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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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古代エジプト展 美しき棺のメッセージ

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現在、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されているのは、

ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展 美しき棺(ひつぎ)のメッセージ”

ヨーロッパ5大エジプトコレクションの一つに数えられる、

オランダのライデン国立古代博物館から厳選した200点以上を紹介する展覧会です。

 

(注:展示室内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)

 


エジプト美術展には欠かせない (?) 『死者の書』 や、

 

 

 

副葬品・埋葬品の数々も数多く来日していますが。

 

 

 

 

今展の目玉は何と言っても、10数点ものミイラの棺です!

 

 

左)アメンヘテプの内棺 第3中間期 (蓋)長さ185cm、幅50cm、高さ35cm ライデン国立古代博物館 

Image © Rijksmuseum van Oudheden (Leiden, the Netherlands)

右)ホルの外棺 後期王朝時代 (蓋)長さ199cm、幅72cm、高さ38cm ライデン国立古代博物館 

Image © Rijksmuseum van Oudheden (Leiden, the Netherlands)

 

 

それも、一般的な寝かせた状態ではなく、

直立させた状態で一堂に展示されています。

 

 

 

ミイラの棺がズラリと立ち並ぶ光景なんて、

『みんなのうた』 の 「メトロポリタン美術館」 でしか見たことがありません!

良くも悪くも夢に出て来そうなほど、圧巻も圧巻の光景でした。

 

さてさて、あまりにも絵面のインパクトが強くて、しばらく圧倒されていましたが。

冷静に1体ずつ眺めてみると、作られた年代によって、

黄色かったり黒かったり白かったり、と、棺にも流行色のようなものがあるようでした。

 

 

 

また、棺の中には、その表面に、

東急ハンズのマークを彷彿とさせる手があるものも。

 

 

 

実は、これらクロスされた手のある棺は、

男性のものであることを表しているのだそうです。

自分の人生で、こんなにも棺に注目するのは、

後にも先にもこの展覧会の時だけではないでしょうか。

 

 

さてさて、棺があるということは、

その中身、ミイラも展示されているのでしょうか?

いやいや、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムに、

さすがにミイラは展示されていないよなァ・・・・・と思いきや!

 

 

 

ガッツリ展示されていました!

 

それも何体も。

しかも、包帯グルグル巻きの状態で。

なんでもライデン国立古代博物館は、開館当初からの方針で、

収蔵したミイラをそのまま保存すべく、包帯を一切ほどくことなく保存しているのだそうです。

 

見たいかといえば、そこまで見たいものではないですが。

でも、やっぱり包帯の中がどうなっているのか、気にはなるところです。

そこで、今展では、包帯をほどくわけにはいかないので、

現代の科学の粋を使って、CTスキャンによってミイラを分析したのだそう。

 

 

 

CTスキャンによって、ミイラの主の性別や年齢はもちろん、

食生活や病歴、一緒に埋葬されたアイテムなど、さまざまなことが判明したそうです。

考古学 (過去) の展覧会でもあり、

科学 (現代・未来) の展覧会でもあり。

従来の古代エジプト展とは一線を画す、新感覚の古代エジプト展でした。

星星

 

そうそう。

ミイラといえば、動物たちのミイラも。

 

 

 

猫に、ワニに、ハヤブサに、

さらには、蛇やトキのミイラもありました。

 

 

 

中でも一番気になったのが、偽のトキ (?) のミイラです。

いや、何なん、偽のトキって??

 

 

ちなみに。

棺とミイラ以外で印象的だったのは、

前脚がミョーンと伸び切った 《猫の像》 と、

 

 

 

 

その隣にいるミーアキャット的な謎の動物です。

名前は、イクニューモン (エジプトマングース)。

邪悪なヘビを退治することから、

エジプトでは聖獣とされているのだとか。

「まぁまぁまぁ」 とでも言いたげな手のポージングが可愛いのなんの。

 

 

それと、こちらの石像も印象的でした。

 

 

 

キャプションには、 《家族の群像》 とありましたが、

映画 『ドリームガールズ』 にしか見えませんでした。

この3人が楽しげなのが、気に入らないのでしょうか。

お隣の 《黄金の顔を持つバヘルペンエスの像》 は、

なんだかイジけているよう見えて仕方ありませんでした。

 

 

 

本当は仲間に入りたいのに。

素直に言えないバヘルペンエス。

 

 

さてさて、展覧会も充実していましたが、

輪をかけて、グッズコーナーも充実していました。

リラックマやすみっコぐらしとのコラボグッズに、

 

 

 

『王家の紋章』 やキューピーとのコラボグッズに。

 

 

 

思わず目移りしてしまいましたが、

さんざん悩んだ末に、会場限定のBE@RBRICKをゲット。

 

 

 

 

僕が死んだ際には、棺にこれを入れてもらおうと思います。

 

 

 ┃会期:2021年4月16日(金)~6月27日(日)
 ┃会場: Bunkamura ザ・ミュージアム
 ┃http://www.leidenegypt.jp/

 


~読者の皆様へのプレゼント~
“古代エジプト展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、4月28日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。





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