長を遂げたら、こうなるのでしょう?
植物の描き方のクセがすごい。
今展を通じて初めて知った御舟の一面です。
それから、初めて知った一面は、もう一つ。
展覧会では、御舟の作品とともに、彼の残した言葉も多く紹介されていたのですが。
「梯子の頂上に登る勇気は貴い、
更にそこから降りて来て、再び登り返す勇気を持つ者は更に貴い」 や、
「絵が早くできすぎて困る」「必然的に生れて来るものは貴い。自分はそれを真実と呼ぶ」 など、
中二病っぽい発言が、ちょこちょこ登場していました。
そういえば、もともとは 「蒔田」 という苗字でしたが、
母方の祖母の養子となり、途中から 「速水」 を名乗るようになります。
もしかしたら、「速水」 のほうがカッコよかったから?
御舟に中二病の疑いありです (笑)
ちなみに。
会場には、若き日の御舟の写真も紹介されていました。
こちらは、とある展覧会場で画家仲間たちと撮ったという記念写真です。
全員マント。
全員無表情。
フリーメーソン感がハンパなかったです。
最後に、個人的に一番印象に残った作品をご紹介いたしましょう。
群馬県で出土した武人埴輪をモデルにした 《供身像》 という一枚。
御舟が描くと、植物だけでなく、埴輪にも生命感が宿るようです。
なぜか含み笑い。
そのテイストは、どこか吉田戦車を彷彿とさせるものがあります。
もしくは、よーじや。
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