先日、こちらの仕事の関係で仙台に行ってきました。
オンラインの機会はちょこちょこありますが。
実際にお客さんを目の前にしてのトークは久しぶり。
しかも、3回公演。
しかも、巨大画面。
いつも以上に気合を入れて臨みました。
仙台の皆さまに楽しんで頂けたのでしたら良いのですが。
さて、こんな機会でもなければ、
なかなか仙台を訪れることがないので、
少し早めに仙台入りして、周囲をぷらぷらしました。
そして、何気なく青葉通りの地下に潜ったところ・・・・・
妙に大きな空間が広がっていました。
そして、壁面に設置されていたのが、
こちらの無料で観れる美術作品です。
離れて観ると、ねるねるねるねのようにも見えますが。
近づいて観ると、ちゃんと桜であることがわかります。
作者は、日本画家の荘司福 (1910~2002)。
裁判官だった父のもと、長野県松本市で生まれ、
画家を目指して、女子美術専門学校 (現・女子美術大学) へ。
数学者の荘司篤と結婚後は、仙台市に移り住み、作家活動を休止。
しかし、夫の篤が結核により、若くして亡くなると、
2人の幼い子どもとの生活のために、画家活動を再開しました。
戦後は油彩画の要素を取り入れた日本画制作を行い、
インドやネパール、エジプト、ケニアを取材旅行するなど、
晩年まで、意欲的に制作活動を続けた人物です。
そんな仙台にゆかりある彼女が、
1992年に青葉通地下道がリニューアルされる際に、
仙台をイメージして枝垂桜をモチーフに描いたという 《春》。
その対面にあったのが、こちらの作品です。
仙台から見える七ツ森 (7つの山の総称) がモチーフとなっているそうです。
確かに、数えてみると、山は7つありました。
さてさて。
《春》 があって、《夏》 があるなら、
《秋》 や 《冬》 を描いた壁画もあるはず!
と思って、周囲を見渡すも、それらしき作品はありませんでした。
どうやら 《秋》 や 《冬》 も無いようです。
大体こういうものは、四季で4点揃いでしょ。
もしくは、2点なら、《春》 と 《秋》 でしょ。
なにゆえ、《夏》??
その答えはおそらく、1977年にリリースされた、
さとう宗幸さんの仙台ご当地ソング 『青葉城恋唄』 にありました。
あえて、とても乱暴にまとめると、
時が巡っては、夏が来てばっかりの曲。
仙台の人は、秋と冬は飛ばして、夏にしか興味が無いのでしょう。きっと。
<無料で観れる美術 データ>
青葉通地下道
住所:宮城県仙台市青葉区一番町3-1
アクセス:○JR「仙台駅」 から徒歩約8分
○仙台市地下鉄「青葉通一番町駅」 から徒歩約5分