「絵とことば」をテーマに、大人も子供も楽しめる美術館。
それが、PLAY! MUSEUMです。
その最新作となる展覧会が、“トンコハウス・堤大介の「ONI展」”。
開館以来初となるアニメーションをテーマにした展覧会です。
今回の展覧会でフィーチャーされているのは、『ONI~神々山のおなり』。
2022年10月より、Netflixで公開されている長編アニメーション作品です。
なお、この作品で初めて監督を務めたのが、トンコハウスの堤大介さん。
トンコハウスは、ピクサーから独立した堤大介さんとロバート・コンドウさんによって、
2014年に設立されたアメリカのアニメーションスタジオで、デビュー作の『ダム・キーパー』は、
その年のアカデミー賞短編アニメーション賞にもノミネートされ、大きな話題となりました。
さてさて、展覧会の会場では、そんなトンコハウスの最新作、
『ONI~神々山のおなり』の貴重な原画や資料の数々が紹介されています。
そして、もちろん『ONI』の映像も、
会場のいたるところで投影されています。
とはいえ、そこは毎回、展示演出に強いこだわりを持つPLAY! MUSEUM。
ただ、プロジェクターでスクリーンや壁面に展示するだけではなく。
和紙でできた特製のスクリーンにも、映像が投影されています。
和紙に映し出されることで、普通のスクリーンや、
パソコンやタブレットのモニターとはまた違った風合いを楽しむことができました。
また、和紙スクリーン以外にも、
『ONI』で描かれている日本の世界観を演出するために、
提灯や凧といったアイテムも会場の随所に設置されています。
さらには、戻り橋や、お祭りの櫓といった、
『ONI』の本編に登場する重要なシーンも再現されていました。
アニメーションの世界に入り込めるような、
没入型、体験型の展示空間となっています。
中でも特にオススメなのが、会場内でひと際暗かったこちらのコーナー。
その中央には太鼓がポツンと置かれています。
この太鼓は、実際にバチで鳴らすことが可能です。
せっかくなので、鳴らしてみましょう。
すると・・・・・
その音に反応して、光の粒がパーっと一面に広がりました。
太鼓の音を聴くだけでも、無性に心が躍るのに、
その上、光の花火のようなものが見れるなんて、さらに心が躍ること必至!
まさに、ONIに金棒です。
(ちなみに、上の写真で太鼓を叩いているのは、堤大介さんです)
ちなみに。
正直にカミングアウトしますと、
この展覧会を観るまで、『ONI』のことは知りませんでした。
展覧会を観終わった後、早速視聴。
この記事を書いている段階では、
まだ1話しか観ていませんが、とても面白かったです。
早く2話が観たい!
こんな記事を書いている場合ではありません(←?)。
主人公のおなりや、その父なりどんといった、
個性豊かなキャラクターたちや、ストーリーもさることながら。
3DCG映像の美しさが、衝撃的でした。
髪の毛や水、火といったテクスチャーの再現度がハンパありません。
もはや実写にしか見えないレベルです。
なお、Netflixに加入していないという方に朗報です。
会場内のシアターで、『ONI』が1話分まるまる上映されています。
しかも、会期中期間を区切り、全4話を上映するとのこと。
4回訪れれば、『ONI』をコンプリートできます。
もし、Netflixですでに視聴していても、シアターでの上映は必見ですよ。
『ONI』を大画面で観られるのは、PLAY! MUSEUMだけ。
ONIリピしたくなる展覧会です。