久しぶりに日本民藝館に行ってきました。
久しぶりに行ったら・・・・・
ロッカーが誕生していました!
そういえば、これまで日本民藝館にはロッカーが無かったのですね。
冬に訪れた時って、コートやダウンジャケットはどうしてましたっけ??
何はともあれ、これからは身軽に美術鑑賞を楽しむことができます。
さて、そんな日本民藝館では現在、
“美しき漆 日本と朝鮮の漆工芸”が開催中です。
(注:展示室内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
こちらは、日本や朝鮮を代表する工芸である漆工芸に焦点を当てたもので、
柳宗悦が好んだ日本漆工や朝鮮漆の数々が館内を大きく使って展示されています。
一口に漆工芸といっても、その用途はさまざま。
食器や茶器といった日常遣いのものもあれば、
厨子のように信仰と密接に結びついたものもありました。
珍しいところでは、漆塗りの甲冑も。
この甲冑が目に飛び込んできた際、
一瞬だけですが、断じて、ほんの一瞬だけですが、
亀甲縛りのように見えてしまったのはここだけの話です。
他に印象的だったのが、江戸時代の《漆絵相撲図盆》。
手前の力士の身体のバランスも気になるところですが、
行司が持っているものが、どう見ても団扇なのが気になります。
いや、それよりも何よりも気になるのが、黒い力士。
ボブ・サップか、はたまたメイ・ウェザーか。
相撲というよりも、異種格闘技戦の様相を呈しています。
それからもう一つ気になったのが、こちら↓
どことなく『マツコの知らない世界』のタイトル画面をどことなく彷彿とさせるものがあります。
もしくは、ジョジョの石仮面を彷彿とさせるものがあります。
ところで、そもそもこれは一体なんなのでしょう?
キャプションには、こうありました。
煙草入。
ということはおそらく、持ち主は毎日のようにコレを持ち歩いていたのでしょう。
で、取り出すたびに、周囲の人に2度見されてたいのでしょう。
なかなかのセンスです。
ちなみに。
展示品ばかりに目が向いてしまうでしょうが、
その隣に添えられているキャプションにもご注目ください。
これらの日本民藝館オリジナルのキャプションは、
実は、黒漆の板に朱漆で“中の人”が手書きして作成されたもの。
(近年は、黒い札に朱墨で手描きしているそうです)
一度作成されたキャプションは大切に保管され、
つまり、このキャプションもまた漆芸品というわけです。
さらに、記事の冒頭で登場した展示紹介もまた、漆芸品。
展示が変わるごとに、黒い板の上の朱墨を洗い流し、新たに書き直しているそうです。
普段はあまり意識されないキャプションですが、
漆工芸に特化したこの展覧会を機に、注目してみてはいかがでしょうか。
最後に。
漆芸品ではないですが、今回別テーマで展示されていた中で、印象に残った作品をご紹介。
コロンビアの土偶です。
顔が、東京ダイナマイトのハチミツ二郎さんに似てました。
サンドイッチマンの伊達さんにも。