東京国立博物館の本館11室での特別企画、
“奈良大和四寺のみほとけ” に行ってまいりました。
奈良を代表するお寺といえば、
法隆寺や東大寺、興福寺などが、パッと思い浮かびますが。
実は、それらのお寺と同じくらいに、
深い歴史を持つのが、奈良県北東部に位置する大和四寺。
具体的に挙げると、岡寺、室生寺、長谷寺、安倍文殊院の四寺です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
その奈良大和四寺に古くから伝わる貴重な仏像の数々が、うましうるわし上京中。
展示スペースは1フロア、出展数は15件と、小規模な展覧会ではありますが。
出展作品15件のうち、国宝が4件、重要文化財が9件と、実に質の高い内容となっていました。
何より、1日では到底巡り切れない奈良大和四寺を、サクッと堪能できてしまうまたとない機会。
仏像好き、お寺巡り好きなら、是非とも抑えておきたい展覧会です。
そんな少数精鋭の展覧会だけに、どの作品も目玉作品といったところですが、
とりわけ見逃せないのは、室生寺の 《十一面観音菩薩立像》 です。
国宝 《十一面観音菩薩立像》 平安時代・9~10世紀 奈良・室生寺蔵 撮影・三好和義
ふっくらぽっちゃりした頬。
思わずドキッとさせられる口元の紅。
独特すぎる水瓶の持ち方 (←?) などなど。
見どころはたくさんありますが、特に注目したいのは、その光背。
板に直接絵が描かれた珍しい板光背となっています。
平安時代に描かれた絵が、これほどまでに色鮮やかに残っているのは、極めてレアなケース。
絵画作品としても楽しめる作品となっています。
ちなみに、板光背の裏側はどうなっているのでしょう??
気になったので、背後を覗き込んでみました。
・・・・・・・見ないであげれば、よかったです。
それから、こちらも見逃せないのが、
岡寺の開祖とされる義淵僧正をモデルにしたとされる国宝の 《義淵僧正坐像》 です。
国宝 《義淵僧正坐像》 奈良時代・8世紀、奈良・岡寺蔵 画像提供・奈良国立博物館
胸元に浮かび上がるガリガリの肋骨。
変装メガネをかけているかのようなタレ目っぷり。
くりぃむしちゅーの上田晋也ばりのおでこの皴。
その誇張されすぎた見た目も大いに気になるところですが。
手元の謎のポーズも気になります。
ビリヤードのキューでも持っていたのでしょうか。
また、長谷寺からは、本尊の両サイドを固める2体の脇侍、
《雨宝童子立像》 と 《難陀龍王立像》 が特別に出展されています。
普段は、厨子に入っているため、あまり姿が見えないとのこと。
長谷寺でもこんなにハッキリとは拝顔できないそうです。
ちなみに、頭に龍を乗せたインパクト抜群の右脇侍の 《難陀龍王立像》 。
重要文化財 舜慶作 《難陀龍王立像》 鎌倉時代・正和5年(1316) 奈良・長谷寺蔵
両手で大事に何かを抱えています。
おすそわけでしょうか?
その正体は、「ナンだ!?」 と疑問に思って調べてみたところ、
どうやら獣の形をした岩を載せた盤であるらしいことが判明しました。
何でまた、そんなよくわからないモノを持っているのでしょう。
安倍文殊院からは、残念ながら仏像は出展されていなかったですが、
その代わり、快慶作の 《文殊菩薩像》 の像内から発見された貴重な経巻、
国宝の文殊菩薩像像内納入品 《仏頂尊勝陀羅尼・文殊真言等》 が特別出展されていました。
国宝 《文殊菩薩像像内納入品『仏頂尊勝陀羅尼・文殊真言等』》 鎌倉時代・承久2年(1220)、奈良・安倍文殊院蔵 画像提供・奈良国立博物館
☝画面の右側にご注目。
同じ文字 (梵字?) がズラッと並んでいます。
実際の展示ではもう少し長く展示されていますので、さらにこの何倍も同じ文字が並んでいました。
計1000文字。
この時代にワープロがあったら、コピペで時短できたでしょうに (←?)。
最後に、個人的に一番印象に残った作品をご紹介。
岡寺が所蔵する重要文化財の 《釈迦涅槃像》 です。
涅槃というよりも、ただ寝ているようにしか見えません。
日曜午後のお父さん。
顔の下に添えた手やクロスした足元が絶妙にリアルでした。
┃会期:2019年6月18日(火)~9月23日(月)
┃会場:東京国立博物館 本館11室
┃https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1966
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “奈良大和四寺のみほとけ” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、7月1日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
“奈良大和四寺のみほとけ” に行ってまいりました。
奈良を代表するお寺といえば、
法隆寺や東大寺、興福寺などが、パッと思い浮かびますが。
実は、それらのお寺と同じくらいに、
深い歴史を持つのが、奈良県北東部に位置する大和四寺。
具体的に挙げると、岡寺、室生寺、長谷寺、安倍文殊院の四寺です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
その奈良大和四寺に古くから伝わる貴重な仏像の数々が、うましうるわし上京中。
展示スペースは1フロア、出展数は15件と、小規模な展覧会ではありますが。
出展作品15件のうち、国宝が4件、重要文化財が9件と、実に質の高い内容となっていました。
何より、1日では到底巡り切れない奈良大和四寺を、サクッと堪能できてしまうまたとない機会。
仏像好き、お寺巡り好きなら、是非とも抑えておきたい展覧会です。
そんな少数精鋭の展覧会だけに、どの作品も目玉作品といったところですが、
とりわけ見逃せないのは、室生寺の 《十一面観音菩薩立像》 です。
国宝 《十一面観音菩薩立像》 平安時代・9~10世紀 奈良・室生寺蔵 撮影・三好和義
ふっくらぽっちゃりした頬。
思わずドキッとさせられる口元の紅。
独特すぎる水瓶の持ち方 (←?) などなど。
見どころはたくさんありますが、特に注目したいのは、その光背。
板に直接絵が描かれた珍しい板光背となっています。
平安時代に描かれた絵が、これほどまでに色鮮やかに残っているのは、極めてレアなケース。
絵画作品としても楽しめる作品となっています。
ちなみに、板光背の裏側はどうなっているのでしょう??
気になったので、背後を覗き込んでみました。
・・・・・・・見ないであげれば、よかったです。
それから、こちらも見逃せないのが、
岡寺の開祖とされる義淵僧正をモデルにしたとされる国宝の 《義淵僧正坐像》 です。
国宝 《義淵僧正坐像》 奈良時代・8世紀、奈良・岡寺蔵 画像提供・奈良国立博物館
胸元に浮かび上がるガリガリの肋骨。
変装メガネをかけているかのようなタレ目っぷり。
くりぃむしちゅーの上田晋也ばりのおでこの皴。
その誇張されすぎた見た目も大いに気になるところですが。
手元の謎のポーズも気になります。
ビリヤードのキューでも持っていたのでしょうか。
また、長谷寺からは、本尊の両サイドを固める2体の脇侍、
《雨宝童子立像》 と 《難陀龍王立像》 が特別に出展されています。
普段は、厨子に入っているため、あまり姿が見えないとのこと。
長谷寺でもこんなにハッキリとは拝顔できないそうです。
ちなみに、頭に龍を乗せたインパクト抜群の右脇侍の 《難陀龍王立像》 。
重要文化財 舜慶作 《難陀龍王立像》 鎌倉時代・正和5年(1316) 奈良・長谷寺蔵
両手で大事に何かを抱えています。
おすそわけでしょうか?
その正体は、「ナンだ!?」 と疑問に思って調べてみたところ、
どうやら獣の形をした岩を載せた盤であるらしいことが判明しました。
何でまた、そんなよくわからないモノを持っているのでしょう。
安倍文殊院からは、残念ながら仏像は出展されていなかったですが、
その代わり、快慶作の 《文殊菩薩像》 の像内から発見された貴重な経巻、
国宝の文殊菩薩像像内納入品 《仏頂尊勝陀羅尼・文殊真言等》 が特別出展されていました。
国宝 《文殊菩薩像像内納入品『仏頂尊勝陀羅尼・文殊真言等』》 鎌倉時代・承久2年(1220)、奈良・安倍文殊院蔵 画像提供・奈良国立博物館
☝画面の右側にご注目。
同じ文字 (梵字?) がズラッと並んでいます。
実際の展示ではもう少し長く展示されていますので、さらにこの何倍も同じ文字が並んでいました。
計1000文字。
この時代にワープロがあったら、コピペで時短できたでしょうに (←?)。
最後に、個人的に一番印象に残った作品をご紹介。
岡寺が所蔵する重要文化財の 《釈迦涅槃像》 です。
涅槃というよりも、ただ寝ているようにしか見えません。
日曜午後のお父さん。
顔の下に添えた手やクロスした足元が絶妙にリアルでした。
┃会期:2019年6月18日(火)~9月23日(月)
┃会場:東京国立博物館 本館11室
┃https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1966
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “奈良大和四寺のみほとけ” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、7月1日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
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