昨年、このブログにて、
おちょこ・ぐい呑みコレクションの一部をご紹介いたしました。
あれから、コレクション熱は、
冷めるどころか、ちんちんに温まっています。
ということで、本日は最近加入した中から、
特にお気に入りの新メンバーたちを紹介いたしましょう。
#8
益子を拠点に活動する若きカリスマ陶芸家、竹下鹿丸さんのぐい呑みです。
基本的に、何でも自分でやらないと気が済まない鹿丸さんは、
窯も自分で作ってしまったそうですし、土も自分で採取することもしばし。
このぐい呑みに使用した土は断崖にあったものとのことで、
ハーネス(命綱)を付けて、文字通り、命がけて採取したそうです。
そのエピソードを伺ったからでしょうが。
高台のあたりが、雪のロッキー山脈のように見えてきました。
映画『クリフハンガー』の。
#9
常滑生まれ、常滑で活動する伊藤雄志さんによるぐい呑み。
なんとなく、アンフォルメルの抽象画のような印象を受けますが、
こちらは釉薬で絵付けしたわけではなく、練上手で作られています。
練上手とは、色の異なる土を組み合わせて焼き上げた陶器のこと。
なので、表面も内側も、同じ模様となります。
シンプルに見えて、実は技巧の詰まったぐい呑みです。
#10
こちらのぐい呑みの作者は、
伊藤さんと同じく常滑の陶芸家、山田想さん。
祖父は人間国宝の三代山田常山。
父は四代・山田常山と、陶芸界のサラブレッドです。
華麗なる陶芸家一族に生まれながらも、
伝統を受け継ぎつつも、若い世代ならではの感性で作陶を続ける山田想さん。
ネモフィラを彷彿とさせるこの青い色は自身で編み出したものなのだそうです。
#11
西永福にあるこだわりの穴窯陶廊、
炎色野(ひいろの)で手に入れた鈴木大弓さんの信楽焼のぐい吞みです。
落ち着きのある一面もありますが、全体的に見どころが満載。
かれこれ1年近く、手に取って眺めていますが、まだまだ飽きる気がしません。
特にお気に入りのポイントは、
見込みの中に浮かび上るエメラルドグリーンの釉溜り。
青の洞窟のようにも見えます。
#12
縄文土器や土偶からインスピレーションを受け、
縄文の紋様を怪人化(?)させた立体作品で知られる現代アーティスト、
松山賢さんが制作した縄文土器風のぐい呑み。
ひっくり返すと、悪魔の実みたいな感じです。
ワイルドで原始的な味わいなので、
普通の日本酒ではなく、どぶろくを飲むときに重宝しています。
#13
鳥取生まれ、現在は滋賀県で活動する、
次世代の美濃焼の作家、松本治幸さんによるぐい吞みです。
特徴は何といっても、その薄さ。
ピンポン玉くらいに薄いです。
なのに、強度はしっかり。
磁器というよりも、近未来の素材で作られたアイテムのようです。
#14
岐阜県を拠点に作陶を続ける、石川裕信さんのぐい吞み。
ちょっと斜めに傾いてる姿に、
愛嬌を感じ、我が家に迎えました。
ひっくり返してみると、ちょっと不思議な高台が付いています。
実は、石川さんをはじめ、
6人の陶芸家が同じ窯を使って、
協力しながら、定期的に作陶しているそうで。
その焼成の際に、下に置かれていた、
大隅新さんの作品の一部が、こちらにくっ付いてしまったのだとか。
いうなれば、偶然のコラボ作品です。
年末から年始にかけ、
お酒を飲む機会が増える今日この頃。
お気に入りのぐい呑みを手に、日本酒を楽しみたいと思います。