今週末、いよいよ3年ぶりに、
六本木アートナイトがリアル開催されます。
と、それに先駆けること1週間、十五夜だった9月10日より、
下北沢を舞台にしたアートナイトイベントが開催されているようです。
その名も、“ムーンアートナイト下北沢”。
「月」をテーマにしたアートイベントで
下北沢駅を中心にしたエリア内の各施設に、
国内外の6人のアーティストの作品が設置されているようです。
一体、どんなアートナイトなのか。
十五夜から2日経った12日月曜日に、足を運んできました。
まず向かったのは、今年、下北沢に、
オープンしたばかりのギャラリー、下北沢アーツです。
こちらでは、東京を拠点に活動するイラストレーター、
波田佳子さんの個展“Strange Groove”が開催されていました。
ボローニャ国際絵本原画展で入選した経験を持つ波田佳子さん。
レイモン・サヴィニャックをどこか彷彿とさせるような洒脱さと、
普通じゃないのに妙に説得力のあるカラーセンスが、なんとも魅力的でした。
個人的に気になってしまったのは、
会場の一角に置かれていた靴下の数々。
一足買おうかと思いきや、こちらは非売品とのこと。
靴下ブランドの『I HATE MONDAY』とのコラボ商品なのだそうです。
続いて向かったのは、SRR Project Space。
こちらも、今年下北沢にオープンしたばかりのギャラリーです。
こちらで展示されていたのは、
上村洋一さんによるサウンドインスタレーション作品。
《perfect circle [extract]》です。
室内に絶えず流れているのは、波の音。
これらの音は、上村さんが数年前より、
世界各地の海で録音しているという海の音なのだとか。
しかも、すべて満月の日と新月の日に録音しているのだそうです。
壁には、それら録音の際に撮った写真と、
その土地の地図上のデータのQRコードが展示されていました。
それと、移動や食事などのレシートも。
上村さんは、意外と食事は、コンビニや、
ショッピングモールで済ましているようでした。
なんかグッと親近感が湧きました(笑)
なお、SRR Project Spaceでは、
平山昌尚さんによる映像作品も展示されてます。
犬だか亀だか、そんな感じの生き物が、
微妙に動くだけのアニメーション映像です。
なのに、なぜか見入ってしまう謎の中毒性がありました。
ちなみに、タイトルを確認すると、
《羊を数える Counting Sheep》とのこと。
犬でも亀でもなく、羊だったのですね。
さて、下北沢ムーンアートナイトの、
メイン会場の一つとなるのが、北澤八幡神社。
古くより、地元の方に愛されてきたという神社です。
そんな神社の境内に設置されていたのは・・・・・
光る巨大なウサギたち。
毛づくろいする(?)ウサギもいれば、
立って空を見上げるウサギ、
食べ過ぎたのか座り込むウサギもいます。
制作したのは、アマンダ・パーラー。
オーストラリア、タスマニアを拠点とするアーティストで、
日本で作品を発表するのは、今回が初めてとのことです。
夜の神社と光る巨大なウサギという、
予想だにしない組み合わせは、実に幻想的でした。
この光景を観るためだけに、
下北沢を訪れる価値は大いにありです。
・・・・・・・と、言いたいところですが!
もう一つのメイン会場である下北線路街空き地で、こんなことがありました。
実は、こちらの会場にも、アマンダ・パーラーの作品が展示されています。
相変わらず可愛いです。
さらに、こちらでは、今展のメイン作品ともいうべき、
ルーク・ジェラムの代表作《Museum of the Moon》を展示。
NASAの月面写真をもとに、
50万分の1サイズ=約7mのバルーンで再現し、
ヘリウムガスを満たして、宙に浮かべた作品です。
これまでに世界各地で発表され、
大きな話題となってきたのだそう。
そんなド迫力のアート作品が、こちら!
・・・・・・・・・・・・無いじゃん!!
なんでも、土日祝のみの展示なのだとか。
確かに、HPをよく見たら記載されていましたが、
平日全部が難しくても、せめて、“月”曜日は展示してくださいよ。
設置が大変なのは理解できますが、
メインビジュアルの作品が期間中数日しか展示されないのはいかがなものか。
ムーンアートナイト下北沢なのに。
ムーンがないアートナイトは、ただのアートナイトです。
《Museum of the Moon》を観るために、
期間中になんとかリベンジしに行かねば。
あぁ、月曜に行くんじゃなかった。。。
I HATE MONDAY!