今さら取り上げるのも、なんですが。
六本木の東京ミッドタウンの内外には、
全部で16点ものパブリックアートが設置されています。
その中で特に目立っているのは、
大通りに面したプラザに設置されている安田侃さんの 《妙夢》。
穴から顔を出したポーズで写真を撮影している人をよく見かけます。
と、そんな 《妙夢》 とは対照的に、
誰も写真撮影しようとしない作品が、
東京ミッドタウンの裏手の芝生広場にあります。
続・無料で観れる 美術百選017
トニー・クラッグ 《ファナティックス》
作者は、トニー・クラッグ。
イギリスを代表する彫刻家です。
1988年には、ターナー賞を、
2007年には高松宮殿下記念世界文化賞の彫刻部門を受賞。
国際的に活躍する “世界のトニー” です。
ところで、この作品は一体何の形を表しているのでしょうか。
公園にある水飲み場から、
ちょろちょろと吹き出す水のように見えますね。
もしくは、何らかの触手。
寄生獣的な何やらにも見えます。
が、正解は、無数の人の横顔が隠された作品とのこと。
よく見れば・・・・・
人の横顔らしきものがありました。
鼻、高っ！
顔が平たい族の日本人がモデルでないことは確かです。
360度いろんな角度から楽しめる作品。
それが、《ファナティックス》 です。
しかし、その 「ファナティックス＝狂信者、マニア」 という名とは裏腹に、
今日も今日とて、ほとんどの人に、その横を素通りされてしまっています。
頑張れ、トニー。
負けるな、トニー。
《ファナティックス》 のファナティックスを、一人でも多く増やしたい！
それが “日本のトニー” の切なる願いです。
＜無料で観れる美術 データ＞
東京ミッドタウン
住所：東京都港区赤坂9-7-1
アクセス：○都営大江戸線 ・東京メトロ日比谷線 「六本木駅」 直結
○東京メトロ千代田線 「乃木坂駅」 より徒歩3分
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