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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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2020・春 大拙と語る

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金沢市にある鈴木大拙館に行ってきました。

 

 

 

こちらは、金沢出身の仏教哲学者、鈴木大拙 (1870~1966) の足跡を伝える文化施設です。

 

 

 

金沢以外の日本人には、あまり馴染みがないかもしれませんが。

鈴木大拙は、ハイデガーやユングとも交流を持ち、

今や世界共通語となった 『ZEN(=禅)』 を初めて海外に広めた人物。

「D. T. Suzuki」 として世界的に知られています。

 

 

 

そのため、美術館の英名も、「D. T. Suzuki Museum」 となっています。

また、鈴木大拙館の建物は、国際的に活躍する建築家・谷口吉生氏の設計によるもの。

東京国立博物館内にある法隆寺宝物館や豊田市美術館、MOMAの改修など、

数々の美術館を設計してきた谷口氏の建築の中でも屈指の名建築と呼び声が高いのが、

この鈴木大拙館なのです。

 

 

美術館に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、長く一直線に伸びる内部回廊。

 

 

 

その途中、右手部分からは、玄関の庭が一望でき、

鈴木大拙館のシンボルツリーであるクスノキを望むことができます。

 

 

 

そんな回廊の先にあるのが、 「展示空間」。

現在こちらでは、“2020・春 大拙と語る” が開催されています。

鈴木大拙の著作や書、直筆のメモ、

さらに、愛猫のミミを抱いた写真が展示されていました。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

鈴木大拙ファンにはたまらない展示品なのでしょうが、

鈴木大拙ファンでなければ、何の感慨もわかない展示品ばかり。

一体、今、僕は何を見させられているのかね??

まるで禅問答のような展覧会でした。

星

 

また、展示空間の隣は、学習空間。

こちらでは手に取って読める鈴木大拙の書籍が多く用意されています。

学習を深めたい人は、こちらの部屋をどうぞご利用くださいませ。

 

 

さて、展示空間をあとにすると、

鈴木大拙館のメインビジュアルともいうべき・・・・・・

 

 

 

「水鏡の庭」 が現れます。

これまで何度となく、本やネットで目にしてきた光景。

想像していた以上に、水盤が広かったのが何よりも印象的でした。

 

 

 

さらに、しばらく水面を眺めていると、

急に水盤の真ん中あたりで、「ジャボン!」 という音が。

 

 

 

そこから、水紋が発生し、

水盤全体にゆっくりと広がっていきます。

 

 

 

最初は、「魚か何かがいるのかな?」 と思いましたが、

その後も定期的に、同じ場所がジャボンジャボンしていました。

どうやら、魚や何やらの生き物がいるわけではなく、そういう機械仕掛けであるようです。

わびさびがあるような、無いような。。。。。

 

 

ちなみに、水鏡の庭に浮かんでいるように見える建築は、「思索空間」 とのこと。

来館者は、この空間で、思い思いに思索するのだそうです。

 

 

 

ふと上を見上げると、天井にはぽっかりと一つの円が。

 

 

 

禅といえば、円。

円といえば、禅。

この円には、何か深い意味が込められているのかもしれません。

 

 

さてさて。

深い意味が込められているのかも?

といえば、今回の展覧会のチラシも。

 

 

 

チラシの右下にご注目。

何やら、折り方が掲載されていました。

 

 

 

この通りにチラシを折ると、ホラこの通り。

チラシが箱になります。

 

 

 

・・・・・・・・・・だから何?!

 

チラシを折って、箱にすべし。

これもまた禅問答なのでしょうか。

あまりに高度すぎて、凡人の僕には理解できませんでした。

 

 

 

 

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