東京ミッドタウンの東に位置し、
檜が多いことから「檜屋敷」という異名のある、
萩藩・毛利家の麻布下屋敷の庭園跡に整備された区立の公園。
それが、檜町公園です。
今さら蒸し返す話ではないですが、
某国民的アイドルが、酔っぱらったせいで、
全裸になり、逮捕されたことでプチ話題となった公園です(←よしなさい!)。
大名屋敷だった頃を偲ばすような、
本格的な日本庭園も有していますが。
近隣の子どもたちの憩いの場となるように、
すべり台やブランコ、プレイジムといった遊具も設置されています。
と言っても、そこはさすが港区!
他のどの地方自治体でも見かけない、
オシャンティーなデザインの遊具ばかりでした。
ちなみに。
これら遊具をデザインしたのは、環境芸術が専門で、
数多くのパブリックアートを手掛けてきた高須賀昌志さん。
そんなパブリックアートの第一人者による遊具が、
公園の敷地のあちらこちらに設置されているだなんて!
もし、自分がお酒に酔った状態で、
たまたま立ち寄った公園にアートな遊具の数々があったら、
テンションが上がり、全裸ではしゃいでしまったかもしれません(←だから、よしなさい!)。
と、それはさておきまして。
このオシャンティーな公園の一角に、
ほとんどの人が素通りしてしまう彫刻作品があります。
・・・・・・・もう少し、近づいてみましょうか。
こちらが、今回紹介したい彫刻作品です。
作者の名前は台座に彫ってありました。
続・無料で観れる美術百選031
エミリオ・グレコ《ネレイス-海の精-》
作者は、エミリオ・グレコ。
イタリアの現代具象彫刻を代表する作家の一人です。
1956年のヴェネツィア・ビエンナーレでは、
見事、彫刻大賞を受賞した超実力派の彫刻家。
1989年に放映されたHondaのコンチェルトのCMにも出演した経験があるそうです。
ちなみに。
タイトルにあるネレイスとは、
ギリシア神話の海神ネレウスの50人の娘たちの総称とのこと。
ネレウスの娘の名がネレイス。
50人すべてでネレイス。
何かいろいろツッコミどころがありますが、
いちいち反応するのも野暮なので、あえてスルーしたいと思います。
さてさて、話をエミリオ・グレコの彫刻作品に戻しまして。
これまで、美術館の所蔵だけでなく、
パブリックアートとしても、数多くの彫刻作品を目にしてきましたが、
これほどまでに、羞恥心の塊のような女性像は初めて観た気がします。
いや、もしかしたら、
羞恥心で大事なところを隠しているわけではなく。
自分も裸であることがバレて、
警察に捕まらないようにしているのかもしれませんね。
(↑もういいよ!いい加減にしろ!!)
<無料で観れる美術 データ>
檜町公園
住所:東京都港区赤坂9-7-7
アクセス:○東京メトロ日比谷線・都営大江戸線 「六本木」駅徒歩9分
○東京メトロ千代田線「乃木坂」駅徒歩7分