~前回までのあらすじ~
日本全国を巡り、これまでに、
1130件の国宝を目にしてきた国宝ハンター・とに~。
国宝の文化財が増えてるのに、迷惑って思ってる奴いる?
国宝の文化財が増えてるのに、“文化庁”に日和ってる奴いる?
いねぇよなぁ!!?
2021年8月以来、すっかり鳴りを潜めていたこの企画。
企画開始から、ちょうど10年が経ったところで、
僕の脳裏にたびたび、こんな疑問が浮かぶようになっていました。
“そもそも、国宝を全部ハンティングするって何?!”
誰に頼まれたわけでもないのに、
必至に国宝を追いかけ続けた10年間。
その頑張りが認められて、2017年には小学館より、
『こども国宝びっくりずかん』という本を出版させて頂きましたが。
悲しいかな、現在は絶版となってしまいます。
それとともに、国宝への情熱がみるみる冷めていったのでした。
とはいえ、国宝を積極的に観ようとせずとも、
アートテラーとして、展覧会は毎日のように巡っているわけで。
昨年、東京藝術大学大学美術館で開催されていた・・・・・
“日本美術をひも解く”展では、
令和3年に指定されたばかりの国宝4件、
・《紙本著色蒙古襲来絵詞》(ジャンル:絵画)
・《紙本金地著色唐獅子図〈狩野永徳筆/六曲屛風〉》(ジャンル:絵画)
・《絹本著色動植綵絵〈伊藤若冲筆/〉》(ジャンル:絵画)
・《屏風土代〈小野道風筆/〉》(ジャンル:書跡・典籍)
を図らずもゲット。
さらに、トーハクが所蔵する国宝89件すべてを一挙公開する、
昨年秋の話題の展覧会“国宝 東京国立博物館のすべて”では、
トーハク所蔵の国宝の中では
唯一未見だった《梨地螺鈿金荘餝劔》(ジャンル:工芸品)をゲットしていました。
トーハク所蔵の国宝89件をすべて観るために、
展示替えを狙って、総合文化展を何度訪れたことでしょうか。
こんな風に一挙出しする展覧会があるって、
最初から教えておいてくれれば、無駄足を踏まなくて良かったのに!
そんなショックもあって、国宝ハンターは開店休業状態。
しかし、その間も、国宝ハンターの宿敵(?)、文化庁は攻撃(??)の手を緩めず。
着実に新たな国宝を増やし続けていました。
このまま、文化庁の好きにさせてなるものか!
ようやく、重い腰を上げることにしました。
国宝ハンター、完全復活。
今年は、ちゃんと国宝をハンティングします。
ということで、トーハクへ!
4年ぶりの開催となる“新指定国宝・重要文化財展”を観てきました。
今年令和5年に新たに国宝に指定された文化財は、5件。
うち、美術工芸品は4件です。
つまり、この展覧会を訪れれば、
その4件の国宝が観られるはず・・・・・だったのですが。
今回、国宝に指定された4件のうち、
・《更級日記<藤原定家筆/>》、
・《万葉集 巻第二、第四残巻(金沢本)<藤原定信筆/彩牋>》、
・《喪乱帖<原跡王羲之/>》
の3件は、三の丸尚蔵館所蔵のもの。
展覧会では現物ではなく、パネルで紹介されているだけでした。
唯一、実物が展示されていたのは、
《白滝遺跡群出土品》(ジャンル:考古資料)。
ホーツク海側の遠軽町にある北海道白滝遺跡群から出土した、
黒曜石の石器など1900点余りが、一括して国宝に指定されました。
中空土偶に続いて、北海道では2件目となる国宝です。
ちなみに。
これまでもっとも古い国宝は、
長野県茅野市にある「縄文のビーナス」でしたが。
こちらの《白滝遺跡群出土品》は、
それよりも遥かに古い約15000~30000年前のもの。
(縄文のビーナスは、約4000~5000年前)
国宝としては初となる旧石器時代の国宝です、
そう言われると、急にありがたいものに思えてきました。
虫みたいだなんて思ってしまって、ごめんなさい。
今現在の国宝ハンティング数 1046/1137(1130改め)
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