今何かと話題のNFTアート。
そんなNFTアートを取り扱う日本初の美術館が、
鳴門の渦潮でお馴染みの徳島県の鳴門に昨年オープンしました。
その名も、NFT鳴門美術館。
アートテラーとしては、
最新のアート情報も抑えておく必要があるので、
早速、NFT鳴門美術館に行ってきました!
こちらが、そのNFT鳴門美術館です。
・・・・・・・・・・・・・・・。
渦潮をイメージしたと思われる絵に、
「NFT naruto museum」と直に描かれています。
NFTアートの美術館なので、
もっとデジタルな印象を抱いていましたが、
むしろ、どの美術館よりもアナログな外観でした(笑)。
と思ったら、入り口脇には、
デジタルな(?)看板を発見!
・・・いや、そんなわけないですね。
言ってる自分自身が、無理があるなと思っています。
てか、NFTと書かれたサーフボードも気になるところです。
まだまだ新しい技術ゆえ、
ただでさえイマイチわかりづらいNFTアート。
このNFT鳴門美術館に来て、
さらにわからなくなったように思います。
というのも。
展示室に入ってまず待ち受けていたのは、
エミール・ガレのガラス作品と、陶磁器の作品の数々でした。
いや、NFTアートわい!
実は、こちらの美術館。
2001年にこの場所に開館した際は、
鳴門ガレの森美術館という名称だったそう。
そこから一体何があったのか?
何があったら、こんなにキャラ変するのか?
ガレの美術館から、NFTアートの美術館へと鞍替えしたそうです。
ちなみに。
ガレの森美術館だった時代から、
メインとなるコレクションは、ヒロ・ヤマガタさんの作品だったそう。
その名残で、ヒロ・ヤマガタさんルームは今なお健在でした。
ヒロ・ヤマガタさんがペイントしたクラシックカーもありました。
ヒロ・ヤマガタさんによる長嶋茂雄さんの肖像画もありました。
なんかもういろいろカオス。
頭の中が、?マークの渦潮で埋め尽くされました。
と、ここまでではただの鳴門美術館。
NFTアートはどこにあるのかと思えば、
最後の展示室でようやく展示されていました。
・・・・・・・・・・パネルに出力された状態で。
メタバース上に、NFTアートたちが浮かんでいて、
自分自身はアバターとなって、それらをバーチャルで楽しむ。
そんな近未来的な鑑賞システムを予想していただけに、相当肩透かしを食らいました。
(一応、「cluster」というメタバースプラットフォームにメタバース鳴門美術館はあるようですが)
なお、これはNFT鳴門美術館に限らず、NFTアート全体的に思うことですが。
展示されていたNFTアートは、大半が「・・・・・う~ん。」となってしまうものばかり。
街のパソコン教室でおじいちゃんおばあちゃんが、
作ってみたようなものが、ちらほら混じっていました。
自分は一体、何を見させられているのか。
これは現実なのだろうか。
もしや、変な夢でも見ているのだろうか。
そういう意味では、現実と仮想世界を行き来できるような体験でした。
ちなみに。
最後の展示室(?)に展示されていたのは、電源が落ちた無数のモニター。
もしかしたら、NFTアートの終わりの始まりを暗示した展示なのかもしれません。
そう考えると、とても深いインスタレーション、
NFT界へのアンチテーゼに満ちた展示空間でした。
と、ここまでわーわー言ってきましたが、
新しいことにいち早く取り組む姿勢に関しては、
純粋に素晴らしいと思いましたので、1ツ星。
ちなみに。
すべての展示を観終えて、出入り口に戻ってきたら・・・・・
猫がいました!!
尾道市立美術館は、猫を館内に入れぬよう、
警備員さんが毎回猫と奮闘しているというのに。
だから、きっとこれは本物の猫ではなく、
バーチャルの猫、アバターの猫に違いありません。
・・・・・そんなことはなかったです。
近寄ってきてくれたので、
撫でたら、普通にもふもふしてました。
どうやら美術館で面倒を見ている猫なのだそうです。
NFTアートの世界とも猫とも触れ合える。
それがNFT鳴門美術館。