西武池袋線清瀬駅。
その北口から北側に向かって伸びているのが、けやき通り。
清瀬市の木であるけやきが約200本並ぶ清瀬市のシンボルロードです。
そんなけやき通りには、別称があります。
それは・・・・・
キヨセ ケヤキ ロード ギャラリー。
すべてカタカナ表記なので、
なんとなくカタコトっぽい印象を受けます。
と、それはさておきまして。
なんでも平成元年より定期的に彫刻が整備されたそうで、
現時点で、この通りには24点ほどの彫刻作品が設置されています。
その中には、パブリックアート界のレジェンド・清水九兵衛や、
東京スカイツリー®のデザインも監修した “彫刻界の生きるレジェンド” 澄川喜一さん、
戦後日本の具象彫刻界を代表する伝説の彫刻家・舟越保武の作品も。
その作品の目の前に、ただ畑が広がっているだけだなんて!
レジェンドの無駄遣いにもほどがあるようなロードギャラリーです。
また、ロードには、国内だけでなく、
国外のアーティストの作品も設置されています。
こちらは、フィンランドを代表する彫刻家、
ライモ・ウトゥリアイネンによる 《TENKO lll》 という作品
シンプルながらも、動きが感じられます。
不思議と見飽きない作品でした。
個人的に気に入ったのは、イタリアの彫刻家、
マリオ・チェロリの 《追想 町をゆきて》 という作品。
どこか未来派を彷彿とさせるような、
サイバーチックな見た目に惹かれました。
さてさて、そんなマリオの作品を抑え、
全24作品の中で個人的に一番印象に残ったのは、
今年91歳を迎えた今もなお現役バリバリの彫刻家・掛井五郎さんの作品です。
続・無料で観れる 美術百選 010
掛井五郎 《いちじく》
《いちじく》 というタイトルではありますが、
パッと見た限りでは、いちじく要素は見当たりません。
サザエさんヘアのように見えるこの頭に乗っているのが、いちじくなのでしょうか・・・?
それとも、全体的に薄い体型なので、
特に目立っているこのヒップが、いちじくのメタファーなのでしょうか。
いろいろと謎だらけの彫刻です。
しかし、謎なら謎でいいじゃないか、
そんな謎の開き直りのようなものが、作品全体から溢れています。
これでいいのだ。
ちなみに、手の形も気になるところです。
一体、何のポーズを表しているのでしょうか?
しばらくぼーっと見つめていたら、
柳沢慎吾のサイレン芸に見えてきました。アー。
<無料で観れる美術 データ>
キヨセケヤキロードギャラリー
住所東京都清瀬市上清戸2-8
アクセス:○西武池袋線 「清瀬駅」 より徒歩5分