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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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第百九十話 国宝ハンター、足止めされる!

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前回までのあらすじ~
 

鬼やべぇ国宝に魅了された、

おっほ~半端ねぇ~国宝ハンター・とに~。

日本全国に散らばる国宝をゴン攻めし、

ビッタビタにはめてましたね、なんのズレもなく。

そんな国宝ハンター38歳、真夏の大冒険!

 

 

 

・・・・・・・のはずだったのですが。

 

某日AM7:00。

スケジュール通りなら、この時間には関西にいるはずなのに。

静岡のとあるSAにて、3時間にも及ぶ足止めを食らっていました。

というのも、乗っていた高速バスがエンジントラブルが発生したとのこと。

 

 

 

東京から代車が来るまで、

ここで待たざるを得なくなったのです・・・。

こんなことは国宝ハンター史上初めて。

これこそが本当の緊急事態です。

 

あぁ、この日の国宝ハンティングために、

PCR検査を受け、万全の体制を敷いていたというのに!

 

 

結局のところ、高速バスが目的地に着いたのは、

予定時刻から3時間半もオーバーした午前11時でした。

というわけで、午前訪れるはずだった場所はキャンセルする羽目に。。。

仕方なく、もう一つの目的地である京都国立博物館へと向かいました。

 

 

 

さて、そんな京都国立博物館で、現在開催されているのが、

“京(みやこ)の国宝―守り伝える日本のたから―” という特別展です。

実はこの特別展は、昨年の春に、京都市京セラ美術館で開催予定だったもの。

しかし、コロナ禍で中止となったため、

会場を京都国立博物館へと移し、1年遅れで開催される運びとなりました。

そのため、会場が大きくなったので、

展示数や内容はパワーアップしたのだそう。

全部で72件 (!) の国宝が出展することとなりました!

 

とはいえ。

すでに1037件の国宝を観ている僕。

72件のうちのほとんどが、すでにハンティング済みです。

未見だったのは、厳島神社蔵の 《浅黄綾威鎧〈兜、大袖付/〉》 (ジャンル:工芸品) と、

冷泉家時雨亭文庫が所蔵する 《明月記〈自筆本/〉》 (ジャンル:古文書) のたったの2件のみ。

ちなみに、こちらがそのうちの1件である 《明月記〈自筆本/〉》 です。

 

 

 

字、汚っ!!

 

と思ったら、『明月記』 とは、小倉百人一首の選者で知られる歌人、

藤原定家が10代から亡くなる80代まで、ほぼ欠かさず描き続けた超個人的な日記とのこと。

誰に見られるわけでも書いたのですから、字が汚いのも納得です。

定家自身も、自分の字が上手だとは思っていなかったようで、

『明月記』 の中で、まるで鬼のような字だと記しているのだとか。

・・・・・いや、ちょっと例えがしっくりきませんが。

 

 

ところで、前回の国宝ハンターの記事にて・・・

 

 例年3月頃に発表される新指定国宝が、今年はありませんでした。

 こんなことは国宝ハンターを開始して以来初めて!

 ゴールは変わらず、1115件のままです。

 

と記載したのですが、実は、この記事をアップしたまさにその日に、

 

 

 

皇室ゆかりの美術工芸品5件が、

国宝に答申されたニュースが報じられていました。

おいおい、わざとか?

わざとなのか、文化庁よ!

 

その5件ともすでに何度も目にしているのですが、

国宝ハンターのルール的には、国宝になる前に見たものはノーカウント。

改めて、5件それぞれを目にする必要があります。

はぁ・・・。

 

ただ、偶然にも、“京の国宝” の会場に、

《絹本著色春日権現験記絵》(ジャンル:絵画) が出展されていました。

 

 

 

春日神 (春日権現 )の霊験を描いた絵巻で、

鎌倉時代のやまと絵の最高峰とされていました!

これはラッキーな展開です。

 

高価な絹地に金泥や彩色が施された豪華な絵巻ながら、絵柄は素朴でした。

餅太郎のパッケージくらいに素朴でした。

 

 

今現在の国宝ハンティング数 1040/1130 (1125改め)




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