現在、パナソニック汐留美術館で開催されているのは、“マイセン動物園展”。
西洋白磁の頂点に君臨するマイセン、その中でも動物をモチーフにした作品に注目した展覧会です。
(注:展示品の一部は写真撮影が不可となっていますが、主催者より特別に許可を得ております)
さてさて、まずは告知をさせてくださいませ。
こちらの展覧会に関連して、来たる7月28日に、
「マイセン 動物奇想天外!」 というトークショーが開催されます。
司会を務めるのは、私アートテラー・とに~。
『高橋君に聞いてみないとネ』 のコーナーでお馴染みの鳥博士・髙橋雅雄氏とともに、
展覧会に登場する数々の鳥について、時間の許す限り、楽しくためになるトークを繰り広げます。
残席あとわずかとのことですので、ご参加を悩まれている方、お申込みはどうぞお早めに!
・・・・・・・・といった縁があるから。
そんな忖度は一切なしで、今回の “マイセン動物園展” は、めちゃめちゃ面白かったです。
担当学芸員さんから事前にお話を伺って、ある程度、内容は把握していましたが。
その想像の斜め上を行く面白さでした。
これまでに観てきたマイセン展、
いや、すべての洋食器関連の展覧会の中で、断トツに面白かったです!
マイセンを紹介する展覧会ですから、
もちろん上品な奥様方がお好きそうなお皿は、展示されていました。
が、しかし、それは展覧会のごく少数。
今回の展覧会のメインとなるのは、マイセンの技術の粋が詰まった超絶技巧な立体物です。
器の表面に、鳥や虫、動物や植物などが、
これでもかと言わんばかりにデコレーションされていました。
あまりにも造形が細かすぎて、磁器で作られているとは、にわかには信じられないほど。
こちらの 《スノーボール貼花装飾蓋付昆虫鳥付透かし壺》 にいたっては・・・
ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー 《スノーボール貼花装飾蓋付昆虫鳥付透かし壺》 1820~1920年頃 個人蔵
表面に小さな花がビッシリと敷き詰められ、
その上に精巧な鳥や昆虫、足元にはカエルが配置されています。
しかも、中央下部の網目の中を覗くと、その中にも鳥がいました。
もはや技術力の渋滞状態。
超絶技巧が、日本の専売特許ではないことを、まざまざと見せつけられました。
さてさて、これらの作品も展覧会の見どころの一つですが、
やはりハイライトとなるのは、アール・ヌーヴォー期に作られたという動物作品の数々です。
可愛いのなんのって!
人生で初めて、心からマイセンの作品が欲しくなりました。
中でもニヤニヤが止まらなかったのは、マイセンの猫コーナー。
どの猫も自然で愛くるしい動きを見せており、
まるで本当に生きているかのような生命感を宿しています。
このコーナーに関しては、作品を鑑賞するというよりは、
ペットショップの猫コーナーを眺めている感覚に近かったです (笑)
特にお気に入りの猫は、この子たち↓
オットー・ピルツ 《二匹の猫》 1934~1940年頃 個人蔵
許されるなら、連れて帰りたくなる可愛さでした。
ちなみに、この猫には、釉薬の上から描いた絵の具を沈みこませる、
その名も、「イングレイズ」 という画期的な技法が使われているのだとか。
固い磁器なのに、毛並みがふわっと感じられるのには理由があったのですね。
ただ可愛いだけの作品ではありませんでした。
なお、展覧会のラストを飾るのは、
アール・デコ期の鬼才マックス・エッサー。
ベッドガー炻器と呼ばれる赤茶色の焼物による彫刻作品を得意としたマイセンの成形師です。
マックス・エッサー 《カワウソ》 1927年 個人蔵
1937年のパリ万国博覧会でグランプリを受賞した 《カワウソ》 をはじめ、
どの作品も、マックス・エッサー風としか言いようのないオリジナリティを発揮しています。
その中でも特に衝撃的だったのが、
内部に照明を仕込み、壁面装飾として用いられる動物のマスク群。
夢に出てきそうなインパクトある光景でした。
あくまでなんとなくのイメージですが、
この空間だけ、ディズニーランドのアドベンチャーランドっぽかったです。
と、見どころ満載の展覧会ですが、
さらに嬉しいことに、展示品の半数以上が撮影可能となっています!
動物たちとの記念写真も撮り放題。
本当の動物園にいるような感覚で楽しめますよ。
ちなみに。
今回出展されていた作品の中で、
個人的に一番のお気に入りは、《山羊に乗る仕立て屋》。
まるでハーレーを乗りこなしているかのような、いかつい顔つきですが。
乗っているのは、眼鏡をかけた山羊。
なんでも、目が悪い仕立て屋が晩餐会に招かれたものの、
目が悪い山羊に乗っているため、なかなか辿り着けない様子を表しているのだそうです。
山羊の目の悪さというよりも、そもそも山羊に乗っているのが問題なのでは・・・?
というか、普通にしていたら地面に足が付きそうですし。
たぶん普通に歩いた方が早く着くはず。
┃会期:2019年7月6日(土)〜9月23日(月・祝)
┃会場:パナソニック汐留美術館
┃https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/19/190706/index.html
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “マイセン動物園展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、7月20日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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西洋白磁の頂点に君臨するマイセン、その中でも動物をモチーフにした作品に注目した展覧会です。
(注:展示品の一部は写真撮影が不可となっていますが、主催者より特別に許可を得ております)
さてさて、まずは告知をさせてくださいませ。
こちらの展覧会に関連して、来たる7月28日に、
「マイセン 動物奇想天外!」 というトークショーが開催されます。
司会を務めるのは、私アートテラー・とに~。
『高橋君に聞いてみないとネ』 のコーナーでお馴染みの鳥博士・髙橋雅雄氏とともに、
展覧会に登場する数々の鳥について、時間の許す限り、楽しくためになるトークを繰り広げます。
残席あとわずかとのことですので、ご参加を悩まれている方、お申込みはどうぞお早めに!
・・・・・・・・といった縁があるから。
そんな忖度は一切なしで、今回の “マイセン動物園展” は、めちゃめちゃ面白かったです。
担当学芸員さんから事前にお話を伺って、ある程度、内容は把握していましたが。
その想像の斜め上を行く面白さでした。
これまでに観てきたマイセン展、
いや、すべての洋食器関連の展覧会の中で、断トツに面白かったです!
マイセンを紹介する展覧会ですから、
もちろん上品な奥様方がお好きそうなお皿は、展示されていました。
が、しかし、それは展覧会のごく少数。
今回の展覧会のメインとなるのは、マイセンの技術の粋が詰まった超絶技巧な立体物です。
器の表面に、鳥や虫、動物や植物などが、
これでもかと言わんばかりにデコレーションされていました。
あまりにも造形が細かすぎて、磁器で作られているとは、にわかには信じられないほど。
こちらの 《スノーボール貼花装飾蓋付昆虫鳥付透かし壺》 にいたっては・・・
ヨハン・ヨアヒム・ケンドラー 《スノーボール貼花装飾蓋付昆虫鳥付透かし壺》 1820~1920年頃 個人蔵
表面に小さな花がビッシリと敷き詰められ、
その上に精巧な鳥や昆虫、足元にはカエルが配置されています。
しかも、中央下部の網目の中を覗くと、その中にも鳥がいました。
もはや技術力の渋滞状態。
超絶技巧が、日本の専売特許ではないことを、まざまざと見せつけられました。
さてさて、これらの作品も展覧会の見どころの一つですが、
やはりハイライトとなるのは、アール・ヌーヴォー期に作られたという動物作品の数々です。
可愛いのなんのって!
人生で初めて、心からマイセンの作品が欲しくなりました。
中でもニヤニヤが止まらなかったのは、マイセンの猫コーナー。
どの猫も自然で愛くるしい動きを見せており、
まるで本当に生きているかのような生命感を宿しています。
このコーナーに関しては、作品を鑑賞するというよりは、
ペットショップの猫コーナーを眺めている感覚に近かったです (笑)
特にお気に入りの猫は、この子たち↓
オットー・ピルツ 《二匹の猫》 1934~1940年頃 個人蔵
許されるなら、連れて帰りたくなる可愛さでした。
ちなみに、この猫には、釉薬の上から描いた絵の具を沈みこませる、
その名も、「イングレイズ」 という画期的な技法が使われているのだとか。
固い磁器なのに、毛並みがふわっと感じられるのには理由があったのですね。
ただ可愛いだけの作品ではありませんでした。
なお、展覧会のラストを飾るのは、
アール・デコ期の鬼才マックス・エッサー。
ベッドガー炻器と呼ばれる赤茶色の焼物による彫刻作品を得意としたマイセンの成形師です。
マックス・エッサー 《カワウソ》 1927年 個人蔵
1937年のパリ万国博覧会でグランプリを受賞した 《カワウソ》 をはじめ、
どの作品も、マックス・エッサー風としか言いようのないオリジナリティを発揮しています。
その中でも特に衝撃的だったのが、
内部に照明を仕込み、壁面装飾として用いられる動物のマスク群。
夢に出てきそうなインパクトある光景でした。
あくまでなんとなくのイメージですが、
この空間だけ、ディズニーランドのアドベンチャーランドっぽかったです。
と、見どころ満載の展覧会ですが、
さらに嬉しいことに、展示品の半数以上が撮影可能となっています!
動物たちとの記念写真も撮り放題。
本当の動物園にいるような感覚で楽しめますよ。
ちなみに。
今回出展されていた作品の中で、
個人的に一番のお気に入りは、《山羊に乗る仕立て屋》。
まるでハーレーを乗りこなしているかのような、いかつい顔つきですが。
乗っているのは、眼鏡をかけた山羊。
なんでも、目が悪い仕立て屋が晩餐会に招かれたものの、
目が悪い山羊に乗っているため、なかなか辿り着けない様子を表しているのだそうです。
山羊の目の悪さというよりも、そもそも山羊に乗っているのが問題なのでは・・・?
というか、普通にしていたら地面に足が付きそうですし。
たぶん普通に歩いた方が早く着くはず。
┃会期:2019年7月6日(土)〜9月23日(月・祝)
┃会場:パナソニック汐留美術館
┃https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/19/190706/index.html
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “マイセン動物園展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、7月20日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
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