3年に一度開催される国際博物館会議。通称、ICOM。
世界各地から約3000人 (!) のミュージアム関係者が一堂に会す大々的なイベントです。
そんなICOMの第25回大会が、いよいよ9月1日よりスタートします。
開催地は、京都。念願の日本初開催です。
それを記念して、現在、京都国立博物館では、
“ICOM京都大会開催記念 特別企画 京博寄託の名宝 ─美を守り、美を伝える─” が開催されています。
こちらは、京都国立博物館に収蔵された寄託品、
6200件以上の中から、選りすぐりの名品の数々を展示するものです。
平常展示と同じ観覧料520円でありながら、内容は超豪華!
特別展よりもスペシャルな企画となっています。
なんと出品作品の中には、教科書でお馴染みの国宝 《伝源頼朝像》 や、
狩野永徳による国宝 《花鳥図襖》、
一昨年に開催された大回顧展で話題となった海北友松の 《雲龍図》 (重要文化財) を筆頭に、
国宝36件、重要文化財60件が含まれていました。
2017年の秋に京博で “国宝展” が開催された際には、
1~2時間待ちの行列が連日のように発生していましたが。
こちらの特別企画に関しては、企画タイトルに 「国宝」 の文字が無いからでしょう。
行列に並ぶことなく、スムーズに鑑賞することができます。
日本国宝界のスーパースターである 《風神雷神図屏風》 の前には・・・
さすがに人だかりが発生していましたが。
そうは言っても、たかだか10人前後でした。
取り巻き (?) があまりに少ないので、一瞬、そっくりさんなのかと疑ってしまったほど。
そういう意味でも、内容、環境ともに、
この夏、もっとも贅沢な日本美術展といえましょう。
ICOMさまさまです。
さてさて、今回出展されていた作品の中で特に印象に残ったものを、いくつかご紹介。
まずは、衝撃的なビジュアルの 《宝誌和尚立像》 から。
顔が縦に避け、その中から宮川大輔みたいな顔が 「ブリーン!」 と登場しています。
モデルとなっているのは、宝誌和尚。
実在した中国の僧侶です。
ある時、皇帝が絵師に和尚の肖像を描くよう命じたのだそう。
すると、和尚の顔は 「パッカーン!」 と割れたのだとか
しかも、中から現れた菩薩の姿は、どんどんと変化するではないですか。
そのため、結局、絵師は顔を描くことができなかったそうな。
・・・・・・・って、そんな状況で絵を描いてる場合かっ!!
彫刻といえば、こちらの 《地蔵菩薩立像》 も地味にインパクトがありました。
めちゃくちゃ前傾姿勢。
マイケル・ジャクソンばりの前傾姿勢です。
とにかく圧がスゴい。
「お祈りするの?しないの?どっちなの?」
詰め寄られている気分になりました。
絵画の中で印象的だったのは、重要文化財の 《俊芿律師像 自賛》 です。
とっても偉いお坊さんなのでしょうが。
目だけ見ると、わりと危なめ。
ちょっとイッちゃってます。
『Y氏の隣人』 の登場人物みたいな目です。
それと、同じく重要文化財の 《真済僧正像》 も印象的でした。
長い年月が経ってしまったからなのでしょう。
真済僧正のお顔が真っ黒に。
もはや外国の方にしか見えません。
サックス、めっちゃ上手そうです。
他にも、パウル・クレー感が高い尾形光琳の 《色絵氷裂文角皿》 や、
あのアメリカの大富豪ジョン・ロックフェラー2世が来日した際に気に入り、
「愛する京都へ寄贈したい」 と代金相当額を支払ったという 《束熨斗文様振袖》 などなど、
紹介したい作品は、まだまだ沢山ありますが、キリがないので、このあたりで。
最後に紹介したいのは、狩野派随一のパンクな絵師・狩野山雪による 《雪汀水禽図屏風》 です。
図録などで何度も目にしている作品でしたが、実物を観るのは、なんだかんだで今回が初。
初めて実物を目にして何よりも驚かされたのは、その波の表現です。
フラットなのかと思いきや、波の一筋一筋が立体的に表現されていました。
おそらく細い棒で擦ったら、ギロと同じ要領でガリガリと音が鳴るはず。
こんなクレイジーな表現を画面全体に施していただたんて。
じーっと見つめていたら、狂気の波に飲み込まれてしまいそうになりました。
ちなみに、左隻はもっとクレイジー。
波の表現にくわえて、鳥の表現もエラいことになっています。
隊列を成して飛ぶ大量の鳥たち。
エンドレス・ロート製薬。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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世界各地から約3000人 (!) のミュージアム関係者が一堂に会す大々的なイベントです。
そんなICOMの第25回大会が、いよいよ9月1日よりスタートします。
開催地は、京都。念願の日本初開催です。
それを記念して、現在、京都国立博物館では、
“ICOM京都大会開催記念 特別企画 京博寄託の名宝 ─美を守り、美を伝える─” が開催されています。
こちらは、京都国立博物館に収蔵された寄託品、
6200件以上の中から、選りすぐりの名品の数々を展示するものです。
平常展示と同じ観覧料520円でありながら、内容は超豪華!
特別展よりもスペシャルな企画となっています。
なんと出品作品の中には、教科書でお馴染みの国宝 《伝源頼朝像》 や、
狩野永徳による国宝 《花鳥図襖》、
一昨年に開催された大回顧展で話題となった海北友松の 《雲龍図》 (重要文化財) を筆頭に、
国宝36件、重要文化財60件が含まれていました。
2017年の秋に京博で “国宝展” が開催された際には、
1~2時間待ちの行列が連日のように発生していましたが。
こちらの特別企画に関しては、企画タイトルに 「国宝」 の文字が無いからでしょう。
行列に並ぶことなく、スムーズに鑑賞することができます。
日本国宝界のスーパースターである 《風神雷神図屏風》 の前には・・・
さすがに人だかりが発生していましたが。
そうは言っても、たかだか10人前後でした。
取り巻き (?) があまりに少ないので、一瞬、そっくりさんなのかと疑ってしまったほど。
そういう意味でも、内容、環境ともに、
この夏、もっとも贅沢な日本美術展といえましょう。
ICOMさまさまです。
さてさて、今回出展されていた作品の中で特に印象に残ったものを、いくつかご紹介。
まずは、衝撃的なビジュアルの 《宝誌和尚立像》 から。
顔が縦に避け、その中から宮川大輔みたいな顔が 「ブリーン!」 と登場しています。
モデルとなっているのは、宝誌和尚。
実在した中国の僧侶です。
ある時、皇帝が絵師に和尚の肖像を描くよう命じたのだそう。
すると、和尚の顔は 「パッカーン!」 と割れたのだとか
しかも、中から現れた菩薩の姿は、どんどんと変化するではないですか。
そのため、結局、絵師は顔を描くことができなかったそうな。
・・・・・・・って、そんな状況で絵を描いてる場合かっ!!
彫刻といえば、こちらの 《地蔵菩薩立像》 も地味にインパクトがありました。
めちゃくちゃ前傾姿勢。
マイケル・ジャクソンばりの前傾姿勢です。
とにかく圧がスゴい。
「お祈りするの?しないの?どっちなの?」
詰め寄られている気分になりました。
絵画の中で印象的だったのは、重要文化財の 《俊芿律師像 自賛》 です。
とっても偉いお坊さんなのでしょうが。
目だけ見ると、わりと危なめ。
ちょっとイッちゃってます。
『Y氏の隣人』 の登場人物みたいな目です。
それと、同じく重要文化財の 《真済僧正像》 も印象的でした。
長い年月が経ってしまったからなのでしょう。
真済僧正のお顔が真っ黒に。
もはや外国の方にしか見えません。
サックス、めっちゃ上手そうです。
他にも、パウル・クレー感が高い尾形光琳の 《色絵氷裂文角皿》 や、
あのアメリカの大富豪ジョン・ロックフェラー2世が来日した際に気に入り、
「愛する京都へ寄贈したい」 と代金相当額を支払ったという 《束熨斗文様振袖》 などなど、
紹介したい作品は、まだまだ沢山ありますが、キリがないので、このあたりで。
最後に紹介したいのは、狩野派随一のパンクな絵師・狩野山雪による 《雪汀水禽図屏風》 です。
図録などで何度も目にしている作品でしたが、実物を観るのは、なんだかんだで今回が初。
初めて実物を目にして何よりも驚かされたのは、その波の表現です。
フラットなのかと思いきや、波の一筋一筋が立体的に表現されていました。
おそらく細い棒で擦ったら、ギロと同じ要領でガリガリと音が鳴るはず。
こんなクレイジーな表現を画面全体に施していただたんて。
じーっと見つめていたら、狂気の波に飲み込まれてしまいそうになりました。
ちなみに、左隻はもっとクレイジー。
波の表現にくわえて、鳥の表現もエラいことになっています。
隊列を成して飛ぶ大量の鳥たち。
エンドレス・ロート製薬。
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