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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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重森三玲 北斗七星の庭_展

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日本庭園と言えば。

こんな感じや、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-日本庭園


こんな感じのイメージ。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-日本庭園


「ほぉ~、立派なお庭ですなぁ」

そんな言葉が、思わず口から飛び出してしまいます。


・・・が。

そんな日本庭園界 (?) に、
アヴァンギャルドな旋風を巻き起こした一人の作庭家がいました。
その男の名前は、

重森三玲 (1896~1975)

“三玲(みれい)” という名前は、
フランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーにちなんで、改名したのだとか。
そんなところも、アヴァンギャルド。

生涯に、約200もの庭をデザインした重森三玲。
しかし、彼が本格的に作庭に取り組んだのは、40代に入ってから。
たった3年間という驚異的なスピードで、
日本全国の400以上の古庭園の実測を行い、その結果、独学で作庭を修得したのだそうです。
やはり、アヴァンギャルド。


そんな重森三玲をフィーチャーした展覧会が、ワタリウム美術館で開催されています。
“重森三玲 北斗七星の庭_展”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-重森三玲


ワタリウム美術館で、日本庭園の展覧会。
それだけでも想像が付きませんが、
なんでも、展覧会場に、重森三玲の代表作 《東福寺方丈庭園》 の原寸模型が出現しているとのこと。
ますますもって、想像が付きません!
これは行って、この目で確かめてみなければ。


で、実際に行って、自分の目で確かめてみましたが、
確かに、ワタリウム美術館に、重森三玲の庭園が出現していました。
正直、新鮮に驚きました。
星星
僕の中では、当たり外れの多いワタリウム美術館に美術館の展覧会ですが (笑)
今回は、大当たり。

《東福寺方丈庭園》 の北斗七星の庭や、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-北斗七星の庭》


小市松の庭が、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-小市松の庭


あの狭い美術館の中に、
原寸大で再現されていようとは、誰が、この空間を想像できようか!
想像できなかったといえば、会場内の音楽も。
なんと、細野晴臣さん作曲の音楽が流れていました。
もう一つ、想像できなかったといえば、
映像コーナーの前に置かれた小市松の庭をイメージした石畳も。
石畳にしか見えませんが、座ってみると、ふっかふか。
石畳風のクッションでした (笑)


ワタリウム美術館の演出のおかげで、
今まで全く馴染みがなかった重森三玲の世界に、グッと引きつけられました。
これは、是非、一度本物の庭を観てみなければ。
《東福寺方丈庭園》 は、もちろんですが。
こちらも、是非観に行ってみたい。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-岸和田城


それは、岸和田城にあるという庭園。
適当な画像がなかったので、Googleマップの航空写真より。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-岸和田城


諸葛孔明の八陣法から命名したという 《八陣の庭》
昭和28年の作とは思えない斬新さです。
この庭は、これからの時代を見据え、
「飛行機から見る事が出来る庭」 を意識して作庭されたとのこと。
ナスカの地上絵に匹敵する壮大さです。
そういう意味でも、Googleマップ様々です (笑)


もう一つ観てみたいのが、岡山の友琳会館にある 《友琳庭》

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-友琳会館 友琳庭


《友琳庭》 の “琳” は、尾形光琳の “琳”
庭でイメージされているのは、尾形光琳の波模様。
日本庭園の世界にも、琳派の影響はあったのですね。




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