横浜美術館の展示をたっぷりと堪能した後は、
歩いて7~8分ほどの距離にあるプロット48という会場へ。
こちらは、かつてアンパンマンミュージアムだった建物とのこと。
しかし、今はアンパンマンの面影は一切なし!
廃墟感がハンパありませんでした。
ただ、この適度な廃墟感があったおかげで、
芸術祭の会場としては、面白い空間になっていたような。
個人的には、ヨコハマトリエンナーレの歴代の会場の中で、一番印象に残りました。
さてさて、そんなプラット48会場で気になった作品をいくつかご紹介いたしましょう。
まずは、会場入り口に展示されているデニス・タンの作品から。
木に吊るされた自転車のベルをチリンチリンと鳴らすことができるという作品です。
その名も、《自転車ベルの件》。
『月曜から夜ふかし』 みのあるタイトルです。
続いては、オスカー・サンティランの 《チューインガム・コデックス》。
例によって、キャプションがポエティックなので、
どういう作品なのか、解説を読んでもいまいちピンとこなかったのですが。
とりあえず一つだけわかったのは、
中央の宇宙船のような物体の一部にあった・・・・・・
こちらの食べ終わったチューインガムは、
あのアームストロング船長が噛んだものなのだそう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
これは一人の人間にとっては、小さな食べ終わったガムだが、
人類にとってもただの小さな食べ終わったチューインガムである。
何を見させられるのだろう?という気持ちになりました。
何を見させられるのだろう?といえば、
エレナ・ノックスの 《ヴォルカナ・ブレインストーム(ホットラーバ・バージョン)》 も。
太陽光があれば、生態系が自己完結的に存続するという、
海藻やバクテリア、そして、エビなどを水槽に入れた循環システム。
それが、エコスフィア。
しかし、なぜか、エコスフィアの中のエビたちは、
生態系のバランスが取れているはずなのに、繁殖することを止めてしまうのだとか。
そこで、どうやったらエビが繁殖したくなるか、
つまり、エビがムラムラするのかを、いろんなアーティストに考えてもらったという作品です。
エビのためのエッチなビデオとか、
エビのための大人のおもちゃとか、が展示されていました。
かつてアンパンマンミュージアムだったところに。
ちなみに、シダ植物と性行為をしようとする男性を映した、
鄭波 (
かつてアンパンマンミュージアムだったところに。
単純ながら、なんか印象に残ったのが、
ジョイス・ホーの 《バランシング・アウト》 という作品。
ただの鉄の柵かと思いきや、下部にロッキングチェアのような脚が付いており・・・・・
軽く押すと、ゆりかごのようにぶらんぶらんと揺れるのです。
その様子を眺めているだけで、妙に癒されるものがありました。
プラット48の出展作品の中で、個人的に一番印象に残っているのは、
飯川雄大さんの 《デコレータークラブ 配置・調整・周遊》 という作品です。
会場の一角にあった不自然すぎる黄色い巨大な壁。
“なぜここに壁が??” と疑問に思っていると、
どこからともなくスタッフさんらしき人がやってきて、いきなり壁を押し始めました。
すると・・・・・・・・
壁はするすると移動し・・・・・・・・
最終的には通路の奥に設置されていました。
壁は動かないと思い込んでいましたが、意外とあっさり動くものなのですね。
いつまでもあると思うな親と壁。
なお、この作品は、予約制で実際に体験することが可能とのこと。
これからヨコハマトリエンナーレを訪れる方は是非チェックしてみてください。
ちなみに、特に言う必要はないことなのですが。
ヨコハマトリエンナーレ2020広報事務局さんから、
ありがたいことに、定期的にパソコンのメールに、プレスリリースが届きます。
ただ、その冒頭に毎回・・・・・・
「アートテラピー・とに~のここにしかない美術室
大山 様」
と書かれているのです。
アートテラピーって何?!
アートセラピーか何かとごっちゃになっていますよね?!
プレスリリースが届くたびに、軽くモヤっとします (笑)