昨日紹介した廣澤美術館が、あまりにスケールが大きく、
1日分の記事に収まりきらなかったため、本日はその続きをご紹介。
廣澤美術館には本館以外にも、多数の建物があります。
その一つが、つくは野館。
(注:展示室内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
公民館チックな超長方形な展示室には、
両サイドにズラッと絵画が掛けられています。
若手作家や茨城ゆかりの作家の作品に交じって、
サラッと平山郁夫やら片岡珠子やら巨匠の作品が。
あまりにもサラッと展示されているので、
感情がちょっと追いつけない感じでした (笑)
また、つくは野館は、この展示室の他にもさらに3室あり。
手描き友禅作家の作品を展示する部屋。
ザ・ヒロサワ・シティ内の貸アトリエを利用している作家の作品を紹介する部屋。
そして、木彫と金属の立体作品を展示する部屋の3部屋です。
なお、この金属の造形作品はすべて、
今注目の若手造形作家・下平大輔さんの手によるもの。
実は下平さんとは、2月にとある撮影でご一緒したばかり。
まさかここで出逢うとは。
妙な縁を感じました。
下平さんは、廃材を利用して作品を制作する、
いわゆるジャンクアーティストではあるのですが。
一般的なジャンクアートと違って、溶接したり、
接着剤の類を一切使っていないのが、その最大の特徴。
すべてのパーツが、ちゃんとネジで止められているのです。
もともとは違う機械で使われていたパーツ。
そのネジとネジ穴がピタッと合うのは、天文学的な確率です。
パーツとパーツを組み合わせ、
ネジが合わなければ、また別のパーツを試してみる。
下平さんは、そんな途方もない作業をひたすら繰り返し、
人や動物をモチーフにした立体造形を完成させているのです。
出会うはずのなかった廃材同士がピタッと組み合わさり、
まるでもとからこのために作られたかのような姿をしている様は、
スゴさを通り越して、若干神がっているようにも感じられます。
また、つくは野館以外の展示施設としては、
石の彫刻作品が展示された石の美術館もありました。
菅原二郎さんをはじめ、数名の作家の作品が展示されています。
展示されているだけでなく、購入することも可能とのこと。
しかも、作家と直接連絡を取れるシステムらしく。
作家のケータイ番号が惜しげもなく、公開されていました(笑)
(注:この記事では、プライバシーに配慮して、写真の一部を加工しています)
さらに、廣澤美術館は本館だけなく、分館も。
こちらでは、洋画家の中川一政や、
富本憲吉、藤本能道といった陶芸家の作品が展示されています。
分館はいくつもの建物が分棟形式になっているのですが、
そのうちのいくつかは、車庫みたいな感じの半屋外的な作りに。
その中には、人間国宝の作品がゴロゴロ。
展示というよりも、放置?
若干、セキュリティーが心配になりました。
さてさて、広沢会長のコレクションは、石と美術品だけにあらず。
分館のある建物では、質・量ともに国内トップクラスという蝶の標本が、
またある建物では、おそらく日本一を誇る蓄音機コレクションが展示されています。
さらにさらに!
今年夏のオープンに向け、絶賛工事中ですが、
ザ・ヒロサワ・シティ内には、航空ミュージアムも誕生する予定。
こちらでは、戦後初の国産旅客機YS11や零戦が展示されるそうです。
また、航空ミュージアムのオープンに合わせて、
現在休館中のクラシックカーとクラシックバイクのミュージアムも再オープンとのこと。
それと、新幹線や北斗星の車両が展示されているレールパークも再オープンするようです。
ちなみに、これらの車体や機体もすべて、
広沢会長の個人コレクションなのだそうです。
一日ですべてを見て回るのは、至難の業。
・・・・・と思ったら、ザ・ヒロサワ・シティには宿泊施設もありました。
ないものはない。
それが、ザ・ヒロサワ・シティ。