先日、渋谷をブラブラしていた時のこと。
宮下公園改めMIYASHITA PARKのほど近くの高架下が・・・・・
何やら賑やかなことになっていました。
これは完全にプロの仕業!
チーマー(←死語)による落書きでは無いですね。
こちらの壁だけでなく、振り向いてみると、
そちらにも、また別のアーティストのものと思われる作品がありました。
これは一体何なのでしょう??
アーティストもさまざま。
モチーフもテイストもさまざま。
ただ、共通しているのは、
すべてに矢印が描かれていること。
高架下を隅々まで見てみると、
何やらその答えとなるものを発見しました。
シブヤ・アロープロジェクト(Shibuya Arrow Project)。
どうやら2017年から始まった渋谷区のプロジェクトのようです。
その概要は以下のような感じ↓
発災時、一時的に退避する安全場所である「一時退避場所」の位置を、
外国人を含めた多くの来街者に認知してもらうため、
日頃から人々の注目を集めるようなアート性あふれるデザインの「矢印サイン」を製作し、
帰宅困難者対策の一助を担うプロジェクトです。
なるほど。
確かに、矢印であれば、日本語がわからない外国人でも、
いざという時に、一時退避場所の位置をすぐに把握することができますね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、待てよ?。
そもそもこのプロジェクトのことを知らなかったら、
この矢印の先に何があるのか、何を指し示しているのか、わかりようが無いわけで。
アートを広めるべく日々活動しているアートテラーとしては、
矛盾した意見であることは重々自覚した上で言わせてもらいますと。
いざという時にはアートを楽しむ余裕なんか無いので、
普通に目立つ、普通に視認性のある矢印で良いような。。。
無いよりはあったほうがいいかもしれませんが、
最適解とは思えないプロジェクトな気がしました(←個人の見解です)。
特にそう感じたのが、しりあがり寿さんによるこちらの矢印↓
続・無料で観れる美術百選022
しりあがり寿 他 《矢印サイン》
個人的には、しりあがり寿さんは好きですし、
その独特のタッチも、ユーモアセンスも好きです。
でも、もし、渋谷でいざという事態に巻き込まれた際に、
この壁画を観ても、「あっちに進めばいいんだ!」となるとは、
しりあがり寿ファンの僕でさえ、思わない気がします。
むしろ、より不安な気持ちになるような(笑)
通常時に観ても、白昼夢を見ている気分になりましたし。
ちなみに。
この矢印が指し示す先にある一時避難場所は、青山学院大学だそう。
MIYASHITA PARK近辺にいる際に、
もしものことが起きたら、青山学院大学へ。
それだけ覚えておこうと思います。
<無料で観れる美術 データ>
JR東日本高架下
住所:東京都渋谷区神南1-22
アクセス:○JR「渋谷駅」から徒歩約5分
○東京メトロ「渋谷駅」から徒歩約2分