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D&AD Awards 2019

日本で唯一の広告のミュージアム、アド・ミュージアム東京にて、
現在開催されているのは、“D&AD Awards 2019” という展覧会。
D&AD賞の最新受賞作品の数々を紹介する展覧会です。

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D&AD賞とは、世界で最も厳しい審査によって選考される国際的なデザイン・広告賞。
それゆえ、世界中のクリエーターが、最も憧れる賞でといっても過言ではありません。
特に、最高賞に当たるブラック・ペンシルは、
該当作品がない年もあるほどに、最難関の賞として知られています。

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今年2019年は、そんなブラック・ペンシルの当たり年。

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実に6作品が、ブラック・ペンシルを受賞しています。
その中には、今年2月に行われたアカデミー賞授賞式の間にCMとして放送され、
SNS上でも大いに話題になったNIKEのキャンペーン動画 「Dream Crazier」 も。




こちらは、“クレイジー” と呼ばれながら、
スポーツ界で大きな偉業を成し遂げた女性アスリートたちを紹介する動画です。
ナレーションを務めるのは、プロテニス選手のセリーナ・ウィリアムズ。
大坂なおみ選手に暴言を浴びせたことでもお馴染みの選手です。
しかし、冷静に考えたら、動画でも言及されているように、
男性のアスリートだって女性と同様に、暴言を吐くことがあります。
スポーツマンシップに乗っ取っているはずのスポーツ界にも男女差が存在している。
そんな事実をストレートに伝える動画です。

また、男女差といえば、こんな動画も受賞していました。




こちらは、北欧の生理用品ブランド 「リブレス」 のキャンペーン動画。
なんとなくタブー視されている女性器をポジティブに表現した動画です。
裁判沙汰になった日本のろくでもない女性アーティストとはひと味もふた味も違う仕上がり。
クリエイティブとは、こういう動画のことを言うのですね。
D&AD賞の最高賞を、こちらの動画が受賞した今年2019年。
キングオブコントのグランプリは、
どぶろっくの “大きなイチモツ” のネタが受賞していましたっけ。
偶然しては、何か出来すぎているような (←?)。
そういう年だろ!
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星



さてさて、会場では、ブラック・ペンシル受賞作以外にも・・・・・

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金賞に当たるイエローペンシルや、
銀賞に当たるグラファイト・ペンシルなどの受賞作が43点紹介されています。
その中で特に印象的だった作品をいくつかご紹介いたしましょう。

まずは、ネットでバズったオーストリアのマクドナルドの広告から。

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もちろん元ネタは、バンクシーのあの一件。
シュレッダー事件が報じられるや否や、
すぐさまこの画像を作り、Facebookに投稿したのだそうです。
さすが、ファーストフード企業。
対応が迅速です。
思わずスマイルになる作品でした。


続いてご紹介したいのは、イギリスの肺財団が大気汚染問題を提唱したポスターです。

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画面全体に、文字がちょっと薄めに書かれていますね。
実は、このポスターはもともとは、
現行の大気汚染防止法を透明な接着剤の上に印刷したものだったそう。
それをロンドンの路上に掛けることで、大気中の汚染物質が付着。
その結果、条文の文字とともに、
現行の法律では大気汚染対策が出来ていない事実が浮かび上がったというわけです。
ユニークでスマートなアイディア。
これぞまさに “ファンでクールでセクシー” です。


ビジュアル的にインパクトがあったのは、
香港バレエ団の 「決して立ち止まらない」 というキャンペーン。
新しいバレエファンを開拓するための取り組みです。

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日本もそうですが、香港でも、
“バレエって庶民には敷居が高くって・・・” と思われているのだとか。
そのイメージをこの新たなブランドビジュアルで一新したそうです。
美しく伝統的でありながら、新しさも感じられます。
確かに、このビジュアルを目にしたら、バレエを観に行きたくなるのも納得。
日本のバレエ団も、こういう取り組みをしたらいいのに。


ちなみに。
資生堂や神戸新聞、日清食品など、日本の企業や団体もD&AD賞を受賞しています。

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その中で特に印象的だったのは、
WWFジャパンが行った 「#ANIMAL_SELFIE」 キャンペーン。

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世界中に点在する32種の動物たちが、
セルフィーをInstagramに投稿したという (ていの) キャンペーンです。
パッと見はユニークで愛らしい写真ですが、
よく見ると、その背景に彼らを取り巻く悲惨な現状が映り込んでいます。
なお、Instagramのショッピング機能を利用し、
写真を見た人が簡単に寄付できるような仕組みも。
実によく考えられたキャンペーンです。


さて、展覧会では、まだまだハッとさせられるアイディアが多数紹介されています。
たくさんの刺激を受けたので、
普段よりもクリエイティブな記事が書ける気がしたのですが・・・。
そんなことは、なかったです (笑)
クリエイティブは一日にしてならず。




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