現在、21_21 DESIGN SIGHTで開催されているのは、
“トランスレーションズ展 −『わかりあえなさ』をわかりあおう” という展覧会です。
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今展のディレクターを務めるのは、情報学研究者のドミニク・チェン氏。
「翻訳はコミュニケーションのデザインである」 という彼の考えに基づき、「翻訳」 を、
「互いに異なる背景をもつ 『わかりあえない』 もの同士が意思疎通を図るためのプロセス」と捉え、
その可能性を多角的に拓いていこうという展覧会です。
・・・・・・・・・・・・。
ちょっと何言ってるかわからないですが。
タイトルに “『わかりあえなさ』をわかりあおう” とあるように、
そもそも 「わかりあえない」 ものと割り切って、展覧会を楽しむことにしました。
展覧会のテーマは、「翻訳」 。
いわゆる言語の翻訳がテーマにした作品もあれば、
手話やジェスチャーといった身体表現を使った翻訳をテーマにしたもの、
さらに、人と人以外のものとのコミュニケーション方法を探る作品もありました。
出展作品の中で特に印象的だったのが、 『翻訳できない世界のことば』。
こちらは、イラストレーターのエラ・フランシス・サンダースが、
世界中の翻訳できない言葉を集め、イラストともに表現した書籍。
日本でもベストセラーになっているこの本の中から、
ご本人がセレクトした選りすぐりのページが、モビールスタイルで展示されていました。
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例えば、スコットランドのゲール語の 『SGRIOB (スクリーブ)』。
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その意味は、「ウイスキーを一口飲む前に上唇に感じる妙なムズムズする感じ」 とのこと。
意味を聞いたところで、ピンとこない (笑)
ウイスキーを飲む前に、そんなムズムズ感を感じしたことがありません。
また例えば、オランダ語の 『STRAUISVOGELPOLITIEK』。
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直訳すると、「ダチョウの政治」。
「悪いことが起きているのに、いつもの調子で、
まったく気づいてないふりをすること。」 という意味なのだとか。
全然例えがしっくりきません (笑)
そもそも、オランダにダチョウっていましたっけ??
では、ここで一つ皆様にクイズを。
フィンランド語の 『PORONKUSEMA』 とは、一体どういう意味でしょうか?
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イラストをヒントにお考えくださいませ。
おわかりいただけましたか?
正解は、こちら↓
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「トナカイが休憩なしで、疲れず移動できる距離」 でした。
おそらく日本人は一生使わないであろう言葉です。
ちなみに、これらの中には、日本の言葉も。
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『積ん読』 と 『木漏れ日』 。
『積ん読』 は最近できた言葉ゆえ、確かに世界に通用しなさそうな気はしますが。
『木漏れ日』 も、実は日本独自の言葉だったのですね。
いろいろ勉強になりました。
続いて印象的だったのが、《ヌカボット v3.0》。
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こちらは、ぬか床の発酵状態を常にチェックし、
その様子を話して教えてくれる装置なのだそうです。
つまり、ぬか床版のSiriのようなもの。
科学が進化しても、ぬか漬けを作るという行為は手作業、アナログなまま。
そこに最先端の技術が加わるというギャップが非常に興味深かったです。
アナログ×最先端の技術といえば、
「縄文オープンソースプロジェクト」 なるものも紹介されていました。
このプロジェクトでは、火焔土器や土偶の3Dモデルを、パブリックドメインとしてウェブ上に公開。
以来、SNSやブログなどで、多くの人が、
縄文土器を現代のさまざまな用途に 「翻訳」 しているそうです。
今展では、アーティストやデザイナーら4人が、その 「翻訳」 にチャレンジしていました。
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中でもユニークだったのは、
世界を舞台に活躍するデザイン・イノベーション・ファームTakramによる 《火焔氷器》。
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火焔なのに、氷。
ドリンクを入れても良し、
料理を盛り付けても良し、とありましたが、だいぶ使いづらそうです (笑)
最後に。
個人的にもっとも感動した作品をご紹介。
和田夏美さんと筧康明さんによる 《・・・のイメージ》 という作品です。
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それぞれの輪っかにセンサーが付いており、
そこで指定された通りに日本手話を行うと、ビジュアルがスクリーンに現れます。
しかも、手の動きとビジュアルが連動。
例えば、雨であれば、激しく動かせば、ビジュアルも豪雨になるという仕掛けです。
作品そのものにも感動しましたが、個人的に感動したのが、飛行機の手話。
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中指と薬指を曲げる・・・?
もしかして、このポーズって?!
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坂上二郎の 「飛びます飛びます」 というギャグは、手話的に正しかったのですね!!
「飛びます飛びます」 で、ちゃんと飛行機が飛びました。
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