板橋区立美術館が、毎年秋ごろにお送りする美術展 。
今年で、何と通算28回目!
テレビ番組で例えると、今年で28年目を迎える 『さんまのまんま』 と同じくらいに息の長い長寿美術展です。
さてさて、今年の 『江戸文化シリーズ』 は、
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“我ら明清親衛隊 ~大江戸に潜む中国ファン達の群像~” と題して、
明や清といった中国美術の影響を大きく受けた江戸の絵師たちをフィーチャーした美術展となっています。
谷文晁や司馬江漢、渡辺崋山といった、まぁ名前の知られた絵師の作品もあるにはありますが。
基本的には (?) 、黒川亀玉の 《白梅黄鳥図》 や、
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(注:展示は、前期[12/16]まで)
渡辺玄対の 《柳に翡翠図》 、
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(注:展示は、前期[12/16]まで)
・・・といった具合に、
マイナーな (良く言えば、 “マニアックな” ) 絵師の作品が多数登場します。
17世紀のバロック画家ヴァン・ダイクをもじって、『樊泥亀(はんでいき)』 とも号した北山寒厳。
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下野宇都宮藩の第2代藩主でありながら、絵の腕前は確かだった戸田忠翰。
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初めて、その名前と作品を目にする絵師のオンパレード。
美術界には、まだまだ知られざる絵師が、
たくさんいたのだなァと、美術の世界の奥深さを実感できる美術展でした。
それとともに、こんなにも中国に影響を受けた (パクった?) 日本の絵師たちがいて、
今の中国のことを、とやかく言えないなァと、日本と中国の深い関係も実感できる美術展でした (笑)
ではでは、展示されていた作品の中で印象的だったものを、いくつかご紹介いたしましょう。
まずは、椿椿山の 《君子長命図》
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猫の目線の先にいるのは、バッタ。
今まさに狙わんとする緊迫の一瞬です。
そんな猫の目つきは、完全にゴルゴ13でした (笑)
続いて、宋紫石の 《清影搖風図屏風》
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Clik here to view.![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-清影搖風図屏風]()
笹を描きたかったというよりは、目に見えない風を描きたかったのでしょう。
風が強く吹いている様を感じました。
どこか、映画 『ラン・ローラ・ラン』 のイメージと通ずる気がします。
ラン・ローラ・ラン [DVD]/ポニーキャニオン
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¥2,625
Amazon.co.jp
それから、岡本秋暉の 《百花一瓶図》
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(注:展示は、前期[12/16]まで)
こちらの絵に関しては、中国の影響というよりも、
オランダ・フランドルの画家 “花のブリューゲル” の影響を受けているような。
ともあれ、とっても華やかで鮮やかな絵です。
ちなみに。
今回の美術展でも、ところどころで、
板橋区立美術館らしさ (=キャプションで笑いを取りに行く) が見て取れました。
例えば、諸葛監の 《白梅ニ鳥図》 のキャプションで、
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Clik here to view.![アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-白梅ニ鳥図]()
幹に描かれたたくさんの苔が点で表されているので、背中が痒くなりそうと言ってみたり。
金子金陵の 《牡丹双禽図》 のキャプションで、
「牡丹のパステルカラーが、乙女チック。」 と言ってみたり。
挙句には、寛政の改革でお馴染みの松平定信による 《柳に白鷺図》 のキャプションでは、
「素人芸らしく、画面中程のぼかしは、中途半端」
と、井筒監督並みに、バッサリと切り捨ててしまっているほど。
そんな風に言ってしまったことで、
貸出先の桑名市博物館と、今後気まずい関係にならないか、僕は心配です(笑)
板橋区立美術館が、そう批評した松平定信の絵を観たい方は、
展示は前期[12/16]までとなりますので、ご注意くださいませ。
(画像は、ありませんので、ぜひ会場で!)
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テレビ番組で例えると、今年で28年目を迎える 『さんまのまんま』 と同じくらいに息の長い長寿美術展です。
さてさて、今年の 『江戸文化シリーズ』 は、
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“我ら明清親衛隊 ~大江戸に潜む中国ファン達の群像~” と題して、
明や清といった中国美術の影響を大きく受けた江戸の絵師たちをフィーチャーした美術展となっています。
谷文晁や司馬江漢、渡辺崋山といった、まぁ名前の知られた絵師の作品もあるにはありますが。
基本的には (?) 、黒川亀玉の 《白梅黄鳥図》 や、
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(注:展示は、前期[12/16]まで)
渡辺玄対の 《柳に翡翠図》 、
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・・・といった具合に、
マイナーな (良く言えば、 “マニアックな” ) 絵師の作品が多数登場します。
17世紀のバロック画家ヴァン・ダイクをもじって、『樊泥亀(はんでいき)』 とも号した北山寒厳。
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初めて、その名前と作品を目にする絵師のオンパレード。
美術界には、まだまだ知られざる絵師が、
たくさんいたのだなァと、美術の世界の奥深さを実感できる美術展でした。
それとともに、こんなにも中国に影響を受けた (パクった?) 日本の絵師たちがいて、
今の中国のことを、とやかく言えないなァと、日本と中国の深い関係も実感できる美術展でした (笑)
ではでは、展示されていた作品の中で印象的だったものを、いくつかご紹介いたしましょう。
まずは、椿椿山の 《君子長命図》
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猫の目線の先にいるのは、バッタ。
今まさに狙わんとする緊迫の一瞬です。
そんな猫の目つきは、完全にゴルゴ13でした (笑)
続いて、宋紫石の 《清影搖風図屏風》
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笹を描きたかったというよりは、目に見えない風を描きたかったのでしょう。
風が強く吹いている様を感じました。
どこか、映画 『ラン・ローラ・ラン』 のイメージと通ずる気がします。
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それから、岡本秋暉の 《百花一瓶図》
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(注:展示は、前期[12/16]まで)
こちらの絵に関しては、中国の影響というよりも、
オランダ・フランドルの画家 “花のブリューゲル” の影響を受けているような。
ともあれ、とっても華やかで鮮やかな絵です。
ちなみに。
今回の美術展でも、ところどころで、
板橋区立美術館らしさ (=キャプションで笑いを取りに行く) が見て取れました。
例えば、諸葛監の 《白梅ニ鳥図》 のキャプションで、
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幹に描かれたたくさんの苔が点で表されているので、背中が痒くなりそうと言ってみたり。
金子金陵の 《牡丹双禽図》 のキャプションで、
「牡丹のパステルカラーが、乙女チック。」 と言ってみたり。
挙句には、寛政の改革でお馴染みの松平定信による 《柳に白鷺図》 のキャプションでは、
「素人芸らしく、画面中程のぼかしは、中途半端」
と、井筒監督並みに、バッサリと切り捨ててしまっているほど。
そんな風に言ってしまったことで、
貸出先の桑名市博物館と、今後気まずい関係にならないか、僕は心配です(笑)
板橋区立美術館が、そう批評した松平定信の絵を観たい方は、
展示は前期[12/16]までとなりますので、ご注意くださいませ。
(画像は、ありませんので、ぜひ会場で!)
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