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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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DOWN TO TOWN

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渋谷の新たなランドマークタワー。

それが、渋谷スクランブルスクエア。

 

 

 

高さは、約230メートル。

現時点で、渋谷エリアでは最も高い地上47階建ての高層ビルです。

現在、その46階にある屋内展望回廊SKY GALLERYでは、

SIDE COREによるEVERYDAY HOLIDAY SQUAD SOLO EXHIBITION 「DOWN TO TOWN」”が開催されています。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・って、

いきなり英単語がいっぱい出てきたので、

「なんのこっちゃ??」と混乱している人も少なくないはず。

一つずつ処理していきましょう。

 

まずは、SIDE COREから簡単にご説明を。

SIDE COREとは、高須咲恵、松下徹、西広太志によるアートチーム。

ストリートカルチャーの視点から公共空間を舞台にしたプロジェクトを展開し、

野外での立体作品や壁画プロジェクトなど、さまざまなタイプの作品を発表しています。

昨年、ワタリウム美術館を中心とするエリアで開催された、

“水の波紋展2021”に参加していたのも、記憶に新しいところです。

 

そんなSIDE COREが今展のキュレーションを担当。

作品を発表しているのは、SIDE COREではなく。

彼らともに活動している匿名アーティストグループ、EVERYDAY HOLIDAY SQUAD。

今展は、そのSOLO EXHIBITION(=個展)です。

 

会場にはもちろん、彼らが描いた絵画(グラフィティー?)作品や、

 

 

 

拾い物や渋谷を写した写真などで構成されたコラージュ作品、

 

 

 

工事現場作業員に扮したスケーターたちが、

都内各所を疾走する映像作品などが展示されていましたが。

 

 

 

本展でもっともユニークだったのが、こちらの作品です。

 

 

 

ガラス面に浮かび上がる「DOWN TO TOWN」の文字。

近づいてみると、展望室ではお馴染みの望遠鏡が設置されていました。

それも最新式の。

 

 

 

東京タワーやサンシャイン60など、

一般的な展望室にある望遠鏡と違って、

観たい眺めを見ることはできず、がっちり固定されています。

一体、何が見えるのか、おそるおそるレンズに目を近づけてみると・・・・・

 

 

 

ヒィッ!!

 

image

 

 

そこにいたは、こちらを見つめる巨大なネズミ。

等身大のネズミの人形でした。

なるほど。展望台スペースだけでなく、

渋谷の街まで降りて(=DOWN TO TOWN)、

この展覧会は開催されているというわけですね。

星

 

なお、キャプションの説明によれば、

ネズミは、フランスのレジスタンスにおいて、

ナチスドイツに抵抗する人々を表していたのだとか。

また、5月革命においても民主化を求める学生たちの象徴であり、

バンクシーなどのストリートアーティストの作品に繰り返し出現するものでもあるとのこと。

いつぞやはコンビニで大量発生しましたが、

渋谷の街にもネズミはたくさん棲息していますよね。

 

 

そんなネズミ人形は、展望室スペースにも1体いました。

 

 

 

ミッキーやピカチュウ、トッポ・ジージョ、

トム&ジェリーのジェリーと違って、全然可愛くありません(笑)

 

なお、彼が目にしているのは・・・・・

 

 

 

渋谷のガイドマップ的な《river diver map》という作品です。

こちらの地図では観光スポットではなく、

渋谷に点在するストリートアートが紹介されています。

それから、渋谷に流れる2本の暗渠も記載されていました。

それを踏まえて、街を見下ろしてみるのもまた一興。

 

 

 

このマップは1人1部持って帰ることも可能なので、

 

image

 

 

実際に渋谷の街へ出て、マップ片手に、

ストリートアート散策、暗渠散策するのもまた一興でした。

DOWN TO TOWNするまでが“DOWN TO TOWN展”です。

 

 

 

 

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