この秋、富山県美術館で開催される展覧会、
“TADのベスト版 コレクション+(プラス)─あなたならどう見る?─”。
そのゲストキュレーターに任命はされたものの。
展示のアイディアはすでに、担当のE藤学芸員に伝えてあるため、
今月はこれといってすることがなく、すっかり余裕をかましていました。
ゲストキュレーターっていうのは、意外とヒマなもののようです。
・・・・・が、しかし!
7月中旬。
E藤学芸員より、思いも掛けないメールが届きました。
なんでも、学芸員会議をした結果、
僕が提案したアイディア4つのうち、2つが実現不可能になったとのこと。
ついては、決定した2つの案をより膨らませるか、
それとも新たな案を追加するのか、至急お知らせくださいとのことでした。
え~~~。
今からまた新しいアイディアを考えなくちゃいけないの??
しかも、早急に?!
展覧会はまだまだ先じゃん。
え~っと、何月何日が開幕日だったっけ・・・・・・・・ん?9月19日!
2ヶ月切ってんじゃん!!
E藤さんからは何度も、コロナウィルスの影響で、
「準備が急ピッチとなってしまい申し訳ないです」 とは謝られていましたが。
改めて考えてみたら、これは相当な急ピッチさです。
リオ五輪の準備よりも急ピッチで進めねばなりません。
とにもかくにも、新しいアイディアを一日でも早く生み出さねば (汗)
あの余裕をこいていた日々は何だったのか。
完全に追い詰められました。
富山県美術館コレクションが掲載された図録と、にらめっこを続けること数日。
ようやく、1つ2つとまた新たなアイディアが生まれました。
それも、実現可能そうで、かつバラエティ感もちゃんとある。
早速、E藤さんにお伝えしたところ、
「どっちもとに~さんらしいアイディアですね。
来週の学芸員会議では、今度こそ通してきます!」 とのリアクションがありました。
すべてのアイディアが通れば、いよいよ作品の選定です。
本来であれば、東京オリンピック・パラリンピックの期間中に、
アスリートたちに負けぬよう、一生懸命走り抜ける予定でしたが。
残念ながら、あちらは現状では延期。
彼らの分まで、今年の8月は暑い夏にしたいと思います。
ちなみに、ボツとなってしまった案ですが、
美術館で 『箱の中身はなんだろな?』 をやるというものでした (笑)
鑑賞者は手袋をした上で、穴から箱の中に手を入れ、
箱の中に入っている作品を感触だけで当てるというもの。
美術作品が入る大きな箱を作ってもらう予定でした。
体験する人も、体験しているのを観る人も楽しめる。
そんな展示を計画していたのですが、
コロナウィルスのせいで、触れるのがNGとのこと。
あえなくボツとなりました。
そういえば、打ち合わせの際に、盛り上がったノリで、
「作品だけでなく、館長にも入ってもらいましょう!」 と発言したような。
あれもボツの原因の一つかもしれません。
“TADのベスト版 コレクション+(ぷらす)” 開催まで・・・・・あと57日