現在、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の展覧会、
“ベルナール・ビュフェ回顧展 私が生きた時代” に行ってきました。
(注:館内は写真撮影禁止。この記事に使用している画像は、特別に提供頂いたものです)
こちらは、戦後フランスを代表する画家の一人、
ベルナール・ビュフェ (1928~1999) の回顧展です。
19歳という若さで画壇に鮮烈なデビューを果たしたビュフェ。
その初期の作品から絶頂期の作品、さらには、晩年の作品まで。
「時代」 をキーワードに、ビュフェの画業を辿る展覧会です。
もし、ベルナール・ビュフェの名にピンと来なくても、
彼の絵は、何かしらの形で目にしたことがあるはず。
どこか不穏さを感じるモノトーンな世界。
触るものみな傷つけかねないナイフみたいに尖った線。
そして、これでもかと主張してくるデカデカと絵に描き込まれたサイン。
ビュフェの絵には、一度観たら忘れられない強烈なインパクトがあります。
出展数は、約80点。
しかも、その中には巨大な作品が多く含まれています。
展覧会のラストでは、ビュフェが晩年に手掛けた、
ドン・キホーテをモチーフにした作品のうちの一つも展示されていました。
その横幅は、実に約5m!
作風はもちろん、サイズ感にも圧倒されること請け合いです。
腹八分目どころか、お腹がパンパンになる展覧会。
空腹の状態 (=他の展覧会を先に訪れない) で、観に行かれることをオススメいたします。
ところで、このベルナール・ビュフェ回顧展。
実は、本来この時期に開催される予定だった展覧会が、
コロナの影響で来年に延期されたため、急遽企画されたものなのだそうです。
しかし、急場しのぎとは思えないほどの見ごたえ。
Bunkamuraザ・ミュージアムの対応力が神がかっていました。
なお、出展されていた作品はすべて、
静岡にあるベルナール・ビュフェ美術館の所蔵品。
これだけ充実したビュフェコレクションを有していること、
急なオファーに関わらず、これだけの作品を貸し出してくれたこと。
ベルナール・ビュフェ美術館の対応力も神がかっていました。
さてさて。
印象に残った作品は多々ありましたが、
いや、むしろ印象に残った作品しかないですが。
1点を選ぶとしたら、やはりメインビジュアルにも使われている・・・・・
《ピエロの顔》 でしょうか。
ピエロというには、不思議なメイクです。
パッと見、十二鬼月のうちの1体かと思いました。
なお、この顔をよくよく見ていたら、どこかで見たことがあるような・・・。
う~ん。誰だっけ??
考えることしばし、ようやく答えが浮かびました。
メイクを取って、メガネをかけたら、吉田照美に似ている気がします。
┃会期:2020年11月21 日(土)~2021年1月24日(日)
┃会場:Bunkamuraザ・ミュージアム
┃https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_buffet/be.html