Quantcast
Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる

$
0
0

東京都現代美術館で開催中の展覧会、
“オラファー・エリアソン ときに川は橋となる” に行ってきました。

 

 

 

↑本来の会期は、3月14日から6月14日まででしたが、

コロナウィルスのせいで、会期は6月9日から9月27日までに変更となっています。

 

さてさて、こちらはアイスランド系デンマーク人アーティスト、

オラファー・エリアソンの日本では実に10年ぶりとなる大規模な展覧会です。

彼は、かねてより、ここ最近話題となっているSDGs (エスディージーズ)

いわゆる 「持続可能な開発目標」 、サステナブルな世界の実現に向け、

アートを介して、さまざまな取り組みを行ってきました。

そんなエリアソンの一面にスポットを当てたのが、今回の展覧会。

再生可能エネルギーや気候変動などをテーマにした作品や活動が紹介されています。

 

 

・・・・・・・・・・・・と、説明してしまうと。

なんだか小難しい展覧会のような印象を受けてしまうかもしれませんが。

プリズムを用いた独自の光学装置により、

天体と光の関係を視覚化したという 《太陽の中心への探査》 や、

 

 

 

エリアソンの初期の代表作で、天井から降り注ぐミストに、

光を当てることで、暗闇に人工的な虹を作り出す 《ビューティー》

 

 

 

床に設置されたライトから投影される光によって、

鑑賞者の影が壁に何重にも映る 《あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること》 など、

 

 

 

会場では、シンプルな仕掛けながら、

美しさと驚きを同時に感じられる作品の数々に出逢えます。

難しいことを抜きにして、単純に楽しめる体験型の展覧会。

大人から子どもまで、すべての方にオススメです。

星星

 

 

ちなみに、今展のメインの一つとも言えるのが、

展覧会のサブタイトルと同名の 《ときに川は橋となる》 という新作インスタレーション。

 

 

 

都現美の巨大吹き抜け空間の天井から吊された大きな暗幕。

その中に入ると・・・・・・・・・

 

 

 

中央には、水が張られた大きなシャーレがありました。

その水面を、全部で12あるスポットライトが照らしています。

上を見上げると、そこにはスクリーンが。

 

 

 

映っているのは、水面に反射した光。

水面が揺れることによって、

丸くなったり、煙のようになったり、さまざまな表情を見せてくれます。

時には、「本当はCGで作った映像なんじゃないの?」 と、

思わず疑ってしまうくらいに、幻想的な形になったりもします。

シンプルだけど、ずっと見続けていられるヤツ!

この新作を観るためだけに訪れる価値は十分にあります。

 

 

個人的に印象的だったのは、こちらの 《人間を超えたレゾネーター》 という作品です

 

 

 

白い壁に不思議な配色の光が投影されていますが、

実はこれは、普通の光を灯台に使われるレンズで分光しただけという、超シンプルなもの。

にもかかわらず、僕を含め、多くの人がこの光に吸い寄せられていました。

まるでコンビニの照明に集まる虫のように (笑)

人も虫も光が好きなんだなァ。

 

 

ちなみに。

展覧会は全面的に写真撮影がOKとなっています。

“映える” 作品が多いこともあって、展覧会は、会期初日から大盛況!

僕が訪れたのが土曜日ということもあったのでしょうか、

チケットを買うまでに、約30分待ちの行列が出来ていました。

もちろんその並びは、ソーシャルディスタンスが徹底されていたのですが。

会場に関しては、ソーシャルディスタンスが・・・・・・・・。

 

 

 

あちらこちらで、密が発生していました。

展覧会自体がサステナブルになるよう、

どうにか会場内のソーシャルディスタンスを実現させて頂きたいものです。

 

 

 

 

1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!

Blogランキングへ にほんブログ村 美術ブログへ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

Trending Articles