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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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Film:67『美人図』

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■美人図

 

監督:チョン・ユンス

出演:キム・ミンソン、キム・ナムギル、キム・ヨンホ

2008年製作/109分/韓国/R18+

 

4代続く宮廷絵師の家に生まれたユンボクは、

幼いころから絵画の腕を称えられていたが、ある日、自ら命を絶ってしまう。

実はユンボクの絵を描いていたのは7歳の妹だったため、

その日からユンボクと名乗り、男として生きていくことになる。

しかし少女へと成長したユンボクは、

鏡職人のガンムと恋に落ち、一気に女として目覚めていく。

(映画.comより)

 

 

「主人公は、数々の官能的な名画を残したという、

 18世紀朝鮮の天才絵師で宮廷絵師の申潤福(シン・ユンボク)。

 

 もし、彼が実は女性だったら。

 そして、身分を偽って宮廷絵師をしていたなら。

 しかも、絵の師匠である金弘道(キム・ホンド)、

 こちらも実在の人物が、彼女の秘密に気づいてしまい、恋心を募らせたとしたら。

 そんな大胆過ぎる仮説をもとにしたオリジナル脚本の映画です。

 

 日本で例えると、狩野永徳や長谷川等伯が、

 実は女性だったみたいな感じになるのでしょうか。

 設定としては面白いですが、

 当の本人からしたら、やめて欲しいでしょうね。

 ましてや、師匠と勝手に恋愛関係にされてしまうなんて。

 

 と、設定からして大胆な映画ですが、
 官能的な場面の描写も、かなり大胆でした。

 特に濡れ場。

 長っ!

 絵を描いているシーンよりも、

 そっちのシーンのほうが、確実に長かったです。

 

 ただ、まぁ、主人公たちの愛をたっぷりと、

 丁寧に描きたかったのでしょうから、そこは100歩譲ったとして。

 当時のストリップ(?)みたいなのを再現したシーンも、異常なほどに長かったです。

 それに関しては全然本編と関係無かったので、

 まるまるカットしても、良かったような気がします。

 まぁ、一応、倍速にせず、ちゃんと観ましたが(←?)。

 

 エロティックなシーンが多め。

 ユンボクが想いを寄せる男性ガンムが処刑されそうになるシーンが、ややグロめ。
 そのせいで、全編を通じて、ほとんど美術映画の印象は無かったのですが。

 

 シン・ユンボクと、キム・ホンドという画家の存在を知れたこと。

 朝鮮にも、日本でいう春画のような絵画があったこと。
 その収穫があっただけでも、この映画を観た甲斐はあったというものです。

 

 最後に。

 これは映画なので、それを言っちゃ元も子もないのは重々承知なのですが。

 女性が演じているため、ユンボクはどう見たって女性でした。

 何故、宮廷の人間は誰一人それに気づかなかったのか。

 あまりに気づかなさすぎて、コントを観ているようでした。

 スター スター ほし ほし ほし (星2つ)」

 

 

~映画に登場する名画~

《端午風情》

 

 

 

 

 

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