2022年が始まりましたね。
皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
すっかり毎年恒例となりましたが、
今年も展覧会はじめは、トーハクから。
例年通り、国宝室では長谷川等伯の 《松林図屛風》 が、
本館の3室では、国宝の 『古今和歌集』 が公開されていました。
お正月といえば、《松林図屛風》。
お正月といえば、『古今和歌集』。
往年の染之助・染太郎くらい、
お正月の顔としてすっかり定着している気がします。はい。
さらには、刀剣女子たちのアイドル、
《太刀 三条宗近(名物 三日月宗近)》 も特別に展示されていました。
スター選手が勢ぞろい。
こいつは春から縁起がいいわえですね。
なお、本館特別1室・特別2室にて、
開催されるお正月の定番のあの企画は今年も健在です。
今年の干支である虎にまつわる作品の数々が紹介されていました。
十二支の中ではおそらく、犬や牛、鳥に続いて、
美術作品にモチーフに選ばれているであろう虎。
それゆえ、巳年や未年の時よりも確実にバリエーションは豊かでした。
なお、虎単体がモチーフの作品がもちろん多いのですが、
タイガー&ドラゴン、すなわち龍虎をモチーフにした作品にもスポットが当てられています。
これらの作品は2024年、辰年の回でも紹介されるのかも。
2年後、虎と舞う竜が描かれたこれらの “THE 虎舞竜” な作品を目にした際には、
ちょうど二年前に、この展示室を通ったことを昨日の事のように今はっきりと思い出すかもしれません。
さてさて、会場には勇ましい虎が多々いましたが、
中には、「虎・・・・・なのか??」 と首を傾げたくなるものも。
例えば、明時代の景徳鎮で作られた 《青花虎文皿》。
モンスター感漂う虎。
サイコパスのような目をしています。
目が合ったヤツを片っ端から襲う。
そんなヤバそうなオーラを放っています。
また例えば、朝鮮で作られた 《青花辰砂虎鵲文面取瓶》。
こちらもモンスター感漂う、
さらに言えば、キマイラ感漂う虎です。
この長く伸びたしっぽが、
虎とは別の意思を持っているような気がしてなりません。
あと、ヒゲも長すぎ。
他にも、ハリウッドザコシショウ感漂う虎や、
柴田理恵感漂う虎、
NFTアート感漂う虎など、
さまざまな虎がいましたが、
今回の “King of 虎じゃない虎” は、こちらの虎です。
お前誰やねん!!
虎ではなく、ブルドッグ。
もしくは、ベン・ジョンソン。
顔の似て無さもさることながら、
虎のアイデンティティである縞模様が、
ミミズ腫れにしか見えないのも腹が立ちます。
せめて縞模様くらいはちゃんと描けよ。