先日、バンクシーの新作9点が、
イギリス東部の街で発表されましたね。
テーマは、「イギリスの夏休み」 だそうです。
そんな今なお神出鬼没のアーティスト、
バンクシーの大々的な展覧会が寺田倉庫G1ビルで開催されています。
タイトルは、“バンクシーって誰?展” です。
今展の一番の見どころは何といっても、
世界各地にあるストリートアートの再現展示。
さすがに実物を壁ごと持ってくるわけにはいかないので、
ロンドンやロサンゼルス、中東の街並みがリアルサイズで再現されています。
制作したのは、テレビスタジオの舞台美術チームとのこと。
ポイ捨てされたたばこの吸い殻や、
道端の雑草までもが再現されており、
細部に至るまで、その本気度が伝わってきます。
また、全身にスプレーペイントを施した象を展示したことでも話題となった、
アメリカでは初となるバンクシーの展覧会 “Barely Legal” の会場の一角や、
パレスチナにある 「世界一眺めの悪いホテル」 の一室もリアルに再現されていました。
海外旅行に行きづらい今、
天王洲でプチ海外旅行気分が味わえますよ。
なお、リアル再現されたストリートアートの中には、
昨年12月にバンクシーの故郷ブリストルで公開されたものも。
タイトルは、《Aachoo!!》(=ハクション)
おばあさんの大きなくしゃみによって、
家が傾いたように見えるという作品です。
ちなみに。
おばあさんのくしゃみはかなり勢いが強いようで。
入れ歯がジェット噴射されています。
何その昭和のギャグマンガのベタな感じのヤツ (笑)
さてさて、ストリートアートの再現展示だけでも充分に楽しむことができますが。
やはり実物の作品も観たいところですよね。
その点もご心配なく!
バンクシーの代表的なアイコンの版画作品やキャンバス作品の数々も展示されています。
もちろんこれらの作品はすべて、
バンクシー作品の真贋を認証するペスト・コントロールに本物と認定されたもの。
しかも、すべて個人コレクターの所蔵品。
普段は公開されていない貴重な作品ばかりです。
ちなみに。
それらの中には、こんな作品も。
蚤の市で販売されていたという無名の画家の風景画に、
バンクシーが現代的なアイコンを描き足してしまう作品シリーズのうちの1点です。
《コンジェスチョン・チャージ》 と題されたこの作品を所蔵しているのは、
バンクシーファンを公言している世界的デザイナーのあのポール・スミスとのこと。
ポール・スミスの所蔵品というだけで、
なんとなくワンランクアップしたように思えるから不思議です。
展覧会は12月5日まで。
当日券は、平日が2000円、
土日祝が日時指定制で2200円となっていますが。
決して割高な印象はなかったです。
むしろこれだけのクオリティなので、割安に感じたほど。
文句のつけようのない展覧会なのですが。
強いて一つだけ挙げるのであれば・・・・・
“バンクシーって誰?展” というタイトルが、
今ひとつピンと来ないといいましょうか、ダサい印象といいましょうか。
このタイトルで行こうと決めた人って誰?