杉並区民ではないのですが、杉並区役所に行ってきました。
さすが、杉並区だけあって、
外観は杉色(?)で覆われていました。
さて、そんな杉並区役所には、
杉並区にゆかりのある芸術家の作品が点在しています。
例えば、正門前に設置されているのは、
昭和を代表する具象彫刻家、佐藤忠良の作品。
なんでも、佐藤忠良は、50余年にわたって、
杉並区永福町にアトリエを構えていたそうです。
ちなみに、この作品のタイトルは、《ジーンズ》とのこと。
何その七曲署みたいなネーミングセンス。
また例えば、1階ロビーの中央に設置されているのは、
ステンレスやガラスなどを用いた抽象彫刻で知られる多田美波さんの作品。
《ときわ/EVERGREENS》です。
ちなみに。
1962年に多田美波が設立した多田美波研究所は、
現在もなお杉並区宮前にあり、彼女の1940年代~70年代の作品を展示しているそう。
機会があったら、訪れてみたいものです。
他にも、10数点近くの作品が、
区役所内に点在しているようですが、
中でも特に見逃せないのが、こちらの作品です。
日本画の巨匠の作品だからでしょう。
ちゃんと作品の前に結界が設置されていました。
しかも、作品を照らす照明器具も2つ設置されています。
あと、なぜか検温器も。
てか、コンセントの位置を考えたら、
検温器は作品の左側に置いた方がよくないですか?
コードがびろ~んってなってますよ??
と、検温器のことはさておき。
作者は、こちらの人物です。
奥村土牛。
日本画家としては遅咲きの38歳でのデビューし、
80歳を過ぎても初心を忘れることなく、
101歳で亡くなるその直前まで絵筆を取り続けた人物です。
続・無料で観れる美術百選033
奥村土牛《北山杉》
一瞬、松のように思えましたが、
描かれているのは、北山杉とのこと。
なるほど、杉並区役所に飾られる作品ゆえ。
とても素敵な作品なのですが、
しばらく眺めていたら、心なしか鼻がムズムズしてきました。
あと、目もショボショボと。
完全なる条件反射です。
ちなみに。
どうやら、作品の右側の壁に、
小さなシールが貼ってあるようです。
一体何が貼られているのでしょう?
近づいて観てみると・・・・・
アンモナイトの化石でした。
それも、めっちゃ小さな。
わざわざシールを貼ってまで、お知らせすることかね??
この化石を見つけた区役所の‘中の人’は、
どうしても、誰かとこの喜びを分かち合いたかったのでしょう。
はしゃぎ杉。
<無料で観れる美術 データ>
杉並区役所
住所:東京都杉並区阿佐谷南1-15-1
アクセス:○JR 「阿佐ヶ谷」駅より徒歩10分
○東京メトロ 「南阿佐ヶ谷」駅より徒歩3分