現在、東京都現代美術館で開催されているのは、
“GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は？” という展覧会。
こちらは、“アート界の生けるレジェンド” こと、
横尾忠則さんの史上最大規模となる回顧展です。
いわゆる 「画家宣言」 をした当時の作品から最新作まで、
横尾さん自身の監修によって、代表的な作品が数多く出展されています。
その数、な・な・なんと500点以上！！
それらの中にはもちろん、
横尾さんの代名詞ともいうべきエロチックな女性像や、
ライフワークともいうべき、Y字路路シリーズ、
さらには、この世を去った愛猫に対して、
祈りを込めて描いたという 《タマ、帰っておいで》 シリーズも。
あまりにも惜しみなく全てを出し切ってくださっているため、
“こんなにも沢山の作品を観させてくれてありがとう！” を通り越して、
“もしかして、これが最後の個展なの？終活？？” と心配になってしまうほど （汗）
今年、御年85歳となった横尾さんですが、
葛飾北斎や奥村土牛のように、まだまだ作品を作り続けてくださいませ！
さてさて、繰り返しになりますが、
今展の出展作品は、500点を超えています。
これから訪れる方は、是非それを踏まえて、展覧会に臨まれてください。
でなうと、ペース配分を完全に見誤ります。
僕自身は出展数を調べずに、ふらっと訪れたので、
1フロアを観終わった状態で、心地よくグロッキーな状態に。
“いやぁ、たっぷり横尾ワールドを堪能したなァ(*ﾟ∀ﾟ)=3ゲフー！”
と思った次の瞬間です。
まだ出口ではないことに気が付き・・・
・・・・・うわぁ、展覧会はもう1フロアあるんだ。
正直、絶望的な状態になりました （←？）。
いやいや、もうお腹いっぱい、胸いっぱいですから （涙）。
それくらいにボリューミーな展覧会でした！
横尾さん好きであろうが、生理的に苦手であろうが、
この圧倒的なほどの物量に関しては一見の価値あり！！
量が多すぎて、観るというよりも、
体験する、もしくは体感する展覧会でした。
ちなみに。
まとまった数の横尾さんの絵画作品を、
目の当たりにして、何よりも実感させられたのは・・・・・
良くも悪くも、令和っぽくないといこと。
これはあくまで誉め言葉としてなのですが、
今年描かれた新作にいたっても、昭和の香りがプンプンとしてます。
世の中は進んでいるはずのに、
不思議と横尾さんだけ時が止まっているような。
世の中の流れ、さらには、自身の変化とは無縁に、
純粋に、ただ好きな絵だけを描き続けているような印象を受けました。
なお、数々の絵画作品も印象的でしたが。
個人的にもっとも印象に残っているのは、
今展のハイライト作品ともいうべき 《滝のインスタレーション》 です。
滝の絵を描くために絵ハガキを収集し始めたという横尾さん。
そのコレクションは、なんと1万枚を超えているのだとか！
そんな滝の絵ハガキが壁一面に、
さらには天井にビッシリと張り付けられています。
なお、床が鏡面になっているので、
滝の絵ハガキが無数に増殖していました。
あまりにも圧倒的な光景ゆえ、空間から出た時に、
思わず 「あっ、もとの世界に戻ってきたな」 と感じてしまったほど。
大げさに言えば、生まれ変わったかのような気分。
滝行をしたかのような気分を味わえました。
ちなみに。
展覧会の作品数もボリューミーでしたが、
お土産コーナーのグッズの数も負けず劣らずボリューミー。
定番のクリアファイルやマステ、マグネットはもちろん、
食べるのに若干抵抗感を覚えるまんじゅう等もありました。
さらには、こんなグッズも。
現役アーティスト本人が、人形化されるのは、
草間彌生さん以来の快挙ではないでしょうか？
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