茨城県小美玉市(旧美野里町)に、
ひょうたんを専門にする美術館があるらしい。
その噂の真偽を確かめるべく、ひょうたん美術館に行ってきました。
「ひょうたん美術館」のフォント、怖っ!!
数あるフォントの中から、何故このフォントを選んだのか??
もしかしたら、僕は奇妙な扉を開けてしまったのかもしれません。
もちろん、美術館にタモさんはいませんでしたが、
代わりに(?)、副館長が付きっきりで案内してくれました。
まずそもそも、こちらのひょうたん美術館は、
1997年に初代館長・大和田三五郎氏によって作られたのだそう。
美術館にるひょうたんの数は、ざっと1万点を超えるそうです。
ちなみに。
こちらが、コレクション第1号のひょうたんとのこと。
このひょうたんに出逢ったことで、初代館長は、
ひょうたんの魅力にすっかりハマってしまったそう。
以来、70年近くにわたって、日本全国のひょうたんを蒐集したそうです。
さてさて、知ってるようで意外と知らないひょうたん。
そんなひょうたんについて、
副館長はいろいろ教えてくれました。
曰く、ひょうたんは、アフリカ原産の植物なのだそう。
かんぴょうの原材料となるユウガオに近いものの、その実は食用には適しておらず。
しかし、果肉部分を腐らせて取り除き、
乾燥させれば、皮が固くなり、容器として活用できることから、
古来から世界中で重宝されてきました。
さらに、ひょうたんの内部は外気温よりも低く、
水分が涼しく保たれるのも、重宝されてきた大きな要因。
ひょうたんは天然の魔法瓶だったのですね。
また、それ以上に驚きだったのは、
かつては、このひょうたん型の容器の名前が、
『瓢』の1文字だったという意外な事実。
『箪』はというと、もともとは携帯用の弁当箱を指していたそうです。
飲み物を持ち運ぶ『瓢』と、ご飯を持ち運ぶ『箪』は、
基本的にセットであったことから、『瓢箪』と併せて呼ばれており、
『箪』が使われなくなっても、その名残で『ひょうたん』という言葉が残ったのだとか。(※諸説あり)
他にも、表面がドリアンみたいな変わり種のひょうたんがあったり、
あえて結び目を作って成長させる超絶技巧のひょうたんがあったり、
ボトルシップの要領で作るインテリアになるひょうたんがあったり、
ひょうたんの奥深い世界を存分に堪能することができました。
この美術館を訪れるまで、ひょうたんにまったく興味がありませんでしたが。
副館長のスピードラーニングばりのひょうたんトークを、
ずっと耳にしていたら、ひょうたんへの興味が俄然湧きました。
お土産にひょうたんを買ってしまったほどです。
なお、撮影は禁止ですが、
ひょうたん以外にも、蔵を改装した展示室には、
刀剣や火縄銃、やきものや着物といった武具や古美術も。
富岡鉄斎愛用していたというひょうたんや、
今泉今右衛門によるひょうたんをモチーフにしたやきものもありました。
ひょうたん以外も見逃せない美術館です。
ちなみに。
ひょうたん美術館で、ひょうたん以上に、
個人的に心を奪われたのが、看板犬のレオ君。
とても人懐っこく、お出迎えだけでなく、
その後も、美術館を巡るたびに、ちょくちょく付いてきてくれました。
レオ君に会うために、またいずれ再訪したいと思います。