昨年に続き、今年も真冬の松本市で、
“マツモト建築芸術祭”が開催されています。
毎年、似たような感じの芸術祭が、
日本各地で、数多く開催されていますが。
この芸術祭の最大の特徴は、「名建築」が会場となっていること。
今年は会場が一つ増えて、19会場に!
松本市に点在する19の名建築それぞれに、
17名のアーティストの作品が展示されています。
そして、もう一つの大きな変化は、
有料会場(共通パス1000円)が誕生したこと。
結論から言えば、昨年は3つ星を付けましたが。
今年は、それをさらに上回るクオリティでした。
4つ星を付けたいほど。
それゆえ、むしろ1000円でも安く感じるレベルです。
来年以降も是非継続して頂きたいので、
赤字にならないよう、無理はしないでくださいませ。
さて、昨年以上に、今年はどの会場、
どのアーティストの作品も甲乙つけ難かったです。
なので、紙面の許す限り、いろいろ紹介してまいりましょう。
まずは、共通パスが販売されている上土シネマからご紹介。
この会場では、ヴィデオアーティストの河合政之さんの映像作品が上映されていました。
画面が色一色なので、機材トラブルかと思いきや、そういう映像作品とのこと。
河合さんのデビュー作《かたちのない映画》を、松本市ver.として再制作したものです。
館内に響き渡るのは、水の音や鐘の音など、
河合さんが松本市内を取材し、採取した音の数々。
それらの音が切り替わるのに合わせて、画面の色も変わるという作品です。
具体的な映像が無いにも関わらず、その情景が脳裏に浮かんでくるような。
不思議な感覚となる作品でした。
そのほど近くの下町会館に展示されていたのは、
彫刻家の青木悠太朗さんによる木彫作品の数々です。
一見すると、抽象的な彫刻のようですが、
それぞれに、具体的なモチーフがあるのだとか。
例えば、2つの壁に設置された巨大な作品《Oasis=H》は、
トイレットペーパーを設置するためのホルダーがモチーフだそうです。
この芸術祭のために制作された最新作《マツモト》は・・・・・
松本市内に住む母親の友人、
田中さんから毎年贈られてきたものをイメージしたとのこと。
そう言われると、桃だかリンゴだかの詰め合わせに見えてきました。
ちなみに。
特に説明が無かったのですが、
きっとこちらの作品にも、何かモチーフがあるのでしょう。
ドルビーサラウンド?
昨年は、小畑多丘さんの木彫作品が飾られていた、