PLAY! MUSEUMで開催中の展覧会、
“谷川俊太郎 絵本★百貨展”に行ってきました。
御年91歳。
今なお現役で活動するレジェンド詩人、
谷川俊太郎さんの絵本にスポットを当てた展覧会です。
受付を済ますと、スタッフさんより、
「おひとつどうぞ」と、こんなものを手渡されました。
・・・・・・・トイレットペーパー??
実はこちらは、今展のために作られたグッズとのことで、
ロールには谷川俊太郎さんの詩がプリントされているそうです。
(ショップでも1つ330円で販売されています)
さて、今展でピックアップされている谷川さんの絵本は、約20冊。
それらを映像作家や建築家ら、クリエイター7名が、
アニメーションやインスタレーションといったさまざまな形式で展示に仕立てています。
例えば、前衛美術家・元永定正と谷川俊太郎さんが、
タッグを組んだ名作絵本『もこ もこもこ』は、映像インスタレーションに。
また例えば、科学絵本の傑作と評される『こっぷ』は、
体験型のインスタレーション作品に仕立てられていました。
こっぷの中に、実際に入ってみることもできます。
見た目の涼しさとは裏腹に、
密閉されているため、中はわりと暑かったです。
これから入られる方は、是非お気を付けくださいませ。
体験型といえば、こんなコーナーも用意されていました。
けんけんぱの円の中に書かれているのは、
『ことばあそびうた』に収録されている「かっぱ」。
このけんけんぱを、壁にかかっていたペルーの民族楽器、
その名も、チャクチャスチャフチャスを手に持って、遊んでみようというもの。
大の大人が遊ぶには、ちょっとだけ気恥ずかしさはありましたが。
やってみると、案外楽しかったです。
ちょっとだけ童心を取り戻せた気がします。
なお、けんけんぱで童心を取り戻したからでしょうか。
『おならうた』の世界を体験するドーム空間の中では・・・・・
妙に、おならネタがツボッてしまい、
笑いがこらえきれなくなってしまいました。
普段の自分は、もう少し笑いのハードルが高いはずなのに。
と、全体的には、PLAY! MUSEUMらしい、
仕掛け満載、こだわり満載の楽しい展覧会でしたが。
一か所だけ、テイストが違う、
思わずゾワっとする怖~い展示がありました。
それは、こちらのコーナー↓
こちらで紹介されていたのは、
1982年に発売された『なおみ』という絵本。
6歳の私と、“私のうまれるずっとまえから私のそばにいた”という人形の「なおみ」。
そんな二人(?)の交流と別れを描いた絵本なのだそうです。
とにかく、「なおみ」が怖いのなんの!
たぶん、この「なおみ」は髪の毛が伸びるタイプの人形です。
たぶん、ゴミ捨て場に捨てても、翌日には家に戻っているタイプの人形です。
もし、幼い時にこの絵本に出逢っていたら、
間違いなく、トラウマになっていた気がします。
さてさて、今回の展覧会を通じて、改めて感じたのが、
谷川俊太郎さんの詩の多彩さ、そして、仕事量の多さ。
これほどの質と量を誇る詩人は、きっと過去にも未来にも存在しないことでしょう。
谷川俊太郎さんと同時代に生きてて良かった。
大げさでなく、そんなことを感じた展覧会でした。
ちなみに、余談ですが。
実は何を隠そう、僕の出身校、
八千代市立高津中学校の校歌の歌詞も、谷川俊太郎さんが作詞したものでした。
歌詞の中で「サバンナ」や「フィヨルド」、最終的には「宇宙」までもが登場します。
しかし、肝心の「八千代市」も「高津」も「学校」も、歌詞には一切出てきません。
結局のところ、あれは校歌だったのでしょうか?