現在、山種美術館で開催されているのは、
“【山種美術館 広尾開館10周年記念特別展】大観・春草・玉堂・龍子―日本画のパイオニア―” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
近代日本画界のパイオニアともいうべき4人の画家、
横山大観、菱田春草、川合玉堂、川端龍子の作品が一堂に会す展覧会です。
横山大観の初期の傑作 《喜撰山》 や、
横山大観 《喜撰山》 1919(大正8)年 紙本・彩色 山種美術館
まるでドローンで撮影したかのような構図が斬新な川合玉堂 《早乙女》 をはじめ、
川合玉堂 《早乙女》 1945(昭和20)年 絹本・彩色 山種美術館
山種美術館が所蔵する名品の数々が惜しげもなく公開中。
さすが、山種美術館が広尾の地に移転してから10周年を記念するに相応しい展覧会です。
ところで、大観、春草、玉堂、龍子それぞれの個展や、
彼ら4人を含むグループ展は、これまで山種美術館でも他館でも何度も開催されていますが。
この4人のメンバーの競演は、おそらく今回が初めてではないでしょうか。
意外な組み合わせな気がしましたが、それぞれの個性が絶妙にマッチしており、
個展形式で観る時よりも、むしろ4人が揃ったほうが、華やかさがアップしている印象を受けました。
いうなれば、近代日本画の 「花の4人組」。
F4といったところです。
ちなみに、春草よりも長生きした大観、玉堂、龍子の3人は、
晩年近くに、実際にユニット (?) を組んだこともあるのだそう。
それは、山種美術館の創立者・山﨑種二の希望によって企画された松竹梅展でのこと。
松・竹・梅をテーマに、3人が分担して作品を制作。
毎年、それぞれ画題の担当を変えながら、3年連続で開催されたのだそうです。
松や梅と比べると、竹はテーマとしてあまりバリエーションがないような気も。。。
巨匠の3人が、どういうやり取りをして画題を決めたのか。
思わず想像 (妄想?) してしまいました。
大観 「俺、竹描こうかな!」
龍子 「いや、俺が竹描くよ!」
玉堂 「じゃあ、俺が!」
大観&龍子 「どうぞどうぞ」
・・・・・・・たぶん、いや、絶対違うと思いますけど。
さてさて、今回の4人のメンバー中で、個人的に推しメンなのは、川端龍子です。
今展のポスターにも使われている 《鳴門》 も、
川端龍子 《鳴門》 1929(昭和4)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
琳派を意識した大作 《八ツ橋》 も、
川端龍子 《八ツ橋》 1945(昭和 20)年 絹本金地・彩色 山種美術館蔵
ダイナミックで最高です!
絵の前に立つと、作品から発せられるパワーに圧倒されました。
日本美術というよりも、まるで体験型アートのよう。
どの作品もインパクトがありましたが、特にインパクトがあったのが、こちらの一枚。
川端龍子 《華曲》 1928(昭和3)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
右側に描かれているのは、ラフレシアくらいのサイズがありそうな巨大な牡丹。
そして、左側には、姿かたちといい、蝶に必死な生態といい、
「本当に本当に本当に本当にライオンか?」 と目を疑ってしまう個性的な獅子が描かれています。
なお、タイトルは、《華曲》 とのこと。
絵の雰囲気とは、あまり合っていないような。。。
実は、《華曲》 以外の作品でも、龍子独特のネーミングセンスが発揮されていました。
日光東照宮の大猷院を描いているのに・・・・・
川端龍子 《月光》 1933(昭和8)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
タイトルはなぜか日光でなく、《月光》 だったり。
南洋の島を旅行した際に現地の女性を描いた作品には・・・・・・
川端龍子 《羽衣》 1935(昭和10)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
《羽衣》 というタイトルが付けられていたり。
どの辺りが、どう羽衣なのか・・・??
題名のクセがすごいです。
ちなみに。
そんな龍子が飼っていた犬の名前は・・・・・・
クマとのこと。
斜め上をいくネーミングセンスでした。
そういえば、この春、今一部の女性の間で大人気のゲーム&アニメ 『明治東亰恋伽』 に、
春草と大観がメインキャラで登場することから、山種美術館ではコラボ企画が行われていました。
春草がフォーカスされた今展でも、もちろんコラボ企画が行われています。
前回は特製缶バッジが販売されているだけでしたが。
今回は、グッズの種類がだいぶ増えていました (笑)
ゲームやアニメとも積極的にコラボする。
そんな山種美術館は、ある意味で、日本画美術館界のパイオニアです。
┃会期:2019年8 月31日(土)~10月27日(日)
┃会場:山種美術館
┃http://www.yamatane-museum.jp/exh/2019/pioneer.html
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “日本画のパイオニア展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、9月18日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
“【山種美術館 広尾開館10周年記念特別展】大観・春草・玉堂・龍子―日本画のパイオニア―” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
近代日本画界のパイオニアともいうべき4人の画家、
横山大観、菱田春草、川合玉堂、川端龍子の作品が一堂に会す展覧会です。
横山大観の初期の傑作 《喜撰山》 や、
横山大観 《喜撰山》 1919(大正8)年 紙本・彩色 山種美術館
まるでドローンで撮影したかのような構図が斬新な川合玉堂 《早乙女》 をはじめ、
川合玉堂 《早乙女》 1945(昭和20)年 絹本・彩色 山種美術館
山種美術館が所蔵する名品の数々が惜しげもなく公開中。
さすが、山種美術館が広尾の地に移転してから10周年を記念するに相応しい展覧会です。
ところで、大観、春草、玉堂、龍子それぞれの個展や、
彼ら4人を含むグループ展は、これまで山種美術館でも他館でも何度も開催されていますが。
この4人のメンバーの競演は、おそらく今回が初めてではないでしょうか。
意外な組み合わせな気がしましたが、それぞれの個性が絶妙にマッチしており、
個展形式で観る時よりも、むしろ4人が揃ったほうが、華やかさがアップしている印象を受けました。
いうなれば、近代日本画の 「花の4人組」。
F4といったところです。
ちなみに、春草よりも長生きした大観、玉堂、龍子の3人は、
晩年近くに、実際にユニット (?) を組んだこともあるのだそう。
それは、山種美術館の創立者・山﨑種二の希望によって企画された松竹梅展でのこと。
松・竹・梅をテーマに、3人が分担して作品を制作。
毎年、それぞれ画題の担当を変えながら、3年連続で開催されたのだそうです。
松や梅と比べると、竹はテーマとしてあまりバリエーションがないような気も。。。
巨匠の3人が、どういうやり取りをして画題を決めたのか。
思わず想像 (妄想?) してしまいました。
大観 「俺、竹描こうかな!」
龍子 「いや、俺が竹描くよ!」
玉堂 「じゃあ、俺が!」
大観&龍子 「どうぞどうぞ」
・・・・・・・たぶん、いや、絶対違うと思いますけど。
さてさて、今回の4人のメンバー中で、個人的に推しメンなのは、川端龍子です。
今展のポスターにも使われている 《鳴門》 も、
川端龍子 《鳴門》 1929(昭和4)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
琳派を意識した大作 《八ツ橋》 も、
川端龍子 《八ツ橋》 1945(昭和 20)年 絹本金地・彩色 山種美術館蔵
ダイナミックで最高です!
絵の前に立つと、作品から発せられるパワーに圧倒されました。
日本美術というよりも、まるで体験型アートのよう。
どの作品もインパクトがありましたが、特にインパクトがあったのが、こちらの一枚。
川端龍子 《華曲》 1928(昭和3)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
右側に描かれているのは、ラフレシアくらいのサイズがありそうな巨大な牡丹。
そして、左側には、姿かたちといい、蝶に必死な生態といい、
「本当に本当に本当に本当にライオンか?」 と目を疑ってしまう個性的な獅子が描かれています。
なお、タイトルは、《華曲》 とのこと。
絵の雰囲気とは、あまり合っていないような。。。
実は、《華曲》 以外の作品でも、龍子独特のネーミングセンスが発揮されていました。
日光東照宮の大猷院を描いているのに・・・・・
川端龍子 《月光》 1933(昭和8)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
タイトルはなぜか日光でなく、《月光》 だったり。
南洋の島を旅行した際に現地の女性を描いた作品には・・・・・・
川端龍子 《羽衣》 1935(昭和10)年 絹本・彩色 山種美術館蔵
《羽衣》 というタイトルが付けられていたり。
どの辺りが、どう羽衣なのか・・・??
題名のクセがすごいです。
ちなみに。
そんな龍子が飼っていた犬の名前は・・・・・・
クマとのこと。
斜め上をいくネーミングセンスでした。
そういえば、この春、今一部の女性の間で大人気のゲーム&アニメ 『明治東亰恋伽』 に、
春草と大観がメインキャラで登場することから、山種美術館ではコラボ企画が行われていました。
春草がフォーカスされた今展でも、もちろんコラボ企画が行われています。
前回は特製缶バッジが販売されているだけでしたが。
今回は、グッズの種類がだいぶ増えていました (笑)
ゲームやアニメとも積極的にコラボする。
そんな山種美術館は、ある意味で、日本画美術館界のパイオニアです。
┃会期:2019年8 月31日(土)~10月27日(日)
┃会場:山種美術館
┃http://www.yamatane-museum.jp/exh/2019/pioneer.html
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “日本画のパイオニア展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、9月18日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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