ルノアールを筆頭に、モネ、ゴッホ、シャガール…と、
街を歩いていると、時に、美術界の巨匠たちと同じ名前のお店に出くわします。
果たして、それらのお店と巨匠との間に関係はあるのか??
気になるようで気にならない。
でも、気にしてしまったら、気になって仕方がない。
そんな疑問を解消すべく、アートテラーは今日も店へと赴く!!
ベラスケスとともにスペイン最大の画家と謳われるゴヤ。
その名が付いたバーが、銀座にあるらしい。
そんなまことしやかな情報を頼りに、銀座の数寄屋橋通りへとやってきました。
Google マップは、このあたりを指し示しているのですが、それらしいお店は見つからず。。。
しばらく近辺をうろついていると、何やら抜け道みたいなものを発見!
その抜け道を抜けると、そこには・・・
裏路地がありました。
そして、看板に 「GOYA」 の文字があるのを確認。
どうやらお目当てのお店に辿り着けたようです。
ビルに入り、階段をのぼると、そこには 「GOYA」 のサインがありました。
扉を開けると、まず目に飛び込んできたのは・・・
《スペイン王子フランシスコ・デ・パウラ・アントニオの肖像》。
宮廷画家ゴヤが描いた肖像画の一つです。
《裸のマハ》 や 《マドリード、1808年5月3日》 などと比べると、そこまでメジャーではないゴヤ作品。
“それをあえて入り口に飾っているだなんて。
というか、そもそも店名をゴヤにするなんて・・・よっぽどゴヤ好きのオーナーに違いない!”
と確信した矢先、カウンター席へと案内されました。
すると、そこにはバーのカウンターでは、あまり見かけないものが!
「えっ!《我が子を食らうサトゥルヌス》 の食べかけ?!」
・・・・・と思ったら、生ハム (ハモン・セラーノ) の原木でした。
ゴヤ=スペイン=ハモン・セラーノ。
なるほど。繋がるものはあります。
さてさて、1杯目は、ジン・トニックをオーダー。
すると、角柱の氷が1本入った見た目にも美しいジン・トニックが運ばれてきました。
もちろん見た目だけでなく、味もすっきりと美しかったです。
ジントニックウォーターを混ぜたもの、ではなく、
もとからこういう飲み物であったかのような一体感のある味でした。
そんなジン・トニックをゆっくり味わっていると、
バーテンダーさんから、「うちの店は、どうやって知ったのですか?」 との質問が。
素直に、「芸術家の名前が付いたお店を訪れるのがゴニョゴニョゴニョ・・・」 と伝えると、
「実は、10年くらい前に、馴染みの古書店の方が、ゴヤの版画集をプレゼントしてくれまして。
それで、昨年このお店をオープンさせて頂いた時に、
その版画集にちなんで、『ゴヤ』 という名前にしたのです」
と、店名の由来を教えてくれました。
なお、その版画集は、『闘牛技(La Tauromaquia)』。
1~33、A~Gの全40図があり、お店では、
その日に合わせて、版画をかけ替えているのだそう。
ちなみに、僕が訪れたのは、6月24日。
壁にかかっていたのは、24番目に当たる、
「同じセバーリョス、マドリード闘牛場で牡牛にまたがり、別の牡牛をかわしながら短槍を打つ」 でした。
もちろんプリントではなく、本物の版画。
そんな貴重な版画を、ポンとプレゼントしてもらえるだなんて。
と、軽く疑問に思っていると、バーテンダーさんの口から、
「シェリー・カクテル・コンペティションで優勝した時のお祝いでして」 との答えが飛び出しました。
えっ、チャンピオン?!
そんなスゴいバーテンダーさんのお店だとはつゆ知らず、
ただ、“ゴヤという名前だから” というバカみたいな理由で訪れてしまったことを反省。
ほろ酔い気分は、血の気が引くように一瞬にして醒めてしまいました。
とは言え、せっかくなので、シェリーを使ったカクテルをオーダーしてみることに。
すると、チャンピオンは、シェリーのカクテルではポピュラーなバンブーを作ってくださいました。
シェリーと聞いたところで、「♪いつになれば俺は這い上がれるだろう~」 と、
尾崎豊の歌声しか思いつかないほどに、そもそもシェリーというお酒に馴染みのない僕。
確か甘いお酒だったような、という曖昧な情報を頼りに一口飲んでみました。
「ん?甘くない!」
シェリーには甘口だけでなく、辛口もあるのだそう。
そんなシェリーで作ったカクテルは、
辛口の日本酒や紹興酒に近いスパッとした味わい。
まさに、竹を割ったような味でした。
この日、最後にオーダーしたのは、お店で一番人気という生姜を使ったカクテル。
生姜のモスコミュールです。
高知県出身のバーテンダーさんのこだわりの一杯で、
高知県産のフレッシュな生姜がアクセントにくわえられていました。
一般的なモスコミュールと違って、ジンジャーエールのベタッとした感じは一切なし。
ピリッとした刺激が、実に心地よい一杯でした。
3杯とも、すべて美味しかったです。
ごちそうさまでした。
仕事柄、銀座はよく訪れていますが、こんなに素敵なバーがあったなんて!
この出逢いは、ある意味で事件。
銀座、2019年6月24日。
<お店情報>
バー ゴヤ
住所:東京都中央区銀座6丁目4-16花椿ビル2階B2号
定休日:日曜・祝日
営業時間:16:00〜24:00
美術ブログ界の巨匠になるべく、ランキングに挑戦しています
街を歩いていると、時に、美術界の巨匠たちと同じ名前のお店に出くわします。
果たして、それらのお店と巨匠との間に関係はあるのか??
気になるようで気にならない。
でも、気にしてしまったら、気になって仕方がない。
そんな疑問を解消すべく、アートテラーは今日も店へと赴く!!
ベラスケスとともにスペイン最大の画家と謳われるゴヤ。
その名が付いたバーが、銀座にあるらしい。
そんなまことしやかな情報を頼りに、銀座の数寄屋橋通りへとやってきました。
Google マップは、このあたりを指し示しているのですが、それらしいお店は見つからず。。。
しばらく近辺をうろついていると、何やら抜け道みたいなものを発見!
その抜け道を抜けると、そこには・・・
裏路地がありました。
そして、看板に 「GOYA」 の文字があるのを確認。
どうやらお目当てのお店に辿り着けたようです。
ビルに入り、階段をのぼると、そこには 「GOYA」 のサインがありました。
扉を開けると、まず目に飛び込んできたのは・・・
《スペイン王子フランシスコ・デ・パウラ・アントニオの肖像》。
宮廷画家ゴヤが描いた肖像画の一つです。
《裸のマハ》 や 《マドリード、1808年5月3日》 などと比べると、そこまでメジャーではないゴヤ作品。
“それをあえて入り口に飾っているだなんて。
というか、そもそも店名をゴヤにするなんて・・・よっぽどゴヤ好きのオーナーに違いない!”
と確信した矢先、カウンター席へと案内されました。
すると、そこにはバーのカウンターでは、あまり見かけないものが!
「えっ!《我が子を食らうサトゥルヌス》 の食べかけ?!」
・・・・・と思ったら、生ハム (ハモン・セラーノ) の原木でした。
ゴヤ=スペイン=ハモン・セラーノ。
なるほど。繋がるものはあります。
さてさて、1杯目は、ジン・トニックをオーダー。
すると、角柱の氷が1本入った見た目にも美しいジン・トニックが運ばれてきました。
もちろん見た目だけでなく、味もすっきりと美しかったです。
ジントニックウォーターを混ぜたもの、ではなく、
もとからこういう飲み物であったかのような一体感のある味でした。
そんなジン・トニックをゆっくり味わっていると、
バーテンダーさんから、「うちの店は、どうやって知ったのですか?」 との質問が。
素直に、「芸術家の名前が付いたお店を訪れるのがゴニョゴニョゴニョ・・・」 と伝えると、
「実は、10年くらい前に、馴染みの古書店の方が、ゴヤの版画集をプレゼントしてくれまして。
それで、昨年このお店をオープンさせて頂いた時に、
その版画集にちなんで、『ゴヤ』 という名前にしたのです」
と、店名の由来を教えてくれました。
なお、その版画集は、『闘牛技(La Tauromaquia)』。
1~33、A~Gの全40図があり、お店では、
その日に合わせて、版画をかけ替えているのだそう。
ちなみに、僕が訪れたのは、6月24日。
壁にかかっていたのは、24番目に当たる、
「同じセバーリョス、マドリード闘牛場で牡牛にまたがり、別の牡牛をかわしながら短槍を打つ」 でした。
もちろんプリントではなく、本物の版画。
そんな貴重な版画を、ポンとプレゼントしてもらえるだなんて。
と、軽く疑問に思っていると、バーテンダーさんの口から、
「シェリー・カクテル・コンペティションで優勝した時のお祝いでして」 との答えが飛び出しました。
えっ、チャンピオン?!
そんなスゴいバーテンダーさんのお店だとはつゆ知らず、
ただ、“ゴヤという名前だから” というバカみたいな理由で訪れてしまったことを反省。
ほろ酔い気分は、血の気が引くように一瞬にして醒めてしまいました。
とは言え、せっかくなので、シェリーを使ったカクテルをオーダーしてみることに。
すると、チャンピオンは、シェリーのカクテルではポピュラーなバンブーを作ってくださいました。
シェリーと聞いたところで、「♪いつになれば俺は這い上がれるだろう~」 と、
尾崎豊の歌声しか思いつかないほどに、そもそもシェリーというお酒に馴染みのない僕。
確か甘いお酒だったような、という曖昧な情報を頼りに一口飲んでみました。
「ん?甘くない!」
シェリーには甘口だけでなく、辛口もあるのだそう。
そんなシェリーで作ったカクテルは、
辛口の日本酒や紹興酒に近いスパッとした味わい。
まさに、竹を割ったような味でした。
この日、最後にオーダーしたのは、お店で一番人気という生姜を使ったカクテル。
生姜のモスコミュールです。
高知県出身のバーテンダーさんのこだわりの一杯で、
高知県産のフレッシュな生姜がアクセントにくわえられていました。
一般的なモスコミュールと違って、ジンジャーエールのベタッとした感じは一切なし。
ピリッとした刺激が、実に心地よい一杯でした。
3杯とも、すべて美味しかったです。
ごちそうさまでした。
仕事柄、銀座はよく訪れていますが、こんなに素敵なバーがあったなんて!
この出逢いは、ある意味で事件。
銀座、2019年6月24日。
<お店情報>
バー ゴヤ
住所:東京都中央区銀座6丁目4-16花椿ビル2階B2号
定休日:日曜・祝日
営業時間:16:00〜24:00
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