渋谷のメインストリートともいうべき道玄坂。
行き交う人が多すぎて、あまり目立っていませんが、
実は、その両サイドに彫刻作品が数点立ち並んでいます。
どうやら、これらの彫刻作品は、1991年に開催された、
第1回東京道玄坂野外彫刻展に出品されたものとのこと。
第2回が開催された形跡が見つからないので、
おそらくバブルが弾けた後には、開催できなかったのでしょう。
さてさて。
そんな道玄坂にある彫刻作品の中で、
個人的に推したいのが、こちらの作品です。
続・無料で観れる 美術百選016 大木達美 《時の化石》
作者は、大木達実。
2000年にミケランジェロが愛した大理石の産地カッラーラに渡るも、
そのわずか1年後の2001年に、53歳という若さで亡くなった彫刻家です。
彼の存在を知ったのは、ヴァンジ彫刻庭園美術館で現在開催中の展覧会でのこと。
そのポエティックな世界観が印象に残り、
他にどんな作品を作っていたのか検索したところ、
道玄坂にあるこの作品が見つかったのでした。
まさか何度も目にしていた、
でも、意識したことはなかった彫刻が、大木達美作品だったなんて。
灯台下暗しです。
なお。
卵型の石彫を接続してるのは・・・・・
水道のバルブ。
卵は、生命の起源を、
この水道のバルブは、現代を象徴しているのだそう。
もしかしたら、バルブとバブルを掛けているのかもしれません。
ちなみに。
大木達美の作品は無傷でしたが、
東京造形大名誉教授でもあった渡辺隆根の 《矩の構図》 という作品は。。。
渋谷の洗礼をガッツリと浴びていました。
彫刻作品に落書き。ダメ。ゼッタイ。
<無料で観れる美術 データ>
道玄坂
住所:東京都渋谷区道玄坂2
アクセス:○JR・東京メトロ 「渋谷駅」 よりすぐ