平安時代末期の歌謡集『梁塵秘抄』 の一節でも、
「遊びをせんとや生まれけむ」 と謳われているように。
古来より、日本人は 「遊び」 が好きなようです。
確かに、言われてみれば、電車の車内を見渡してみれば、
子どもだけでなく、大人もスマホのゲームに熱中しているような気がします。
現在、サントリー美術館で開催されているのは、
そんな日本における 「遊び」、特に中世の 「遊び」 に着目した展覧会。
“サントリー芸術財団50周年 遊びの流儀 遊楽図の系譜” です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
展覧会場では、羽子板や貝合わせといった実際に使われていた遊び道具や、
琴に囲碁、書道に絵画といった教養人が嗜む4つの遊びを描いた琴棋書画図といった、
遊びにまつわる日本美術の作品が数多く紹介されています。
中でも特に力を入れて紹介されているのが、展覧会のサブタイトルにもある 「遊楽図」。
重要文化財に指定されている 《遊楽図屛風(相応寺屛風)》 や、
重要文化財 《遊楽図屛風(相応寺屛風)》 八曲一双のうち左隻(部分) 江戸時代 17世紀 徳川美術館
©徳川美術館イメージアーカイブ / DNPartcom (注:展示期間は、6/26~7/15)
同じく重要文化財の 《四条河原遊楽図屛風》 をはじめ、
重要文化財 《四条河原遊楽図屛風》 二曲一双のうち右隻 江戸時代 17世紀 静嘉堂文庫美術館
©静嘉堂文庫美術館イメージアーカイブ / DNPartcom (注:展示期間は、7/24~8/18)
日本全国から貴重な 「遊楽図」 の数々が勢ぞろいしていました。
これまで画中の人物一人一人に、あまり関心を向けたことはなかったですが、
改めてじっくりと注目してみると、まぁ 「遊楽図」 だけに、遊んでいる人の多いこと多いこと!
《邸内遊楽図屛風》 六曲一隻(部分) 江戸時代 17世紀 サントリー美術館 【全期間展示】
いつの時代も、ディスコやクラブのようなノリ、
いつの時代も、パリピやチャラ男のような輩は存在していたのですね。
桃山時代も江戸時代も、プチョヘンザ!
まさに 「バイブスいと上がりけり」(出典:EXIT) な展覧会でした。
と、人の中身や本質は、桃山も江戸も令和もそう変わっていない印象でしたが。
遊びそのものは、昔と今で異なっている点もありました。
例えば、双六。
現代人の僕らがイメージする双六は、「人生ゲーム」 のように、
サイコロを振って、ふりだし (スタート) から上がり (ゴール) を目指すゲームです。
しかし、そういった双六、いわゆる絵双六は、
幕末から近代にかけて急速に普及したものなのだとか。
それまで双六といえば、西洋のバッグギャモンに近い2人対戦式の 「盤双六」 を指していたそう。
家族でワイワイ楽しむようなものではなく、
将棋や囲碁のように、頭脳や戦術で競う知的な遊びだったようです。
また例えば、カルタ。
南蛮文化との交流の中で、ポルトガルからもたらされたカルタは、
当初は今のように読み上げられた絵札を取って、その数を競うスタイルではなかったそう。
現代でいうトランプに近い遊び道具だったようです。
また、今でこそお正月くらいにしか遊ぶ機会がないカルタですが、
かつては、年中楽しまれていたというほどポピュラーな遊びだったとのこと。
後期で展示される国宝の 《婦女遊楽図屛風(松浦屛風)》 の中にも・・・
国宝 《婦女遊楽図屛風(松浦屛風)》 六曲一双のうち左隻(部分) 江戸時代 17世紀 大和文華館
(注:展示期間は7/24~8/18)
カルタに興じる人々が描かれています。
確かに、カルタと言われなければ、
ババ抜きで遊んでいるように見えますね。
ちなみに。
中世の 「遊び」 を、真面目に紹介した展覧会ではありますが。
展示された蹴鞠の近くに、ポーンと浮かび上がった蹴鞠があったり、
絵からそのまま飛び出したかのように、天上から輪になって踊る人々が吊るされていたり、
会場のあちこちに、遊び心が溢れていました。
そんな展覧会のラストに展示されていたのは、的。
ただ、特にこの周囲に、的に関した展示も無く。。。
“なぜ、最後の最後で的?!” と、ある意味、注目の的でした。
もしかしたら、展覧会があっと言う間に感じられて、
まさに 「矢の如し」 ということを意味していたのかもしれません。
的外れだったら、ごめんなさい。
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「遊びをせんとや生まれけむ」 と謳われているように。
古来より、日本人は 「遊び」 が好きなようです。
確かに、言われてみれば、電車の車内を見渡してみれば、
子どもだけでなく、大人もスマホのゲームに熱中しているような気がします。
現在、サントリー美術館で開催されているのは、
そんな日本における 「遊び」、特に中世の 「遊び」 に着目した展覧会。
“サントリー芸術財団50周年 遊びの流儀 遊楽図の系譜” です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
展覧会場では、羽子板や貝合わせといった実際に使われていた遊び道具や、
琴に囲碁、書道に絵画といった教養人が嗜む4つの遊びを描いた琴棋書画図といった、
遊びにまつわる日本美術の作品が数多く紹介されています。
中でも特に力を入れて紹介されているのが、展覧会のサブタイトルにもある 「遊楽図」。
重要文化財に指定されている 《遊楽図屛風(相応寺屛風)》 や、
重要文化財 《遊楽図屛風(相応寺屛風)》 八曲一双のうち左隻(部分) 江戸時代 17世紀 徳川美術館
©徳川美術館イメージアーカイブ / DNPartcom (注:展示期間は、6/26~7/15)
同じく重要文化財の 《四条河原遊楽図屛風》 をはじめ、
重要文化財 《四条河原遊楽図屛風》 二曲一双のうち右隻 江戸時代 17世紀 静嘉堂文庫美術館
©静嘉堂文庫美術館イメージアーカイブ / DNPartcom (注:展示期間は、7/24~8/18)
日本全国から貴重な 「遊楽図」 の数々が勢ぞろいしていました。
これまで画中の人物一人一人に、あまり関心を向けたことはなかったですが、
改めてじっくりと注目してみると、まぁ 「遊楽図」 だけに、遊んでいる人の多いこと多いこと!
《邸内遊楽図屛風》 六曲一隻(部分) 江戸時代 17世紀 サントリー美術館 【全期間展示】
いつの時代も、ディスコやクラブのようなノリ、
いつの時代も、パリピやチャラ男のような輩は存在していたのですね。
桃山時代も江戸時代も、プチョヘンザ!
まさに 「バイブスいと上がりけり」(出典:EXIT) な展覧会でした。
と、人の中身や本質は、桃山も江戸も令和もそう変わっていない印象でしたが。
遊びそのものは、昔と今で異なっている点もありました。
例えば、双六。
現代人の僕らがイメージする双六は、「人生ゲーム」 のように、
サイコロを振って、ふりだし (スタート) から上がり (ゴール) を目指すゲームです。
しかし、そういった双六、いわゆる絵双六は、
幕末から近代にかけて急速に普及したものなのだとか。
それまで双六といえば、西洋のバッグギャモンに近い2人対戦式の 「盤双六」 を指していたそう。
家族でワイワイ楽しむようなものではなく、
将棋や囲碁のように、頭脳や戦術で競う知的な遊びだったようです。
また例えば、カルタ。
南蛮文化との交流の中で、ポルトガルからもたらされたカルタは、
当初は今のように読み上げられた絵札を取って、その数を競うスタイルではなかったそう。
現代でいうトランプに近い遊び道具だったようです。
また、今でこそお正月くらいにしか遊ぶ機会がないカルタですが、
かつては、年中楽しまれていたというほどポピュラーな遊びだったとのこと。
後期で展示される国宝の 《婦女遊楽図屛風(松浦屛風)》 の中にも・・・
国宝 《婦女遊楽図屛風(松浦屛風)》 六曲一双のうち左隻(部分) 江戸時代 17世紀 大和文華館
(注:展示期間は7/24~8/18)
カルタに興じる人々が描かれています。
確かに、カルタと言われなければ、
ババ抜きで遊んでいるように見えますね。
ちなみに。
中世の 「遊び」 を、真面目に紹介した展覧会ではありますが。
展示された蹴鞠の近くに、ポーンと浮かび上がった蹴鞠があったり、
絵からそのまま飛び出したかのように、天上から輪になって踊る人々が吊るされていたり、
会場のあちこちに、遊び心が溢れていました。
そんな展覧会のラストに展示されていたのは、的。
ただ、特にこの周囲に、的に関した展示も無く。。。
“なぜ、最後の最後で的?!” と、ある意味、注目の的でした。
もしかしたら、展覧会があっと言う間に感じられて、
まさに 「矢の如し」 ということを意味していたのかもしれません。
的外れだったら、ごめんなさい。
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