Quantcast
Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

続・無料で観れる 美術百選《ONOMICHI U2(広島県尾道市)》

$
0
0

坂と猫の街として有名な尾道。

その新たなランドマークとして、

2014年にオープンしたのが、ONOMICHI U2

 

 

 

「県営上屋2号倉庫」という名称だった海運倉庫を改装した複合商業施設です。

“上屋(うわや)2号”で“U2”。

ボノは関係無いようです。

 

そんなONOMICHI U2前のオリーブ広場に、

つい先日、現代アート作品が設置されたのだとか。

それが、こちらの作品です↓

 

 

 

続・無料で観れる美術百選037

日野田崇《立ち止まる人》

 

 

作者は、1968年兵庫県神戸市生まれの日野田崇さん。

日本で唯一、いや、世界で唯一の「手色形楽」の作家です。

 

・・・・・と、当たり前のように、「手色形楽」と言われたところで、

“それって何?”と思われた方が大半でしょうので、簡単に説明しますと。

「手色形楽(しゅしきけいがく)」とは、日野田さんによる造語とのこと。

作家にとっての色やかたちそのものの価値をもう一度見つめようという試みなのだそうです。

それが、結局どういうことなのか、ちゃんと理解できた自信はないですが、

人形ではあるものの、改めて観てみると、

頭や肩など、パーツがデフォルメされているのがわかります。

 

 

 

さらに作品の表面を観てみると、

形からあえてズラした彩色が施されているのもわかります。

 

 

 

さらにさらに、全身をよくよく観てみると、

海外の風刺漫画に出てくるようなキャラクターが随所に描かれているなど、

かなりフリーダムに、さまざまなイメージが彩色されているのもわかります。

 

 

 

きっと、このあたりが「手色形楽」なのでしょう。

 

というわけで、「手色形楽」については、

なんとなーくわかったつもりになりましたが。

結局、よくわからなかったのが、《立ち止まる人》というタイトル。

 

 

 

“立ち止まる”どころか、座ってますし。

海を見つめて、たそがれてますし。

《佇む人》とか、《座り込む人》のがよかったのでは?

 

 

ちなみに。

ポップな作風、ポップな色合いなので、

プラスチック的な素材で作られているように思われたかもしれませんが。

実は、日野田さんの作品は陶で作られています。

これまで多くのパブリックアートを目にしてきましたが、

ここまで大きな陶製のパブリックアートは観たことがありません。

人型に限っていえば、おそらく日本一なのではないでしょうか。

なので、本当に陶製なのか、触って確認したいところでしたが・・・・・

 

 

 

これでもかというくらいに警告されました。

触りませんよ。

触りませんから、台座にこんなにデカデカとした警告を乗せなくても。

もしや、これも「手色形楽」の一部?

 

 

<無料で観れる美術 データ>
ONOMICHI U2

住所:広島県尾道市西御所町5-11

アクセス:○JR「尾道駅」より徒歩5分

 

 

 

 

1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!

Blogランキングへ にほんブログ村 美術ブログへ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

Trending Articles