文政8年 (1825年) に創業した老舗中の老舗、
現在は日本で唯一の紅屋である伊勢半本店が運営するミュージアム。
それが、紅ミュージアム。
創業時から守り続けている紅作りの技や、
近世の化粧道具などを中心に紹介するミュージアムです。
そんな紅ミュージアムは、館内改修工事のため、
今年の夏より長きにわたって、休館をしていました。
そして、先日、ついにリニューアルオープン!
展示スペースが拡張した・・・・・・・わけではなかったのですが。
リニューアル以前よりも内容が濃く、かつスッキリ見やすい展示になっていました。
リニューアルの目玉の一つは、
かつて日本橋小舟町にあったという伊勢半の店頭風景の再現模型です。
これまでは資料の挿絵が紹介されているだけでしたので、
紅屋がどんなところだったのか、今一つイメージしづらかったのですが。
模型が誕生したことで、圧倒的に理解しやすくなりました。
また、理解しやすくなったといえば、紅作りの行程も。
展示室では、紅ができるまでの職人技のあれこれが、
約3分にまとめた新撮の映像がループで再生されていました。
こんなにも手間ひまをかけているからこそ、
あの玉虫色の神秘的な輝きが生まれていたのですね!
(玉虫色ではありますが、水に溶くと、ちゃんと紅になるのでご心配なく!
なお、伊勢半の純度の高い紅が、なぜ玉虫色となるのかは、現在の科学を持ってしても未だ解決されていないのだそう)
ちなみに、とても希少な紅だけに、
購入するとなると、それなりのお値段がします。
そんな貴重な紅が、なんと無料で体験できてしまうのが、紅ミュージアムの売りの一つ。
嬉しいことに、リニューアル後も紅の無料体験は健在です。
日本でも、いや、世界でも、おそらくここでしか出来ない体験ですよ!
さてさて、紅作りの工程が紹介されている一方で、
「化粧」 の歩みについても、たっぷりと紹介されていました。
展示ケースには、江戸時代の化粧道具の数々がディスプレイされています。
おしろいや紅といったベタな (?) 化粧品には、そこまで心が動かされなかった僕ですが。
サラッと展示された地味な展示品、《房楊枝》 には興味津々でした。
房状になっている部分は、今でいう歯ブラシ。
反対側の尖っている部分は、歯間ブラシ的に使われていたのだとか。
また、柄の部分がやや不思議な形をしていますが、
こちらは、「舌こき」 と呼ばれており、舌の汚れを取るためのものだったのだそう。
江戸時代の人々は、現代よりもオーラルケアをしっかりとしていたのですね。
また、江戸時代ならではの化粧であるお歯黒の道具一式も紹介されていました。
葉を黒く染めるお歯黒。
正直なところ、現代人からすると、「何それ?!」 という印象はありますが。
当時、日本を訪れた外国人も、同じような感想を抱いていた模様。
あのペリーも、こんな発言をしていたようです。
お歯黒は、さておきまして、
「日本女性の容姿は悪くない」 って、どの立場で評価しているのでしょうか。
ペリーの上から目線ぶりが、なんだか気になりました。
さて、そんなペリーの発言が引き金になったわけではないでしょうが、
明治時代に入ると、西洋式の化粧が取り入れられるようになったそうです。
と言っても、明治の初期の頃の香粧品は、
容器はガラスと西洋風ながらも、ラベルは江戸時代風。
そこから、どのようにパッケージが変遷していったのか。
伊勢半本店の商品だけでなく、
資生堂をはじめとする他企業の商品とともに紹介されていました。
普段、化粧をしない男の僕ですら、眺めていて普通に楽しかったので。
女性の方なら、おそらく一層楽しめるのではないでしょうか。
ちなみに。
点数は多くはないですが、化粧に関する浮世絵も展示されています。
化粧には全く興味がなくとも、
浮世絵好きであれば、紅ミュージアムは抑えておきたいところです。
最後に。
今回のリニューアルを経て、新たに加わった展示品の中で、
個人的にどうしても気になってしまったものをご紹介いたします。
それは、京都のとある紅屋の明治時代の紙看板 (ポスター) です。
紅のポスターなのに・・・・・
紅、小っちゃ!
むしろ紅よりも衣装や扇子の方が目立っています。
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現在は日本で唯一の紅屋である伊勢半本店が運営するミュージアム。
それが、紅ミュージアム。
創業時から守り続けている紅作りの技や、
近世の化粧道具などを中心に紹介するミュージアムです。
そんな紅ミュージアムは、館内改修工事のため、
今年の夏より長きにわたって、休館をしていました。
そして、先日、ついにリニューアルオープン!
展示スペースが拡張した・・・・・・・わけではなかったのですが。
リニューアル以前よりも内容が濃く、かつスッキリ見やすい展示になっていました。
リニューアルの目玉の一つは、
かつて日本橋小舟町にあったという伊勢半の店頭風景の再現模型です。
これまでは資料の挿絵が紹介されているだけでしたので、
紅屋がどんなところだったのか、今一つイメージしづらかったのですが。
模型が誕生したことで、圧倒的に理解しやすくなりました。
また、理解しやすくなったといえば、紅作りの行程も。
展示室では、紅ができるまでの職人技のあれこれが、
約3分にまとめた新撮の映像がループで再生されていました。
こんなにも手間ひまをかけているからこそ、
あの玉虫色の神秘的な輝きが生まれていたのですね!
(玉虫色ではありますが、水に溶くと、ちゃんと紅になるのでご心配なく!
なお、伊勢半の純度の高い紅が、なぜ玉虫色となるのかは、現在の科学を持ってしても未だ解決されていないのだそう)
ちなみに、とても希少な紅だけに、
購入するとなると、それなりのお値段がします。
そんな貴重な紅が、なんと無料で体験できてしまうのが、紅ミュージアムの売りの一つ。
嬉しいことに、リニューアル後も紅の無料体験は健在です。
日本でも、いや、世界でも、おそらくここでしか出来ない体験ですよ!
さてさて、紅作りの工程が紹介されている一方で、
「化粧」 の歩みについても、たっぷりと紹介されていました。
展示ケースには、江戸時代の化粧道具の数々がディスプレイされています。
おしろいや紅といったベタな (?) 化粧品には、そこまで心が動かされなかった僕ですが。
サラッと展示された地味な展示品、《房楊枝》 には興味津々でした。
房状になっている部分は、今でいう歯ブラシ。
反対側の尖っている部分は、歯間ブラシ的に使われていたのだとか。
また、柄の部分がやや不思議な形をしていますが、
こちらは、「舌こき」 と呼ばれており、舌の汚れを取るためのものだったのだそう。
江戸時代の人々は、現代よりもオーラルケアをしっかりとしていたのですね。
また、江戸時代ならではの化粧であるお歯黒の道具一式も紹介されていました。
葉を黒く染めるお歯黒。
正直なところ、現代人からすると、「何それ?!」 という印象はありますが。
当時、日本を訪れた外国人も、同じような感想を抱いていた模様。
あのペリーも、こんな発言をしていたようです。
お歯黒は、さておきまして、
「日本女性の容姿は悪くない」 って、どの立場で評価しているのでしょうか。
ペリーの上から目線ぶりが、なんだか気になりました。
さて、そんなペリーの発言が引き金になったわけではないでしょうが、
明治時代に入ると、西洋式の化粧が取り入れられるようになったそうです。
と言っても、明治の初期の頃の香粧品は、
容器はガラスと西洋風ながらも、ラベルは江戸時代風。
そこから、どのようにパッケージが変遷していったのか。
伊勢半本店の商品だけでなく、
資生堂をはじめとする他企業の商品とともに紹介されていました。
普段、化粧をしない男の僕ですら、眺めていて普通に楽しかったので。
女性の方なら、おそらく一層楽しめるのではないでしょうか。
ちなみに。
点数は多くはないですが、化粧に関する浮世絵も展示されています。
化粧には全く興味がなくとも、
浮世絵好きであれば、紅ミュージアムは抑えておきたいところです。
最後に。
今回のリニューアルを経て、新たに加わった展示品の中で、
個人的にどうしても気になってしまったものをご紹介いたします。
それは、京都のとある紅屋の明治時代の紙看板 (ポスター) です。
紅のポスターなのに・・・・・
紅、小っちゃ!
むしろ紅よりも衣装や扇子の方が目立っています。
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